オピニオン
憲法改正の賛否は選挙でなく国民投票で
通常国会では衆参の予算委員会審議で憲法改正について活発な質疑が交わされており、安倍晋三首相は参院予算委で首相在任中の改正実現を目指すと表明した。もとより憲法を改正するかどうかは国民投票で決めることであり、そのために国会…
米韓合同演習、北に付け入る隙与えるな
米韓両国は定例の合同軍事演習を韓国各地で開始した。北朝鮮による核実験と長距離弾道ミサイル発射、その後の国連安保理制裁決議に対する各種の威嚇などで、その軍事的脅威がいつになく増している中、演習は米軍約1万7000人、韓国…
逆襲心理が噴き出すロシア
ロシア研究家 乾 一宇 「民主化」に軍事で対抗 オバマ米政権のスキを突く 長年ロシアが望んでいた多極化世界が到来し、中国同様ロシアは、力を前面に押し出した政策・行動を採り始めている。ロシアの考えやその背景について、認め…
温暖化対策、革新的技術の開発が不可欠だ
政府は温室効果ガス排出削減策に関する「地球温暖化対策計画」案を公表した。排出量を2030年までに13年比で26%削減する政府方針の達成に向けたもので、50年までに80%削減を目指す長期目標も示した。温暖化を抑制するには…
日中・日韓関係、戦後70年とは何であったか
世日クラブ 政府は本格的な反論を 拓殖大学学事顧問 渡辺利夫氏 拓殖大学学事顧問(前総長)の渡辺利夫氏は、このほど、世界日報の読者でつくる「世日クラブ」(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)で「戦後70年とは…
国と沖縄県和解、辺野古移設を遅らせるな
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる代執行訴訟で、国と県が和解した。これを踏まえ政府は移設工事を中止し、県側と協議に入る。だが、双方とも主張を変えたわけではない。今夏の沖縄県議選や参院選を控えて…
日本経済内外環境の不透明
経済ジャーナリスト 尾関 通允 世界に警戒要因が山積 対応策の貧困さも不安材料 日本経済を取り巻く内外環境条件が決してよくないことは、否応なしに景況不振に直結せざるを得ない。先行きもすこぶる付きの不透明性を色濃く帯びて…
米大統領選、トランプ氏の排外主義を憂慮
米大統領選の共和党候補者指名争いで、不動産王ドナルド・トランプ氏が他の候補に大差をつけて先頭を走っており、「トランプ旋風」と呼ばれている。 我々が不安に思うのは、トランプ氏の主張が偏狭なナショナリズムに基づいているこ…
闘うナディアと女性たち
山を動かせるか 今年のノーベル平和賞候補は、2月初めに推薦が締め切られ、同月末から委員会の選考作業が始まった。376の候補の中に、21歳のナディア・ムラドの名がある。イラク政府やノルウェー国会議員など、複数の推薦による…
北朝鮮の人権、国連総会や安保理で議論を
危機的な北朝鮮の人権状況 国連の元「拷問問題特別報告者」ノバク教授に聞く(下) 教授は04年から10年まで国連拷問特別報告者としてイラクや中国で現地調査を行われた経験がある。しかし、北朝鮮はまだ訪問されたことがない。招待…
「慰安婦」合意、日韓関係前進の機運高めよ
いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる昨年末の日韓両政府による合意について、韓国では左派系市民団体を中心に合意無効を訴える動きが執拗(しつよう)に続いている。 「慰安婦」合意を契機に、未来志向の日韓関係を築いていきたい日本と…
危機的な北朝鮮の人権状況
国連の元「拷問問題特別報告者」ノバク教授に聞く(上) 国際刑事裁への提訴を支持 北朝鮮最高指導者の金正恩第1書記は国際社会の批判にもかかわらず核実験を実施、長距離弾道ミサイルを発射し、軍事力の強化に乗り出す一方、国民へ…
安保理対北制裁、今度こそ実効性を確保せよ
4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮に対する国連安全保障理事会の新たな制裁決議が採択された。 過去の制裁が効果を上げてこなかったことが、北朝鮮の暴挙を許す結果となっている。今度こそ制裁の実効…
野党共闘が目指す先 共産党の政権入りは脅威
政権が目標の国政選挙 共産党の脅威が、高まっている。日本の歴史上初めて、共産党を含めた野党共闘が成立しようとしている。参院選で共産党と他の野党の選挙協力が実現し議会で多数派となり、衆院選でも共産党を含む共闘勢力が勝利す…
独立国は平和を守る軍備を
軍事評論家 竹田 五郎 憲法学者は改憲に立て 防衛手段がないGHQ憲法 1月20日、東京新聞朝刊は、「立憲政治取り戻す」と題し、安保関連法成立後4カ月を迎えた同19日、同法に反対してきた学者、弁護士、ジャーナリスト、芸…
高市早苗総務相発言、マスメディアへの牽制も必要
高市早苗総務相が国会答弁で、無責任な放送を継続した放送局は電波法に基づき電波停止することもあり得ると答弁したことが、一部ジャーナリストや弁護士などから「権力で言論や表現の自由を封じるもの」などと糾弾されている。牽強付会…
羽田米路線拡大、都心への近さを生かしたい
日米両政府はこのほど、羽田空港を利用する日米路線の拡大で合意した。昼間の時間帯に日米路線向けの発着枠を計10便新設する。 今後も羽田では国際線の発着枠が拡大される見通しだ。都心への近さを生かして利用客を増やしたい。 …
信長像を解明した秋山駿
文芸評論家 菊田 均 「天才」の切り口で 自分を使い果たす生き様 古今東西、天才と呼ばれる人物はそこそこいるが、日本史上最大の天才となれば、織田信長ということになりそうだ。 「戦国の三英雄」にしても、豊臣秀吉は信長に…
FIFA新会長、急がれる金権体質の改善
国際サッカー連盟(FIFA)は、不透明な金銭の授受で資格停止となったブラッター前会長の後任に、欧州連盟(UEFA)事務総長のジャンニ・インファンティノ氏を選出した。 組織再生と信頼回復に向け、金権体質の改善が急がれる…
復興の新しい風、被災地にIターン呼び込む
NPO「SET」代表理事陸前高田市議会議員 三井 俊介氏に聞く 東日本大震災から5年、復興はまだまだ途上にある。震災直後から「奇跡の一本松」で知られる岩手県陸前高田市に支援ボランティアとして入り、そのまま移住を決意、若…
国力に見合う防衛力整備を
元統幕議長 杉山 蕃 他国依存の発想変えよ 流動化する世界情勢に対応 北朝鮮による弾道弾発射、シリア内の紛争、IS(過激派組織「イスラム国」)のテロ活動の活発化など世界の軍事情勢は相変わらず、不安定な情勢が続いている。…
初の人口減、「家族の価値」を問い直そう
5年ごとに行われる国勢調査で初めて人口減が記録された。総務省が公表した2015年国勢調査の速報値によると、日本の総人口は約1億2711万人で、5年前の10年調査に比べて約95万人減った。調査が始まった1920(大正9)…