オピニオン
北方領土問題に心を添えよ
評論家 太田 正利 「固有領土」世界に発信 性悪説的に臨む外交も必要 2月7日は「北方領土の日」だった。「よき敵ござんなれ」――筆者が子供の頃年号を憶えるのによく使っていた手法(!)だが、1853年は、ペリー提督率いる…
電源構成、適切な原発比率の議論を
経済産業省の有識者会議「長期エネルギー需給見通し小委員会」が、エネルギーのベストミックス(最適な電源構成)についての議論を始めた。2030年の時点で、日本が原発や火力発電、太陽光などの再生可能エネルギーをどのような比率…
70年を迎えた北方領土返還運動 実り多き交渉に期待
きょう35回目の「北方領土の日」 社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長 小泉敏夫氏に聞く 後継者育成が喫緊の課題に 北方領土が旧ソ連に不法に占拠されて今年で70年を迎える。この間、元島民は率先して領土返還運動を牽引して…
北方領土の日、露の揺さぶりに惑わされるな
35回目の「北方領土の日」を迎えた。我が国固有の領土である択捉島、国後島、歯舞群島、色丹島が旧ソ連に不法占拠されてから、70年もの長い年月が経過した。安倍晋三首相はきょう開催の北方領土返還大会でロシアに改めて抗議すると…
人質殺害と宣伝に憤る 「イスラム国」壊滅を目指せ
極めて残虐な犯罪組織 今月1日早朝、「イスラム国」に拘束中のジャーナリスト後藤健二さんが殺害されたとのニュースに日本中が聳動(しょうどう)した。インターネットに公開された映像は、首を掻(か)き切り殺害するという正視に耐…
国際社会は「イスラム国」壊滅に全力挙げよ
過激組織「イスラム国」は拘束中のヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉を殺害したとする映像をインターネット上に公開した。 中尉とみられる男性は生きたまま火を放たれて殺された。残忍な行為を決して許すことはできない。…
テロとの闘いと哀悼と 日本はやはり弱い環なのか
テロ、テロ、テロで年が始まり、日本人人質2人も虐殺された。2点言いたい。 第1点は、普段からの対テロ国際協力強化が絶対重要なこと、だが日本は、国と国、各国内の分断をねらうテロ組織の前で、最も分断されやすい弱い環のまま…
歴史的転換示す宇宙基本計画
慶應義塾大学教授 青木 節子 安全が宇宙の喫緊課題 工程表明示し産業基盤強化 2015年1月9日、首相が議長を務める宇宙開発戦略本部が今後20年程度を見据えた10年間の長期整備計画としての宇宙基本計画を決定した。宇宙基…
アギーレ氏解任、サッカー界は混乱繰り返すな
日本サッカー協会は、ハビエル・アギーレ監督の八百長疑惑問題で、スペイン検察庁の告発が裁判所に受理されたことを受け、同監督を解任すると発表した。今後、捜査が本格化し、アギーレ氏もバレンシアにある裁判所で事情聴取を受けるこ…
テロの未然防止へ情報機関設立を
テロ集団「イスラム国」による日本人人質事件を契機に、内外の国民をテロから守るための方策が真剣に検討され始めた。それ自体は結構なことだが、テロの本質についての誤解を踏まえての的外れの提言が多い。 いち早く察知する任務 …
パラオで続く日本兵の慰霊
拓殖大学日本文化研究所客員教授 濱口 和久 両陛下70年節目に御訪問 現地人退避させた軍は全滅 天皇・皇后両陛下が、戦後70年の節目にあたり、パラオ共和国を公式訪問されることが1月23日の閣議で決定した。両陛下は以前…
ウクライナでの停戦実現へ対露制裁強化を
ウクライナ東部では今年に入ってから親露派が攻勢を強めている。昨年9月の停戦合意について、親露派は死文化を主張しているが、これ以上犠牲者を増やすことは許されない。 後ろ盾のロシアが影響力を行使し、親露派に合意を履行させ…
「抑圧」の象徴として政治利用 「琉球処分」の再考
玉城有一朗氏に聞く(下)へ 一般財団法人・沖縄公共政策研究所主任研究員、学術博士 玉城有一朗氏に聞く(上) 昨年の沖縄県知事選と衆院選では、基地問題が争点になり、「オール沖縄」と称して基地建設に反対する候補者が当選した…
日本の将来かけた地方創生
政治ジャーナリスト 細川 珠生 他人任せで成長できず 創意工夫を生かす「交付金」 イスラム国による人質事件に国民の関心が高まる中、第189通常国会が開会した。今国会では優先議案としての予算案の審議から、後半国会での最重…
人質殺害動画、暴挙を断固として非難する
過激組織「イスラム国」とみられるグループが、拘束していたフリージャーナリストの後藤健二さんを殺害したとする動画をインターネット上で公開した。殺害が事実とすれば、まことに痛恨極まりないことだ。 非道なテロ行為は絶対許さ…
ロシアの軍事ドクトリン修正
ロシア研究家 乾 一宇 ウクライナ問題に備え 「新たな脅威」説く安保会議 冷戦時代、ソ連には安全保障という概念はなく、国防分野における最高の文書として「軍事ドクトリン」があり、これからの戦争の目的と性格、国家・軍の戦争…
特殊詐欺最悪、水際阻止へ官民で協力を
振り込め詐欺など「特殊詐欺」の被害が増え続けている。警察庁によると、2014年の被害総額は前年よりも約70億円増えて過去最悪の559億円に上った。年間500億円を超えたのは初めてだ。 被害者の8割が高齢者 毎日、平均…
戦後70年談話、未来志向の真意を伝えよ
安倍晋三首相が8月に発表する予定の戦後70年談話の文言をめぐり、野党や一部メディアから「歴史修正主義」などの批判が上がっている問題について、首相は歴代内閣の立場を継承すると明言した。 談話は過去に真摯(しんし)に向き…
香港に及ぶ共産党支配 国際法を守らない中国
米台の選挙にデモ影響 2014年9月27日より始まった香港民主派のデモは12月11日、警察の強制排除で終了させられたが、重大なメッセージを世界に発信した。 中華人民共和国は、“極少数の共産党リーダーが憲法と法律を支配…
認知症予防のための啓発も重要だ
政府は「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を決め、省庁横断で認知症患者や高齢者に優しい地域づくりを進めることになった。 最近の認知症患者の増加率は顕著で、その対策は差し迫った課題だ。総合戦略の推進は、本格的…
プーチン露大統領の歴史像
日本大学名誉教授 小林 宏晨 独ソ不可侵条約を評価 ウクライナ情勢重ねる認識 プーチン・ロシア大統領は欧州における侵略戦争を“復活”した。ロシアの歴史像は、この展開に適応し、1939年の独ソ不可侵条約を“復権”した。 …
人質交換要求、無法なテロ組織に屈するな
過激組織「イスラム国」によるとみられる邦人人質事件で、ジャーナリストの後藤健二さんとヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚との交換を求める新たな画像がインターネット上に投稿された。「期限は24時間」と通告している。…
党代表質問、定数削減には真摯に取り組め
通常国会は今年度補正予算についての麻生太郎財務相の財政演説に対する各党代表質問が行われ、昨年12月の衆院選後初の国会での論戦の幕を切った。 「イスラム国」によるとみられる邦人人質事件の発生で危機管理が喫緊の課題だが、…