オピニオン
【社説】入国制限緩和 煩雑な手続きや行動制限
海外とのビジネスや経済活動の活発化のために新型コロナウイルスの水際対策が緩和された。これまで入国者に求められてきた原則14日間の自宅待機期間が、条件付きで3日に短縮された。歓迎すべきことだが、手続きが煩雑で入国者や受け…
辛亥革命110年と中華民国(台湾)国慶節
平成国際大学教授 浅野 和生 国際社会に「台湾」を強調 「中華人民共和国」とは別の国 今から110年前、1911年10月10日の武昌蜂起をきっかけとして、12年1月1日、孫文を初代臨時大総統とする中華民国が成立した。そ…
【社説】第2次岸田内閣 改憲にスピード感持って臨め
第206特別国会で岸田文雄首相(自民党総裁)が第101代首相に選出され、自公連立の第2次岸田内閣が発足した。10月の衆院選で議席を減らしながらも自民が単独で絶対安定多数の261議席を獲得し、国政運営の主導権を掌握する中…
【社説】辺野古移設地 地域の平和と安定に不可欠
松野博一官房長官が沖縄県庁で玉城デニー知事と会談した。玉城氏は、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)を名護市辺野古へ移設する政府方針は「危険性の除去につながらない」と主張し、直ちに中止するよう要求。松野氏は現行計画の実施が…
自民総裁選に見る「二つの民意」
文明論考家 元駐バチカン大使 上野 景文 正統性を有する議員票 党員票に直接民主制の色彩 岸田文雄総裁を選出した自民党総裁選挙からはやひと月。世間の関心は総選挙に移り、総裁選は「遠い過去」のことのように映る。が、総裁選…
【社説】電車内の凶 行避難の在り方が問われる
東京都調布市を走行中の京王線車内で乗客17人が刺されるなどした事件が発生した。逃げ場のない電車内の凶行にどう対処するかが問われている。 窓を開けて車外に避難 事件を起こした服部恭太容疑者は、調布駅で特急に乗車直後、…
対中宥和政策で対応後手にー元海保現場トップ
どう守る尖閣 元海保現場トップに聞く(上) (公社)東京湾海難防止協会理事長 向田昌幸氏 中国海警船は尖閣諸島周辺のわが国の領海内に当たり前のように不法侵入し、操業中の日本漁船を追い立てるなど目に余る活動も展開するよう…
【社説】韓国大統領選 安保重視する候補に期待
来年3月実施の韓国大統領選に出馬する与野党の公認候補が出揃(そろ)い、与党「共に民主党」の李在明前京畿道知事と最大野党「国民の力」の尹錫悦前検事総長による事実上の保革一騎打ちとなる公算が強まった。新しい大統領は日韓関係…
露記者ノーベル平和賞受賞の波紋
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 反政府陣営の分裂露呈 ナワリヌイ氏支持者が批判 ノルウェーのノーベル委員会は10月8日、2021年のノーベル平和賞をロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ(新しい新聞/NG)」編集長の…
【社説】対中軍事報告 日本は米台との連携強化を
米国防総省が中国の軍事力に関する年次報告書(2021年版)を公表し、台湾の武力統一を実現するだけの軍事力が整いつつあるとの見方を明示した。 台湾有事は日本有事である。日本は米台との連携を強化し、中国を抑止するための防…
米軍を蝕むマルクス主義、兵士に反米を植え付け
中国が台湾に武力侵攻するシナリオがいよいよ絵空事ではなくなってきた。中国の急速な軍備増強によって米国の軍事的優位が大きく揺らいでいることが、その懸念を強めている。 だが、不安を抱かせるのは、兵器の質や量といったハード…
【社説】RCEP発効へ 対中依存度向上に注意必要
日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が来年1月1日に発効する。 国内総生産(GDP)と人口で世界の3割を占める巨大な自由貿易圏が誕生する。日本にとっては…
【社説】COP26 途上国は危機感の共有を
岸田文雄首相が国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合で演説し、アジア各国の脱炭素化支援のため今後5年間で最大100億㌦(約1兆1300億円)の追加支援を行うと表明した。 先進国との溝が鮮明に…
「生老病死」と対峙して
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 今、此処を只管に生きる 「病」は寿命を全うする養生 超高齢社会の昨今、改めて自分の生涯の来(こ)し方、行く末に思いを巡らしながら、避けて通ることのできない、人生の大事な生・老・病…
【社説】東アサミット 「対中包囲網」への理解得よ
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国と日米中などが参加する東アジアサミットが、このほどオンラインで行われた。 5年ぶりに米大統領参加 米国からはバイデン大統領が出席。トランプ前大統領は就任した2017年から4年連続…
【社説】コロナ禍と文化 「新日常」で新たな創造を
きょうは文化の日。新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)が長引く中、文化・芸術活動は大きな打撃を受けている。一方、コロナ禍において改めて文化の価値を知らされることも少なくない。収束の兆しが見えつつある今、ウィズコロナを前…
【社説】衆院選挙結果 政権選択肢たり得ぬ立共共闘
第49回衆院選挙の投開票が行われ全ての議席が確定した。自民・公明両党により新たに発足した岸田文雄政権に対し、立憲民主、共産、れいわ新選組、社民の野党4党が共通政策を掲げて政権交代に挑んだ初の総選挙となったが、結果は野党…
【社説】自公連立継続 緊急課題の克服へ全力を
第49回衆議院総選挙の投開票が行われ、自民、公明両党が過半数を獲得して連立政権は継続することになった。自民も単独で過半数を得たものの議席を減らした。謙虚な姿勢を保ちつつ緊急に対処しなければならない諸課題を克服するため全…
スピード感もち難局に当たれ
政治部長 武田滋樹 岸田文雄首相(党総裁)率いる自民党は、解散前(276)からの議席減は最小限にとどめ、自公両党で衆院の「絶対安定多数」を占めた。一方、「限定的な閣外協力」まで約束して共産党と選挙協力を進めた立憲民主党…
【社説】衆院選投開票 政策吟味し最良の選択を
令和の国づくりをどの政党に託すのか。第49回衆院選がきょう投開票される。初挑戦となった岸田文雄首相に対する信任や日本共産党と史上初めて政権合意した立憲民主党への評価などが問われる。論戦は重要問題で深められず低調だったが、…
【社説】憲法改正「国のかたち」の論議深めよ
衆院選の投開票日まで残り1日となった。これまでの選挙戦で、憲法改正をめぐる議論が低調だったことは残念だ。 衆院選は政権選択選挙と言われる。各党は「国のかたち」を示す憲法をどのように改正するか、論議を深めることが責務のは…
政権選択と立民共闘、消え去った二大政党の理想
19日公示の衆院選はいよいよ明日(31日)、投開票となる。岸田文雄首相の就任から史上最短の10日で衆院が解散され、それから17日で投開票という短期決戦だが、事実上の政権選択選挙だけに、与野党とも総力戦を繰り広げている。…
【社説】保釈中の逃亡 厳罰化で防止策強化を急げ
保釈中の被告人らの逃亡防止策について、法制審議会(法相の諮問機関)が国外逃亡を防ぐため、裁判所が全地球測位システム(GPS)端末の装着を命じることなどを可能にするよう古川禎久法相に答申した。 被告人は裁判を受けるべき立…