北方領土問題に心を添えよ


太田 正利

「固有領土」世界に発信

評論家 太田 正利

 2月7日は「北方領土の日」だった。「よき敵ござんなれ」――筆者が子供の頃年号を憶えるのによく使っていた手法(!)だが、1853年は、ペリー提督率いる米艦隊の浦賀沖への突然の出現(「太平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)、たった四杯(四隻)で夜も寝られず」と揶揄(やゆ)される程の大騒ぎを起こした)の年だった。今回は、案外忘れられているように見える「北」の熊の問題を提起しよう。実は徳川時代からこの方面も必ずしも静謐(せいひつ)な状態にはなかった。


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