オピニオン
政治利用される機密取扱許可
高官のホワイトハウス入りを阻止 米ホワイトハウス内での職務に不可欠な国家機密情報へのセキュリティークリアランス(機密情報取扱許可、TS/SCI)が、トランプ大統領の上級顧問らのホワイトハウス入りを阻むための情報機関によ…
福島の漁業復活へ漁場開放を
東京財団上席研究員 小松 正之 地元への陸揚げで活性化 魚介類、既に安全な水準に 東日本大震災と福島第1原子力発電所の事故が起きたのは2011年3月11日であった。それから大量のセシウム134や137などの放射性汚染物…
米艦防護、新段階の同盟誇示の意義大
安全保障関連法に基づき、海上自衛隊が平時に米軍艦船などを守る新任務「武器等防護」を初めて実施した。護衛艦「いずも」「さざなみ」が米海軍の補給艦を防護した。 自衛隊が米軍を守る新任務に就いたことは、日米同盟が新たな段階…
憲法施行70年、9条の解釈でなく条文改正を
日本国憲法が施行されて70年の節目を迎えた。人生で言えば古希の長寿を祝う年であり、70歳以下の国民大多数は現憲法の日本で生まれ育ち、学び、働き、結婚し、家族を養ってきた。こうした人生の営みは、第3章「国民の権利及び義務…
北朝鮮が生き延びる道
政治外交史では、強大国の極秘の戦略や協定が30~40年後の秘密解除後に明らかになることが度々ある。 第二次世界大戦では、米国の対日石油禁輸措置によって生存危機に陥った日本は危機脱出の選択肢として真珠湾攻撃に踏み切った…
トランプ米大統領の豹変
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 目玉政策の失敗で学習 「大人の枢軸」の提言を採用 トランプ米大統領が大統領選挙勝利につながった公約も含め次々と、それも激しく国内外問題への姿勢をひっくり返し…
化学・生物兵器、北特殊部隊の使用を警戒せよ
政府は民進党の逢坂誠二衆院議員の質問主意書に対し、化学弾頭搭載の弾道ミサイルを迎撃した際、「ミサイル破壊時の熱などにより無力化される可能性が高い」との答弁書を出した。 答弁内容は概(おおむ)ね妥当である。だが、これは…
拉致被害者救出が第一、でも残留日本人も忘れまい
朝鮮半島の緊張が急加速する中、北朝鮮は多数の外国報道陣を招き、大ミサイル軍事行進などを取材させたが、日本取材陣には、特に日本人遺骨の埋葬地を見せ、そして残留日本人老女と会見させた。 2014年の日朝合意で、日本側は、…
失速するポピュリズム
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 欧州の選挙で次々後退 これまで、ポピュリストが反旗を翻して西側を席巻し、体制を根底から揺さぶっていると言われてきた。欧州連合(EU)でも、西側諸国の同盟でもそうであり、自由民…
米韓合同演習と北朝鮮の反応
元統幕議長 杉山 蕃 反撃能力殲滅可能な米軍 先制攻撃の理由与えられぬ北 今年の米韓軍事演習は例年通り行われたが、米国新大統領の強硬な発言、北朝鮮の数度にわたるミサイル発射、核実験準備と挑発的宣言が例年を超える緊張をも…
TPP交渉、12カ国署名を無駄にするな
環太平洋連携協定(TPP)の発効に向け、離脱した米国を除く11カ国はあすからカナダ・トロントで首席交渉官会合を開く。今月下旬にはベトナムで閣僚会合が開催される。 日本は既に合意した関税や投資ルールの枠組みを維持したま…
敵ミサイルを発射前に破壊
開発進むサイバー兵器 国防総省は、新型ハイテク防衛システムの一環として、敵ミサイルを発射前に攻撃するためのサイバー兵器、電子戦兵器の開発を進めている。国防総省高官らが昨年4月、連邦議会で明らかにしていた。 ミサイルシ…
積極的平和主義と不戦の誓い
軍事評論家 竹田 五郎 自衛戦争禁じぬ不戦条約 国連は集団安保で平和維持 昨年12月27日、安倍総理とオバマ米大統領は真珠湾を訪れ、アリゾナ記念館で挙行された、日本海軍の奇襲による犠牲者の慰霊祭に出席し、慰霊の誠を捧(…
日露首脳会談、領土問題置き去りに要警戒
ロシアを訪問した安倍晋三首相はプーチン大統領と会談し、北方領土の共同経済活動のために4島への官民現地調査団を5月にも派遣することや、元島民による航空機を使っての国後、択捉両島への特別墓参を6月に実施することなどで合意し…
歴史・伝統を歪めた戦後 日本の良さを伝えよう
外国で評価される日本 この春に、買って置いてあった3冊の本を読んだ。 最初の1冊は、竹田恒泰氏の「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」(PHP新書)で、次は同じPHP新書の「ハーバードでいちばん人気の国・日本」(…
ロシア、反米軍情報戦を強化
ロシアは、東欧の各国政府や、駐留する米軍への信頼を損ねることを狙った偽情報活動を活発化させている。米政府当局者が明らかにした。 米当局者は「数多くのフェイクニュース、プロパガンダ、うそがこの2週間の間に出回った。一部…
昭和の日、苦楽共にした皇室と国民
きょうは「昭和の日」。昭和天皇の誕生日である。「激動の昭和」を偲(しの)びつつ、日本の未来に思いを致したい。 忘れ難い特別な時代 昭和から平成へと御代が移り、その平成も29年となった。有識者会議の報告を受け、来年を…
世界と日本の水産業から見た豊洲移転問題
世日クラブ 入荷量減る中央卸売市場 東京財団上席研究員 小松正之氏 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が4月18日、都内で開かれ、元水産庁漁業交渉官で東京財団上…
ロシア革命100周年に思う
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 知性・教養の土台を破壊 「現在」の根源は先人の創造力 革命とは権力体制や組織構造の抜本的変革が比較的短期間のうちに行われることを意味することばであるから、人…
区割り審勧告、速やかな法案成立で衆院選を
政府の衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)が安倍晋三首相に「0増6減」となる衆院小選挙区の区割り改定案を勧告した。これを受け、安倍内閣は来月にも改定のための法案を閣議決定し、通常国会会期末の6月18日までに成立を図る方…
日米共同訓練、北の挑発行為を抑止せよ
6回目の核実験や弾道ミサイル発射強行の可能性が取りざたされる北朝鮮に対し、日米などの動きが活発化している。 日米両政府は、フィリピン海で実施した海上自衛隊の護衛艦と米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」との共同訓練を…
「平成の市町村合併」の功罪
拓殖大学地方政治行政研究所附属防災教育研究センター副センター長 濱口 和久 防災・危機管理力が低下 教訓とすべき石巻のケース 平成11(1999)年から始まった「平成の市町村合併」により、市町村数は3229から1718…
辺野古移設、埋め立てを着実に進めよ
政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先とする同県名護市辺野古で、きょうにも埋め立て区域を囲む護岸工事を開始する。 埋め立て本体工事は1996年の日米両政府による普天間返還合意以来初めてとなる。長い時間がか…