ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
エピローグ、課題は国家エゴの克服
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(11) 東南アジアを旅すると元気が出る。町中が建築現場のような活力や、子供が多く笑顔が絶えない路地裏があるのも一因だが、それだけではない。一番の理由は血縁や地域の絆…
タイ、脱却なるか「中進国の罠」
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(10) “タイの軍政”が結構、長引いている。クーデターは2014年5月のことだった。新憲法が制定され、総選挙が行われるのは早くて来年夏以降となる。プラユット暫定政権…
カンボジア、三輪タクシーの嘆き節
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(9) ベトナム最大の商都ホーチミンから午前9時、国際バスは隣国カンボジアに向かって出発した。料金は12㌦だ。 国境のイミグレで1時間半ほど時間は取られたが、6時間…
ベトナム、ニャチャンビーチの悲哀
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(8) 国境のラオバオで宿を取った。ベトナムのホテルはどんな安宿でも、タイやラオス、それにマレーシアのように前金ではない。だがチェックイン時にパスポートをフロントに預…
ベトナム、テトで黄金色の大地に
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(7) ベトナム国境まで走るサバナケット発のバスは午前8時半、出発した。まともなバスがあること自体、20年前を知る記者としては感無量だ。当時は首都ビエンチャンでさえバ…
ラオス、中越の狭間で揺れる政治
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(6) 大型ショッピングモール「ビエンチャン・センター」の前を、消防自動車がサイレンを鳴らしながら走り去っていく。赤い車体には誰の目にもつくように「中国雲南省寄贈」と…
ラオス、首都のゴールドラッシュ
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(5) ビエンチャンの土を初めて踏んだのは、メコン川に橋も架かっていなかった四半世紀前のことだ。赤味噌(みそ)色のメコン川は、タイのノンカイから小船で渡った。国立銀行…
ラオス、中国の南下鉄路完結へ
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(4) ラオスの首都ビエンチャンを訪問するのは3年ぶりだ。人口70万人の小都市ながら、時代の大波に洗われている。 まず目に付くのはATMだ。携帯の普及で公衆電話が消…
ミャンマー、旅は時にオチがつく
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(3) マンダレーから仏教遺跡として名高いバガンを目指そうとバスを探した。こうした時は、バスターミナルが近くにありそうでも、むやみやたらに歩いて探してはいけない。結構…
ミャンマー、軍が兵舎に帰る日
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(2) ミャンマーの首都ネピドーの僧侶ナンディース氏(30)に、ヤンゴンからネピドー遷都の理由を尋ねた。 満天下の星空が広がるオープンカフェで、1杯200チャット(…
ミャンマー、最後のフロンティア
ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ(1) 東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国を統合するASEAN共同体が昨年末、発足した。総人口約6億2000万人、域内の国内総生産(GDP)2兆5700億㌦(約…