オピニオン
6日戦争とジョンソン大統領
獨協大学教授 佐藤 唯行 強力にイスラエル支援 親シオニストの福音派信仰 ケネディ暗殺の直後、副大統領から大統領に昇格したジョンソンのもとを、不安に満ちた表情のイスラエル外交団が訪れていた。このとき、ジョンソンは彼らに…
追い込み漁禁止、逆風乗り越え伝統漁法守れ
日本動物園水族館協会(JAZA)は、「追い込み漁」による野生イルカの調達を禁止することを決めた。先月、世界動物園水族館協会(WAZA)が、追い込み漁を倫理規定に反するとしてJAZAの会員資格を停止し、1カ月以内に改善し…
北朝鮮のSLBM発射の狙い
5月8日、北朝鮮は同国東部の咸鏡南道・新浦近海で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)試験発射に成功したと報道した(9日、労働新聞)。専門家の間では疑問視する見方もあるが、北朝鮮の核戦力に対する過小評価とそれに基づく対北戦…
伊方原発合格、再稼働にこぎ着ける努力を
原子力規制委員会は四国電力の伊方原子力発電所3号機(愛媛県)の再稼働に向けた事実上の合格証に当たる「審査書案」を了承した。再稼働には地元の同意のほか、規制委の使用前検査を受けることなどが必要だが、目標とする今冬の再稼働…
共産党のバブル議席 メーデーが示す組織衰退
統一選の気勢どこへ? この春の統一地方選挙で共産党の地方議員は122人増加した。共産党は、来年7月の参議院議員選挙で850万票、得票率15%以上を獲得するとし、早い時期に共産党が中心となる民主連合政府を実現させると気勢…
14年度マイナス成長、消費増税は必要だったのか
デフレ脱却を目指す安倍政権にとって、実に悔やまれる残念な1年間であった――。内閣府が20日発表した2014年度の実質GDP(国内総生産)は前年度比1・0%減になり、前年度から勢いづいていたデフレ脱却の動きを頓挫させてし…
沖縄の復帰を知らない若者
沖縄大学教授 宮城 能彦 反省すべきは大人たち イデオロギーで歴史を解釈 今年も5月15日がやって来た。 1972年(昭和47年)5月15日は沖縄が日本に復帰した日である。昭和30年代以前に沖縄に生まれた者にとっては…
党首討論、安保法制の丁寧な説明を
今通常国会で初めての党首討論が行われた。民主党は1月、維新の党は一昨日に党首交代したばかりであり、共産党は昨年の衆院選結果を受けて討論に加わるなど、安倍晋三首相にとって初顔合わせとなる党首討論になった。討論では安全保障…
スポーツ庁創設、選手強化へ効果的な施策を
スポーツに特化した新たな行政組織「スポーツ庁」が10月に文部科学省の外局として創設されることになった。5年後の東京五輪・パラリンピックのメダル獲得数の目標を達成できるよう、選手強化へ効果的な施策を行う必要がある。 関…
物で解決しない子供の貧困
名寄市立大学教授 加藤 隆 個人主義で未熟な親に 質素な幸せ見た戦前外国人 「こどもの日」の5月5日が過ぎたが、明るい響きとは裏腹に、子どもの貧困が日本社会に広がっている。世間では株価2万円、春闘ベア最高水準の新聞見出…
横田基地オスプレイ配備で抑止力向上を
米国防総省が米空軍の新型輸送機オスプレイCV22を10機、横田基地(東京都福生市など)に配備すると発表した。2017年に3機、残り7機は21年までに配備を完了する計画だ。 オスプレイについてはMV22がすでに沖縄県の…
大麻栽培のタブーに挑戦 平成の“山”勤交代(上)
鳥取県智頭町町長 寺谷誠一郎氏に聞く 森林面積が町の93%を占める日本のチベット・鳥取県智頭町(ちづちょう)が、その森を逆手に盛り返している。町を挙げて取り組んでいるのが、平成の「“山”勤交代」プロジェクトで、都市から…
日米新「蜜月」時代の沖縄問題
東洋学園大学教授 櫻田 淳 知事訪米の土産は何か 被害者意識で物事語る陥穽 4月下旬以降の安倍晋三(内閣総理大臣)の訪米は、黒船来航以来、160年に及ぶ歴史の中でも時代を画する意義を持つものである。 日米首脳会談に際…
「大阪都」否決、それでも改革は不可欠だ
橋下徹大阪市長が掲げる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票で、反対票が上回り、大阪市が存続することになった。住民の意思は尊重されるべきだが、これで地方自治をめぐる改革意欲を後退させてはなるまい。 二重行政解消が狙い …
いま「医療倫理」を問い直す
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 遺憾な群大医学部事故 患者が納得し同意する診療を インドの偉大な指導者M・ガンディー(1869~1948)は、七つの社会的大罪をあげて、その一つに人間性なき科学を指摘している。そ…
宮古島陸自配備、中国への抑止力を高めよ
中国軍の艦艇や航空機が沖縄本島と宮古島の間を通過し、太平洋への進出を活発化させる中、沖縄本島より西側は自衛隊の実働部隊が配置されていない「空白地帯」となっている。 解消される「空白地帯」 このような状態を解消するた…
拉致被害者の救出 対金正恩真剣勝負に結集を
1980年代のパリで、韓国で投獄された後亡命した老画家夫妻と知り合った。実に柔和で優雅な二人だった。だが後に、夫妻が、西欧から韓国人を北朝鮮に拉致する工作員だったとの公安情報を知り、仰天した。北朝鮮の拉致工作の淵の深さ…
9条改正を正面から論じよ
衆院憲法審査会で、昨年12月の衆院選によって中断していた実質討議が再開された。来年夏の参院選後の憲法改正発議を目指す自民党は、緊急事態条項など3項目の議論を優先するよう提唱し、与野党の激突が予想される9条についての論議…
沖縄県における「憲法」 占領憲法適用の根拠なし
ボン基本法と東独の例 沖縄県に、「日本国憲法」(占領憲法)が適用されるとする憲法上の明確な根拠がないことは、余り知られてゐない。また、今日は、沖縄が昭和四七年に「本土復帰」した日であるとして、沖縄県民は勿論、国民の殆ど…
英保守党政権、難題解決へ問われる指導力
英国の下院総選挙で、与党・保守党が単独で過半数の議席を獲得した。キャメロン首相がさらに5年間続投する。英国は安保条約でわが国と固く結ばれている米国の同盟国だ。英国での保守政治の安定は日本にとっても歓迎される。 しかし…
金正恩第1書記はなぜ訪露しなかったのか
北朝鮮の金正恩第1書記がロシアの戦勝70周年式典(5月9日)への参加を取りやめた。今回の人民武力相の粛清とも関連するが、筆者はロシア訪問中止の理由として、クーデター危惧説を第一に挙げたい。叔父の張成沢を銃殺して以降、8…
中央アジアに日米の戦略を
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 中国パワー抑制が課題 ロシアを含め鼎立の構造に 戦後70年を機に安倍晋三首相が公式訪米し、日米同盟関係をさらに堅固にする外交成果があった。特に日本首相として初の米議会上下両院合同会議での演…
プーチン大統領は自ら招いた孤立を自覚せよ
ロシアの首都モスクワ「赤の広場」で、旧ソ連の対独戦勝70年記念軍事パレードが行われた。過去最大規模の軍事パレードで国威発揚に努めたが、これを観閲した首脳級は、旧ソ連圏を除けば旧共産圏など十数カ国だけだった。プーチン大統…