オピニオン
アベノミクス誤算は消費に
経済ジャーナリスト 尾関 通允 売り手が競争する時代 効率的で小さな政府目指せ いわゆるアベノミクス=安倍政権が発足早々に自賛の意をも込めて打ち出した日本経済再建策は、筆者の見るところ、失敗とまではいえないものの、成果…
露のシリア空爆、情勢を一層悪化させる暴挙だ
ロシアがシリアで空爆を開始した。アサド政権の要請に基づくもので、過激派組織「イスラム国」(IS)に打撃を加えるのが名目だ。 だがISだけでなく、米中央情報局(CIA)の軍事訓練を受け、アサド政権と敵対している反体制派…
懸念深まる景気の先行き
日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景況感が大企業製造業で3期ぶりに悪化し、先行き見通しは非製造業でも悪化と慎重なものになった。 中国などの景気減速が、国内景気にも悪影響を与えている。4~…
スポーツ庁発足、選手強化で五輪へ期待高めよ
国のスポーツ施策の司令塔機能を担う「スポーツ庁」が発足し、初代長官に1988年ソウル五輪100㍍背泳ぎ金メダリストの鈴木大地氏が就任した。 スポーツ庁は2020年東京五輪・パラリンピックに向けた選手強化などに取り組む…
名誉回復のため戦った日系米国人
「442連隊」テリー・シマさんの講演要旨 第2次世界大戦で勇猛に戦った米陸軍の日系2世部隊「第442連隊戦闘団」は、米軍史上、最も多くの勲章を受けた部隊として知られる。日米開戦後、日系人が強制収容などの苦難に直面する中…
安保法制国会の終了に思う
評論家 大藏 雄之助 物理的妨害ない英議会 デモに60年安保の熱気なし 安倍内閣念願の安保体制は新しい段階に入った。世論調査では国民の大多数がまだこれに反対しているという。国会の審議を通じてこの問題の疑問点が十分に解明…
日米韓外相会談、対北抑止へ連携を復元せよ
岸田文雄外相は米ニューヨークで、米国のケリー国務長官、韓国の尹炳世外相と3カ国外相会談を行った。北朝鮮が今月の朝鮮労働党創立70周年記念式典の前後に、事実上の長距離弾道ミサイルを発射する可能性を示唆する中、対北抑止へ連…
尖閣国有化3年、執拗な中国に粘り強い対応を
政府が沖縄県石垣市の尖閣諸島を国有化してから、今月で3年を迎えた。尖閣は日本固有の領土であるにもかかわらず、中国は一方的に領有権を主張し、中国公船が尖閣周辺で領海侵犯を執拗に繰り返している。 日本は抑止力の向上に努め…
急速な中国海軍膨張に思う
元統幕議長 杉山 蕃 「一帯一路」の経路拡張 作戦能力の完結度を高めよ 懸案の安保関連法も決着がつき、誠に結構と考えている。今回は米中首脳会談の次なる課題の日中韓首脳会談の実現等を睨み、中国海軍の急速な膨張について紹介…
VW排ガス不正、自動車への信頼失墜は不可避
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が、ディーゼル車の排ガスを不正に操作し、米国や欧州の規制をかいくぐっていたことが発覚した。不正の可能性がある車は世界全体で1100万台に上る。 規制逃れは極めて悪質な手口で行…
静寂な自然の中での瞑想を重視
テーラワーダ仏教に学ぶ タイ日本寺院僧侶 松下正弘師に聞く インドから中国・朝鮮を経て日本に伝わった仏教は人々の救済を説く大乗仏教。一方、南アジアから東南アジア一帯には、悟りを求めた釈迦本来の教えを受け継ぐテーラワーダ…
平和に貢献する安保法成立
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 野党とマスコミに失望 反対デモは中国大使館前へ 平和安全関連の法案が国会で成立したことで、一安心した。与野党の議員の皆様、閣僚の皆様が眠気と戦って頑張って来られたことに対し敬意を…
児童福祉司、専門性高め虐待の連鎖を断て
深刻度を増す児童虐待の防止策として、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の専門委員会が児童福祉司の専門性を向上させるとともに、虐待の緊急性を見極めて対応機関に振り分ける「トリアージセンター」を設置する強化案を発表した…
米英で不信買う本流政治家
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 素人人気の米大統領選 不満の代弁は政策にならず 共和党大統領候補の第2回討論会が開催された。相変わらずドナルド・トランプが台風の目であったが、討論会の直前に…
米中首脳会談、米は中国への幻想捨てよ
オバマ米大統領と中国の習近平国家主席が首脳会談を行い、米中協力の重要性を確認したものの、安全保障問題では議論がかみ合わず、抜本的合意の難しさを露呈した。 南シナ海問題で対立 習主席は今回、初めて国賓として米国を訪れた…
国連創設70年、改革しないのは不合理だ
今年は国連創設70年の節目の年だ。第70回国連総会が始まり、28日からの一般討論演説で世界160カ国以上の元首・首脳が所信表明する。 安倍晋三首相、オバマ米大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、韓国の…
高齢者医療の“お家騒動” 母の死めぐり兄妹が訴訟
治療中止疑い兄を提訴 高齢化社会が日本列島を襲っている。 4人に1人が65歳以上で、電車に乗ってもレストランを訪れても道を歩いても、4人に1人は65歳を超えた年配者である。果たして高齢者社会は、日本をどのように変え、…
日露領土交渉、時には待つことも必要だ
モスクワで日露外相会談が行われたが、ロシアのラブロフ外相は「北方領土問題は議論していない」として、日本側と領土交渉を行うことを拒否する姿勢を明確にした。このような状況下で功を焦ってはならない。我々の忍耐が問われよう。 …
改革を要する沖縄メディア<English付>
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 外部からの監視も必要 偏向正し健全な民主主義に 当欄で「沖縄の異様なメディア事情」(7月21日付、原題・The Media Situation in Ok…
家庭より個人重視の風潮 古賀氏
対談・結婚には神聖な価値がある 渋谷“同性カップル条例”を考える(下) 麗澤大学教授 八木秀次氏/東京都議会議員 古賀俊昭氏 宗教的規範力落ちる米国 八木 古賀 八木教授にお聞きしたい。聖書では同性愛を認めていない、男…
熱帯雨林の再生保護が鍵
迫る気候変動の脅威 どうする大災害への備え(4) NPOアジア植林友好協会代表理事 宮崎林司氏 ――現在の活動は。 植林活動で、インドネシアのカリマンタンとバリに仲間たちと一緒に年5、6回、足を運んでいる。植えっ放し…
国滅ぼす共産党戦略に警戒を
日本共産党が、安全保障関連法に反対した民主党など各野党に向けて「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」実現を呼び掛け、来夏参院選での野党共闘を構想している。 民主党の岡田克也代表は「特に選挙協力について重要な提案をい…
次世代を生み出す婚姻制度 八木氏
対談・結婚には神聖な価値がある 渋谷“同性カップル条例”を考える(中) 麗澤大学教授 八木秀次氏/東京都議会議員 古賀俊昭氏 住民の意見聞かず条例成立 古賀 ――渋谷区のパートナーシップ条例は「結婚に相当する関係」と言…