メディア批評
カープ優勝をスポーツの人と地域をつなげる力から論じた朝、毎、産
◆社論の切り口は様々 プロ野球の広島東洋カープがこの10日に、実に四半世紀ぶり7度目のセ・リーグ優勝を決めた。優勝へのマジックナンバーを「1」として東京ドームに乗り込んだ2位巨人との直接対決で、今季を象徴するように白星…
権利ばかりを言い立て「義務と責任」語らぬ成人年齢引き下げ論議
◆五輪に徳育への期待 リオ五輪を通じて、改めて近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタンに思いをはせた。 クーベルタンは1863年、フランスに生まれた。少年期に普仏戦争(対プロシア戦)に敗れ、国民は意気消沈し青…
日本人に合った理想のリーダー像は松下幸之助か兵法書の「孫子」か
◆“人生”を教える著書 リーダー不在の時代と言われる。明治維新、国難を乗り越える原動力になったのは若きリーダーたちだった。先の大戦で焦土と化した日本は、経済大国として見事に立ち直ったが、そこには製品開発に対するあくなき…
まやかしの日米地位協定改定論、改定しても犯罪は減らず
《 沖 縄 時 評 》 協定締結は国際的常識 日米地位協定の改定が問題にされているが、日本が外国と結んでいる地位協定は米国だけではない。自衛隊を派遣している全ての国と地位協定を結んでいる。日米地位協定改定を問題にするな…
三反園知事の原発停止要請を拒否した九電回答を評価した産経社説
◆知事に停止権限なし 九州電力の瓜生道明社長は5日、鹿児島県の三反園訓知事から要請されていた川内原発の即時停止について、応じない方針を回答した。 熊本地震で県民の不安が高まっているとして、直ちに原発を停止し、入念に行…
テロ対策に「共謀罪」織り込む組織犯罪処罰法改正に難癖つける朝日
◆世界で当たり前の法 都道府県ごとに住民の「体感治安」を探る全国調査を警察庁が初めて実施した(毎日8月31日付)。 それによると、体感治安が最も悪かったのは大阪だった。昨年の刑法犯件数と比較しても、大阪は人口当たりの…
「都議会のドン」追及第5弾を放った文春も問われる「覚悟と手腕」
◆“味の濃い”記事満載 この週の週刊誌は“豊漁”なのかもしれない。強姦致傷罪で逮捕された俳優・高畑裕太容疑者の「実父」が明らかになり、インサイダー捜査について国会質問した山本幸三地方創生相が追及され、スポーツ紙が報じた…
元NHKアナの歪んだ家族観が議論を浅薄にした「プライムニュース」
◆愚痴の域出ぬ家族観 議論下手と言われる日本人でも、テーマが「家族」になると、訳知り顔に持説を開陳する人間が少なくない。家族と関わりを持たずに存在する人間は一人もいないのだから、成長過程での体験を基に、それぞれ家族につ…
「アフリカ開発会議」とナイロビ宣言に対する各紙の着眼点に特色
◆影響力強める欧米中 基調講演で安倍晋三首相が表明したのは、3年間で官民総額3兆円規模の投資をするほか、約1000万人の技術者らを育成する人づくりに取り組む方針であった。 初めてアフリカ開催となり、日本主導でアフリカ…
リオ閉会式の「安倍マリオ」登場に「政治利用」と難癖付ける朝、東京
◆見出し工夫する各紙 南米初の「スポーツと平和の祭典」リオ五輪が幕を閉じた。日本選手団は過去最多のメダルを獲得しただけに閉会式を伝える各紙は「熱狂 東京に続く」(産経23日付)「さあ4年後は東京の出番だ」(読売社説=2…
東京の都市機能の掘り下げ必要だったNW日本版「東京五輪への期待」
◆東京の機能は驚異的 リオ五輪の終了を待ってましたとばかり、「ニューズウィーク日本版」(8月30日号)が、「TOKYO in 2020 世界は4年後の東京に何を期待しているか」と題した特集記事を載せている。その中で、東…
TBS「時事放談」で劇場型の政治に疑問を呈した石破・藤井の両氏
◆入閣辞退の決断評価 リオデジャネイロ五輪閉会式の東京大会PRセレモニーで、スーパーマリオに扮した安倍晋三首相、五輪旗を振った和服姿の小池百合子東京都知事。次の2020年東京五輪に向け脚光を浴びる両氏をめぐり、それぞれ…
故永六輔氏のテレビ批判「日本人を恥知らずにした」
ラジオからの功罪見直し提案 リオ五輪が終わったら、テレビをほとんどつけなくなったという人が多いのではないか。それだけ日本のテレビは見るに値しない番組を垂れ流している。唯一、ワクワクしながら見るのはスポーツ中継ぐらいか。…
原発事故から5年半の現実、深まる福島への差別
事実が軽視され、風評被害続く 東京電力福島第1原発事故からもうすぐ5年半が経(た)つというのに、福島の住民はいまだに風評被害に苦しんでいる。福島の食材を忌避する消費者は少なくないし、現地でのボランティア活動への誹謗(ひ…
GDP横ばいに民間の奮起と政府に積極投資促す改革を求める各紙
◆設備投資減を深刻視 2016年4~6月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0・04%増、年率換算では0・2%増と辛うじて2期連続のプラス成長にはなったが、実質横ばいだった。 この4~6月期GDPについて、各紙そろ…
シールズの“実態”触れず「街頭政治」と持て囃す朝日の「反議会主義」
◆選挙で表される民意 「SEALDs(シールズ)」が15日に解散した。安保関連法や改憲に反対して国会前でデモを繰り広げ、参院選で野党共闘を呼び掛けたことで知られる学生団体だ。一部メディアは若者の代表のように報じ、英雄扱…
リオ五輪の前半戦総括、福原愛選手への評価で新潮と文春に温度差
◆内村選手に嫁姑問題 日本人選手のメダルラッシュで湧いたリオ五輪が閉幕する。前半には体操、水泳といった得意種目で期待通りの結果を出し、後半も卓球、バドミントン、レスリングなどで好成績を収めた。 4年に1度の大会で結果…
クルド人の自治・独立への支持を表明したエルサレム・ポスト紙
◆国持たぬ最大の民族 内戦下のシリアで、過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いで勇猛ぶりを世界に示したクルド人。イスラエル紙「エルサレム・ポスト」(7月31日付)が、そのクルド人の自治・独立を支持する社説を掲げている…
経済強調する「公明」、安定政権で脱デフレ優先
憲法改正は「議論深める」 公明党の機関誌「公明」9月号は、「安定政権で始動、日本に希望を」との特集で参院選の総括と今後の同党の政治を展望した。 巻頭の「井上義久・党幹事長に聞く」で井上氏は、「合計14議席の獲得自体は…
共産党の選挙疲れ、「小池新党」に危機感か
「赤旗」3万部減でテコ入れ 「もっと伸びると思いガッカリしていたが、野党と市民の共闘の画期的前進がリアルにわかり元気が出た」「モヤモヤ感があったが、安倍首相を先頭にした野党共闘攻撃、共産党攻撃と正面からたたかい前進した…
「民進」に参院選総括、敗北認め「共闘」は維持
批判より対案説く蓮舫氏 民進党の機関紙「民進プレス」(8・19)に「野党連携は一定の成果/市民中心の新しい流れ」との見出しで参院選総括が載った。冒頭で「結党後、初の国政本選挙となった第24回参院選において、民進党は改憲…
8月初の祝日「山の日」に、薀蓄を傾けた各紙看板コラムに読み堪え
◆日経除く各紙が社説 平成26年の祝日法改正で、今年から祝日のなかった8月に初の祝日として11日と定められた「山の日」を初めて迎えた。山を対象とした祝日も世界で初めてとか。これで祝日も今年から年16日に増えたのである。…
「小池新党」による第三極ブーム再来を「保守の拡大」と警戒する毎日
◆左翼との熾烈な戦い 「拝啓 安倍晋三様 左ウィングを広げよ」。読売の橋本五郎・特別編集委員は安倍内閣の改造を受けて4日付の1面肩で、首相の政権運営についてこんな提言をしている。 左ウィングというのは、今から30年前…