社説
【社説】皇位継承報告 男系維持への重要な一歩
日本の国の「かたち」の根底にある男系男子による皇位継承を守っていくために重要な一歩が踏み出された。安定的な皇位継承などを議論する政府の有識者会議(座長・清家篤元慶応義塾長)が、旧皇族の皇籍復帰案を含む最終報告書を岸田文…
【社説】ソ連崩壊30年 歴史繰り返す「翼賛体制」
ソ連崩壊から30年が過ぎた。自由を求め、国際社会との協調路線を目指したはずのロシアは、プーチン大統領が強権体制を敷く“小さなソ連”となった。野党を排除し、メディアを統制し、形だけの選挙を行い、周辺諸国を武力で威圧する。…
【社説】処理水計画 着実な放出へ速やかな認可を
東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水について、東電が海洋放出に必要な措置などの計画を盛り込んだ申請書を原子力規制委員会に提出した。 処理水を着実に放出できるよう、規制委には速やかな審査と認可を求めた…
【社説】臨時国会閉幕 感染第6波への備えを万全に
過去最大の補正予算を成立させた臨時国会が閉幕した。新型コロナウイルス感染拡大によって打撃を受けた経済と国民生活に対策を施すとともに、海外で大流行の勢いを増しつつある新型変異株「オミクロン株」による感染第6波への備えを万…
【社説】海溝巨大地震 寒さも想定した避難対策を
政府の中央防災会議の作業部会が、北海道から東北地方の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード(M)9クラスの地震が起きた場合の被害想定を公表した。津波による死者は最大19万9000人に上るが、早期避難や津波…
【社説】香港立法会選 民主派排除の茶番を許すな
香港立法会(議会、定数90)選挙が行われ、親中派の「圧勝」が確定した。過去の立法会選で3~4割の議席を維持してきた民主派は、1997年の香港返還後初めて選挙によってゼロとなった。背景には、中国による民主派排除がある。強…
【社説】クロマグロ増枠 資源管理し持続可能な漁業を
寿司ネタとして人気の太平洋クロマグロの来年の漁獲枠が、大型(30㌔以上)に限り15%拡大される。「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」の年次会合で正式決定した。資源量の回復が進んだと判断されたためだが、今後さらに…
【社説】国交省書き換え 政策への不信招きかねない
建設業の毎月の受注動向を示す「建設工事受注動態統計」について、国土交通省が調査票を書き換えて二重に計上し、2013年から過大に推計されていたことが明らかになった。 統計に基づく政策への不信を招きかねない事態である。政…
【社説】大阪ビル火災 惨事繰り返さない法整備を
大阪市北区の雑居ビルで火災が起き、24人が死亡した。放火の疑いが持たれている。 これまでも多くの人が死亡するビル火災が発生している。今回の火災の原因究明とともに、こうした惨事を繰り返さないため、雑居ビルのような建物に…
【社説】家族会新代表 拉致解決へ北への圧力強めよ
北朝鮮による拉致被害者、田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さんが健康上の理由で家族会の代表を退任し、横田めぐみさんの弟の拓也さんが後任を務めることとなった。 これを機に、日本は拉致問題の解決に向けて北朝鮮への圧力をさらに強…
【社説】ウクライナ侵攻 ロシアの戦意くじく説得を
ロシア軍がウクライナ国境近くに集結するなど軍事的緊張の高まりを受け、欧米から強い警告がロシアに発せられている。クリミア半島併合に端を発したロシアによるウクライナ侵攻は今なお続いており、戦意をくじくために力の伴う説得で情…
【社説】12月の日銀短観 原材料高騰の影響が心配だ
オミクロン株への懸念も 大企業の景況感は、非製造業で大幅に改善した一方で、製造業は5四半期続いていた改善がストップ。先行きはいずれも、原材料価格の高騰を背景に悪化を見込む。 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロ…
【社説】3回目接種 政府は「前倒し」を進めよ
新型コロナウイルスワクチンの3回目(追加)接種を職場で実施する「職域接種」の申し込み受け付けが始まった。3回目接種は、今月1日から医療従事者を対象に始まり、来年1月からは高齢者に行われる。「第6波」や変異株「オミクロン…
【社説】民主主義サミット 専制主義に結束して対抗せよ
バイデン米大統領はオンライン形式で初の「民主主義サミット」を開催した。 111の国・地域の指導者らが参加し、岸田文雄首相も出席した。日本のほか、欧州主要国や台湾などが招待された一方、バイデン政権が専制主義と批判する中…
【社説】敵基地攻撃能力 保有認め日本の安全を守れ
岸田文雄首相は所信表明演説で、第2次安倍政権が策定した国家安全保障戦略や防衛計画の大綱などを1年以内に改定すると表明するとともに、弾道ミサイルを相手国領域内で阻止する敵基地攻撃能力の保有について「あらゆる選択肢を排除せ…
【社説】スーチー氏実刑 総選挙のNLD封印狙う国軍
国軍が実権を握るミャンマーで特別裁判所が、2月のクーデターで身柄を拘束された民主化指導者アウンサンスーチー氏に禁錮4年の判決を言い渡した。国軍は直後、刑期を半減させる恩赦を与えた。狙いはスーチー氏の政界追い落としにある…
【社説】各党代表質問 政策で切磋琢磨の原点に立て
臨時国会で岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党代表質問が始まった。衆院選の結果を受けて政府・与党、野党第1党の立憲民主党とも新しい陣容で初の国会論戦が幕開けとなり、反対野党の印象が強い「野党共闘」と一線を画した議論と…
【社説】北京五輪 ボイコットこそ最終的国益に
米国バイデン政権が来年2月に開かれる北京冬季五輪の「外交ボイコット」を発表した。新疆ウイグル自治区などでの中国の人権弾圧に抗議するものだ。自由と人権が踏みにじられている現実に目をつむることは許されない。日本も外交ボイコ…
【社説】首相所信表明 建設的で質の高い論戦を
岸田文雄首相は第207臨時国会で、就任以来2回目となる所信表明演説を行った。新型コロナウイルス禍という国難の中、「丁寧で寛容な政治を進め、大いなる挑戦の先頭に立つ」との覚悟を示した。今後、与野党の代表質問や予算委員会に…
【社説】ICPO 恣意的な制度運用を許すな
国際刑事警察機構(ICPO)が、13人で構成する執行委員会のメンバーに中国の胡彬郴・公安省副局長を選出した。 ICPOは逃亡犯罪人の国際手配書を発行している。中国代表の執行部入りで海外亡命中の反体制派らの摘発が強化さ…
【社説】女子テニス中止 北京五輪開催の資格はない
中国女子テニス選手の彭帥さんが、張高麗・前筆頭副首相に性的関係を強要されたことを告発した後、消息不明になった問題で、ツアーを統括する女子テニス協会(WTA)は、中国と香港で開催される全てのトーナメントを中止すると発表し…
【社説】わいせつ保育士 現場に戻さぬ審査の徹底を
厚生労働省が、児童へのわいせつ行為で登録を取り消された保育士の再登録を厳格化する方針を決めた。新たに再登録の可否を審査する制度を導入し、再登録の禁止期間も現行の2年から最長10年に延ばす。 しかし、この厳格化では不十…
【社説】日大前理事長 あってはならない大学私物化
所得税約5300万円を脱税したとして、所得税法違反容疑で日本大学前理事長の田中英寿容疑者が東京地検特捜部に逮捕された事件では、学内で絶大な権力を誇った田中容疑者が、大学を私物化していた実態が明らかになっている。 脱税…