オピニオン
フランスを襲うテロの教訓
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 差別無視した世俗主義 歴史的な移民問題に対処を フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」およびユダヤ系の食品スーパーを狙った大胆で残忍なテロ事件は、フラン…
国会開幕、安保法制整備を着実に進めよ
通常国会が召集された。安倍晋三首相は2014年度補正予算案と15年度予算案を早期に成立させ、経済政策「アベノミクス」の恩恵を中小企業や地方、低所得者層に広げていくことが求められる。 集団的自衛権行使を可能にする安全保…
窒息させられた戦後宗教教育 新しい歴史教科書をつくる会会長 杉原誠四郎氏に聞く(下)
杉原誠四郎氏に聞く(上)へ 再考「政教分離原則」 憲法における政教分離の原則の適応の仕方が課題になる場面の一つが教育である。教育基本法は宗教教育における「寛容の態度」を掲げているが、公教育の教育現場では宗教教育に後ろ向…
平成27年度防衛予算に思う
元統幕議長 杉山 蕃 遅まきな事態への対応 国民に分かりやすい説明を 選挙で中断していた平成27年度予算編成作業が整い、政府案がまとまった。防衛予算については「11年ぶりの高い防衛費」といったフレーズが目につく。確かに…
人質画像、卑劣で残忍なテロを許すな
中東の過激組織「イスラム国」を名乗るグループの人質となった日本人、後藤健二さんと湯川遥菜さんのうち、湯川さんが殺されたとの情報が行き交っている。 事実であれば、天人ともに許さざる暴挙だ。世界各国から非難の声が沸き上…
理想通らぬ弱肉強食の世界
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 戦争回避は防備が必要 宗教問題運ぶ移民受け入れ 皆様はどのように新年を過ごされただろうか。私は今年の正月は日本の優れた文学に接したいと思い、本屋で見つかった「あらすじで読む日本の…
白鵬最多優勝、「綱」の重みで成し遂げた偉業
大相撲の横綱・白鵬が初場所で千秋楽を待たずに33度目の優勝を決め、「昭和の大横綱」と言われた元横綱・大鵬を抜いて、44年ぶりに歴代最多優勝記録を塗り替えた。 日本の文化や精神学ぶ 大鵬と双葉山の両横綱を目標に相撲に…
迅速な対応で鳥インフルエンザの被害最小化を
鳥インフルエンザの感染が西日本各地で確認されている。渡り鳥によってウイルスが持ち込まれるのを防ぐのは難しいが、万一発生した場合は迅速な対応で被害を最小化することが求められる。 西日本各地で感染確認 この冬の発生は、昨…
共産党の党旗びらき 躍進の足腰きつい高齢化
増えない青年活動家 昨年の衆議院議員選挙で日本共産党の議席が増加した。それを受けて、日本共産党の党旗びらき(1月5日)では、志位委員長が躍進を訴え、参加者全員で確認した。しかし、相変わらず都合のいいことしか表明しない内…
安保強化へ宇宙基本計画の着実な取り組みを
政府の宇宙戦略本部(本部長・安倍晋三首相)が、安全保障と宇宙産業の育成を重視した新しい宇宙基本計画を決定した。 日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、宇宙を利用することでその能力を高めるとともに、脆弱(ぜいじゃ…
パリのテロと相対主義の罠
東洋学園大学教授 櫻田 淳 蛮行はイスラムと無縁 仏国民の大義と伝統脅かす フランス・パリにある風刺新聞社「シャルリー・エブド」がAQAP(アラビア半島のアルカイダ)の意を受けたとされるテロリストによって襲撃された一件…
本気度問われる米の対テロ戦
オバマ米大統領は上下両院合同会議で、今後1年問の内政・外交全般の重要政策課題を議会に説明する一般教書演説を行った。2期目の任期の後半2年間がスタートした。 多くの時間を内政に 昨年11月の中間選挙後、野党・共和党が上…
日本人殺害警告、テロに屈せず国際連携強化を
シリア、イラクで勢力を広げる過激組織「イスラム国」を名乗るグループが動画を配信し、2億㌦(約235億円)の身代金を72時間以内に支払わなければ、拘束している日本人2人を殺害すると警告した。こうした卑劣な行為は決して許さ…
私もシャルリーではない
京都大学名誉教授 渡辺 久義 挑発にも程がある風刺 大行進に対テロ戦争を懸念 タイトル(「私もシャルリーではない」)は、あるインターネット・サイトへの投稿論文「私はシャルリーではない」を借りたものである。現時点(1月1…
ユーラシア経済同盟、協力関係の構築は前途多難
ロシア、ベラルーシ、カザフスタンおよびアルメニアの4カ国による「ユーラシア経済同盟(EEU)」が年初に正式発足した。これらの国々は1991年のソ連解体と同時に創設された独立国家共同体(CIS)メンバー国でもある。しかし…
震災復興の阻害要因になる 新しい歴史教科書をつくる会会長 杉原誠四郎氏に聞く(上)
杉原誠四郎氏に聞く(下)へ 再考「政教分離原則」 震災復興の被災地で、自治体が整備した移転促進区域には、政教分離の原則から、寺社や墓地などの宗教施設は含まれないため、宗教文化と共にある地域共同体が崩壊しかねない事態が発…
2015年の米ユダヤ系議員団
獨協大学教授 佐藤 唯行 逆風下だった中間選挙 共和党優位も外交面で利点 現在、米連邦議会におけるユダヤ系議員の総数は上院が10人、下院が19人。米総人口の2%弱にすぎぬユダヤ系が上院議員の10%を占めている事実は米政…
岡田民主党新代表、明確な政策提示が不可欠だ
民主党の新たな代表に岡田克也氏が選ばれた。岡田新代表は党再生さらには野党再編も視野に「政権を担える政党」への脱皮を目指す。だが、その道筋は代表選を通じても不透明なままだ。これでは国民の不信感を払拭(ふっしょく)できまい…
東京五輪に受動喫煙対策を
弁護士 秋山 昭八 「健康被害深刻」とWHO 公共の場では世界の常識に 与野党の有志議員が2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、公共施設などでの禁煙や分煙を義務化する「受動喫煙防止法」の制定を目指す議員連盟が昨…
過激派犯行声明、各国はテロ根絶に向け連携を
イエメンを拠点とするテロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」は、フランスの風刺週刊紙シャルリエブド本社襲撃事件への関与を認める声明を出した。表現の自由を暴力で踏みにじったことは決して許されない。国際社会はテロ根…
阪神大震災20年、教訓学び危機管理に努めよ
死者6434人、負傷者4万3792人(兵庫県発表)を出した1995年1月の阪神淡路大震災から、きょうで20年を迎えた。大震災の教訓を改めてかみ締め、危機管理に努めなければならない。 「減災」対策が最優先 寝込みを襲っ…
新幹線開業と観光戦略 地方全体で取り組みを
北陸に続き北海道も 3月14日の開業を間近に控え、このところ、北陸新幹線関連のニュースがかまびすしい。年頭のあいさつ風景を伝えるニュースには、谷本正憲石川県知事の上気した顔が何度も登場した。 なんでも、現在の東京―金…
オウム裁判、事件の恐ろしさ改めて伝えよ
一連のオウム真理教事件で、最後の特別手配犯だった元信者高橋克也被告の裁判員裁判がきょうから東京地裁で行われる。 死者13人、負傷者6000人超という被害を出した地下鉄サリン事件発生から3月で20年になる。今も後遺症で…