オピニオン
テロを招いたペンの暴走
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 危険な異文化への介入 ムハンマド風刺で問題拡大 新春早々おぞましい事件が花の都パリで起きた。かねてよりイスラーム教の預言者ムハンマドを風刺する画を掲載し、その都度問題を起こしていたフラ…
15年度予算案、再増税に耐え得る環境整えよ
一般会計総額96兆3420億円の2015年度予算案が閣議決定された。過去最大規模の予算である。算定の前提になる政府経済見通しは、昨年4月の消費税増税により、14年度は実質マイナス0・5%と5年ぶりのマイナス成長に落ち込…
戦後70年、自国の防衛力確立を 自民党衆議院議員 國場幸之助氏に聞く
政府は沖縄との距離感理解せよ 昨年12月の衆院選では沖縄県は全小選挙区で自民党候補が敗北した。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設が最大の焦点となり、苦戦を強いられた。政府、党本部に対する沖縄の代弁者と…
トヨタ特許開放、水素活用拡大につなげたい
トヨタ自動車はこのほど、燃料電池車(FCV)の普及を目指し、単独で保有する燃料電池関連の全ての特許を開放すると発表した。 水素と空気中の酸素を化学反応させて発電しモーターで走るFCVは、走行中に二酸化炭素を出さない…
ホリスティックな健康観を
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 心に湧く気高さも必要 その人らしい生きがい発揮 我が国における「超高齢社会」は、私たち一人ひとりの生き方と健康に対する考え方を、新たな視点から見つめ直す機会になりつつあるのではな…
エボラ出血熱の感染拡大阻止へ支援強化を
エボラ出血熱の感染拡大が続いている。世界保健機関(WHO)によると、西アフリカ3カ国の死者は今年に入って8000人を超えた。国際社会は拡大阻止に向け、支援を強化する必要がある。 背景にアフリカ軽視 死者は5日時点で…
死刑がなかった平安時代 大妻女子大学比較文化学部教授 上垣外憲一氏に聞く
高野山は今年、開創1200年を迎える。空海は唐からもたらした真言密教で旧仏教をはじめ神道や修験道を総合し、満濃池改修などの社会活動も行った。平安時代の基礎となった空海の思想は日本仏教史にどう位置づけられるのか、岩波講座…
1票格差と選挙制度に思う
評論家 大藏 雄之助 公平なドイツ式併用制 納得いかぬ衆院の比例復活 昨年11月26日、最高裁大法廷が平成25年の参議院選挙の1票の格差について「違憲状態」と判決した。「当該選挙区の投票無効」の少数意見もあったが、もし…
成人の日、計り知れぬ可能性秘めた世代
きょうは成人の日である。総務省のまとめによると今年、新成人となるのは男性65万人、女性61万人の合わせて126万人で、21年ぶりの増加だ。第2次ベビーブーム(1971~74年)世代を親に持つ子供たちが20歳に達し始めた…
中国の防空識別圏に対処を
軍事評論家 竹田 五郎 公海上空の飛行は自由 衝突回避に防衛交流が必要 昨年10月30日、共同通信によれば中国国防省報道官は記者会見で、「自衛隊は緊急発進をやめよ」と声明を発した。ここで次のような批判をした。「日本が公…
異物混入、企業の危機管理再検証を
日本マクドナルドホールディングスは、商品に相次いで異物が混入していた問題で記者会見を開き陳謝した。しかしその後も異物が見つかり、製品に対する消費者の不安が広がりつつある。マクドナルドは危機対応に厳格であるべきだ。 業界…
安全保障と歴史認識の闘いの年 平和ボケと沈黙癖を脱しよう
2015年。中国は「抗日戦争勝利70年」を大宣伝し、海洋進出(侵出)もさらに強めるだろう。日本外交、安全保障の正念場の年だ。 安倍・自民党は、総選挙の勝利直後から、「国民の理解を得て、今年の通常国会で集団的自衛権行使…
仏新聞社襲撃、表現の自由侵すテロを許すな
まさに民主主義社会への挑戦である。フランスの風刺週刊紙シャルリー・エブドのパリ本社が銃撃され、12人が死亡した。民主主義を支える柱の一つが表現の自由である。それを暴力で踏みにじろうとする今回の事件は、絶対に許すことはで…
第3次安倍内閣への期待 逞しい経済力と国防力を
経済と軍事抑止力強化 今回の衆院選挙で自民党が圧勝した。当選議員数は自民291・公明35で与党(自公)326が70%弱を得た。圧勝の主因は、金融緩和・財政出動・成長戦略の3本の矢の「アベノミクス」による「強い日本経済回…
対立乗り越え温暖化対策を前進させたい
今年は地球温暖化対策で重要な年となる。2020年以降の新たな国際枠組みの交渉が正念場を迎えるためだ。 各国は今年末にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で新枠組みに合意する予定である。…
新華社10大ニュースの意図
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 権力掌握途上の習政権 楽観できぬ中国の対日姿勢 中国では習近平政権の反腐敗闘争h4や権力集中が続く中で、昨秋の共産党中央委員会第4回総会(4中総会)と北京APECから次の段階に進もうとして…
島嶼防衛で水陸両用作戦能力を高めよ
防衛省は2015年度予算案に盛り込む防衛費について、14年度比で約2%増の約4兆9800億円とする方向で最終調整に入った。防衛費は3年連続のプラスで、過去最高額となる。 とりわけ島嶼(とうしょ)防衛力を高めるため、水…
民主党代表選、衆院選結果を踏まえた選択を
民主党の代表選挙がきょう告示される。衆院選挙で海江田万里代表が落選し辞意表明したのを受けたものだ。立候補する岡田克也元代表、細野豪志元幹事長、長妻昭元厚生労働相は信頼を喪失した同党の再建にどう取り組むのか、建設的な論戦…
2%のインフレ目標に拘るな
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 1%台でも出口政策を 4月以降の持続的成長次第 2013年1月22日、日本銀行は政府と共同声明を発表し、その中で「物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする」と述べ…
地方創生元年、夢のあるアイデアを募れ
「地方創生」は今年のわが国の大きなテーマの一つである。昨年の臨時国会会期末に地方創生関連2法を成立させた政府は、今後5年間の総合戦略や50年後の人口1億人維持を目標とする長期ビジョンを策定した。今年は地方創生元年と位置…
地方過疎化の危機 苫小牧市議会議員 櫻井 忠氏に聞く
活性化、自ら考え行動する時期 第3次安倍内閣がスタートした。新内閣の柱はアベノミクスの進化とともに、地方創生の実現がある。人口減少、地方の過疎化に伴う自治体消滅の危機が叫ばれる中、地方創生をどのように実現していくか、苫…
日本は日本たる王道を歩め
評論家 太田 正利 憲法改正で抑止力強化 誇りを棄てた国は滅ぶ運命 12月14日の衆議院選挙において自民党は圧勝した。当初、「何のための解散か」という論調も見られたが、結果は呆気なかったという感すらあった。当選者数だけ…
経済再生へ「加速」できるか
昨年12月の衆院選で信任を得た形の安倍政権の経済政策「アベノミクス」。2年目の昨年は、影響を過小評価した消費税増税により景況悪化が長引き、実質GDP(国内総生産)は2期連続マイナス成長で、景気後退も懸念される。1年半延…