メディア批評
東日本大震災3年に復興はこれから本番と意識付けした「日曜討論」
◆災害に貴重なラジオ 東日本大震災から3年――。死者・行方不明者は1万8000人を超え、26万7000人以上の人々が避難生活を余儀なくされている。マグニチュード9の巨大地震と大津波、原発事故は、豊かになった時代に想像も…
ウクライナ危機、ロシアのクリミア介入に中国意識し警告した産経
◆ロシア軍が支配下に 皮肉なことに、平和の祭典であるロシア・ソチ冬季五輪に続いてソチ冬季パラリンピックが開かれている最中に、ソチに近い同じ黒海沿いにあるウクライナ南部のクリミアをロシア軍が軍事介入し事実上、掌握した。欧…
集団的自衛権に戦争イメージ膨らませた誘導質問する朝日世論調査
◆国際常識説く「正論」 「集団的自衛権」。今年に入って随分、この言葉を耳にする。とりわけ3月に入って新聞紙面に載る頻度が高まった。安倍晋三首相の私的諮問機関、安保法制懇が「行使」を認める要件をほぼ固めたからだ。国会で予…
売れる“韓国叩き”ものに頼って記事が上滑り気味になる新潮、文春
◆やられっ放しの日本 「慰安婦」問題は消しようもないほどの勢いで燎原(りょうげん)を焼き進んでいるように見える。しかも「慰安婦」だけでなく「靖国」「竹島」「東海併記」など、韓国が次々に日本に繰り出してくる攻撃の矢は執拗…
子宮頸がんワクチン副反応で「心身反応」決めつけ諫めた「時論公論」
◆究明に努める日テレ 重篤な副反応を訴える子供たちが相次いでいることから、接種奨励が一時中止されている子宮頸(けい)がんワクチンに関する厚生労働省の副反応検討部会の審議が大詰めを迎えている。接種奨励が再開されるか、どう…
降水観測衛星の打ち上げで「環境」の国際貢献を強調した産経と本紙
◆実質的商業打ち上げ 地球全体の雨や雪の降水状況を観測する「降水観測衛星」が2月28日の早朝、鹿児島県の種子島宇宙センターから、H2Aロケット23号機で打ち上げられた。衛星は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。 …
女性を家庭の外の仕事にかり出し「マタハラ記事」載せる毎日の矛盾
◆「敵は会社」毎日も? 「マスコミ業界 マタハラの実態」。毎日2月24日付夕刊「特集ワイド」からこんな見出しが目に飛び込んできた。マタハラとは、マタニティーハラスメントのことで、「妊娠、出産はもちろん、広くは育児中の働…
新企業の将来的見通しを言及すべきアエラ「ベンチャーブーム」記事
◆新規株式公開が増加 ベンチャー企業といえば、わが国では野心はあるが経営の先行きが不透明な企業とみる向きがあるが、景気の回復傾向を追い風に、起業を後押しする取り組みが進んでいる。アエラ(3月3日号)は「資金も人材も充実…
集団的自衛権解釈変更問題を石破・前原両氏で聞かせた「時事放談」
◆「立憲国」批判に一石 どこの国でも当たり前の一言で済む話が日本では複雑な物議を醸す。憲法9条と自衛権をめぐる問題は戦後政治の主要な争点となってきた。政府は自衛権を個別的、集団的、さらに両権利の行使と四つの概念に分解し…
性転換「夫」の嫡出推定に不合理、最高裁の“家族破壊判決”
近代主義で「法の賢慮」欠く 最高裁判所は昨年後半、日本人の家族観、政府の家族政策に大きな影響を与えると思われる、二つの判断を相次いで示した。一つは、男女の間に生まれた子(婚外子)の遺産相続分を法律上の夫婦の子(嫡出子)…
「家族の多様化」の虚偽、「欲望」虚飾の美辞麗句
河合は日本人の家族観に大きな変化はないと主張する一方で、結婚しない、あるいはできない人が増えて、「皆婚社会」が崩壊している事実は認める。しかし、これは家族観の変化による現象ではなく、「雇用環境の変化など社会的要因がもた…
“真央ちゃん”賛辞をファン目線で豊かな共感にした読売「編集手帳」
◆名言紡いだ各コラム 雪と氷の上の熱戦17日間。ソチ冬季五輪(ロシア)が23日(日本時間24日未明)に幕を閉じた。日本の獲得メダル数8(金1、銀4、銅3)は、8位までの入賞数28とともに海外開催の五輪では過去最多。国内…
教育委員会制度見直しを批判する朝日が触れぬ左翼教組の政治介入
◆朝、毎、東の戦前合唱 自民党が教育委員会制度の見直し案をまとめ、公明党と詰めの協議を進めている。まだ紆余(うよ)曲折がありそうだが、「形骸化していた教委制度の抜本改革」(下村博文文科相)へ動きだした。見直し案は教育委…
東京、群馬、山梨の大雪孤立地帯に入った新潮が示す冬停電の深刻さ
◆教訓となる雪害現場 “歴史的大雪”に見舞われた日本列島。特に普段大雪の降らない関東甲地方では孤立地区や停電、物流の停滞で、いまだに正常な生活が取り戻せていない所がある。 14日(金曜日)から降り始めたこの冬2度目の…
児童ポルノ法改正で“後進国”の実態浮き彫りにした「深層NEWS」
◆認識不足ある日本人 18歳未満のヌード写真などを規制する法律がなかったわが国で、「児童ポルノ禁止法」が施行したのは1999年11月だから、今年秋でちょうど15年になる。それ以前は子供のヌード写真集が一般の書店の棚に堂…
公明党の対立軸、連立内で強まる対自民意識
識者らが「右寄り」と批判 自民と連立を組む公明党は「対立軸」の用語は使わないが、「大衆とともに」(立党精神)などの理念で存在感を示そうとしている。同党機関誌「公明」3月号に「公明党結党50周年に寄せて」書いた西澤潤・早…
民主党の対立軸、能力主義的な競争をせよ
政策純化は増勢保証せず 民主党の機関紙「プレス民主」は自民党との対峙(たいじ)・対立を強調する。「自民党政治にしっかり対峙できる勢力」(1月17日号、海江田代表年初記者会見)、「自民党との対立軸を鮮明に」(2月7日号、…
自民OBが「赤旗」「民主」に 安倍首相批判や脱原発など
野党の発信力不足 国会勢力から自民党の他は弱いという一強他弱、または野党が分裂して多くなり弱くなったという一強多弱という形容は、いずれも野党の存在感の弱まりを示す。その穴埋めに一役買っているのも自民党(OB)という珍現…
GDP1%成長でも楽観的な日経、不安げの読売、本紙は大きな懸念
◆日経は「堅調」を強調 17日に発表された2013年10~12月期の国内総生産(GDP)は、大方の予想を大きく下回る数値だった。時事通信が伝えた民間シンクタンク11社の平均予想成長率(年率)は、実質2・5%成長だったが…
安倍首相国会答弁に「立憲主義の否定」と噛みつく東京のウソ見出し
◆朝日が持ち出す手法 「立憲主義」を持ち出して“安倍叩き”をやる。朝日はこの手法に拍車を掛けている。安倍晋三首相が1月の施政方針演説で、「自由や民主主義、人権、法の支配の原則こそが、世界の繁栄をもたらす基盤」とし、「こ…
TPP交渉と安倍農政にらみ転換期の日本農業に提言した東洋経済
◆興味深い輸出と経営 日本を含め12カ国によって農業など広い範囲にわたる経済の自由化を目的にした環太平洋連携協定(TPP)の交渉が進められている。とりわけ日本国内では農業分野での交渉の行方に大きな関心が払われている。と…
雪の首都圏の混乱を実況しながら雪害予算には歯切れ悪い報道番組
◆車の運転に警告的中 ソチ冬季五輪が開幕し、9日放送のフジテレビ「新報道2001」(新報道)は女子モーグル4位入賞の上村愛子選手の夫でアルペンスキーの皆川賢太郎選手ら元五輪選手はじめスポーツ関係の評者らが出演、また、テ…
日中冷戦の現状と本質捉えた洞察と丁寧な分析の読売「政治の現場」
◆共産主義の政治宣伝 日本と中国の関係は、尖閣諸島をめぐる中国の言いがかりに日本が屈しないことなどから、今や“冷戦状態”に入っていると見ていい。日本は、何が何でも日本を貶(おとし)めようとする悪意に満ちた中国の覇権攻勢…