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佐野常民と日本赤十字社の創設

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 西南戦争時、敵方も救護 人道精神を植え付ける契機に  日本赤十字社(以下、日赤)は、明治10(1877)年に起きた西南戦争に際し、佐賀藩出身の佐野常民が敵味方の区別な…

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大統領選後の米政界再編を占う

エルドリッヂ研究所代表、政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 民主「極左」が新党結成へ 共和・民主両党の中道は合流か  以前に当欄で書いたように、2016年の米大統領選の予備選の時から不正を繰り返した民主党全国委員会は…

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日本的個人主義のススメ

NPO法人修学院院長 久保田 信之 関わり合い深め自由確立 慈愛と感謝で寄り添う関係を  私は長年、家庭裁判所の調停委員として、多くの夫婦間のトラブル、さらには親子や親族間の争いを「傍観者とは違う調停者の立場から」深刻に…

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医師・中村哲の生き様を支えた思想

名寄市立大学教授 加藤 隆 内村鑑三の“教え”を実践 「勇ましい高尚な生涯」を歩む  中村哲という人物がいる。医師としてパキスタンでハンセン病治療に取り組み、その後は長年にわたってアフガニスタンで貧困に苦しむ人々の診療に…

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尖閣領有の既成事実化図る中国

拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ ギャルポ 王毅外相発言は主権冒涜 国益守る意志見えぬ政財官界  11月に中国絡みで二つの国際的論争があった。一つは中国が一方的に「キムチは中国が元祖である」と主張し、国際標準にしよう…

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注視すべき中国の海警法制定

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 公船と軍艦の役割兼ねる 軍事作戦の任務執行が可能に  11月に王毅中国外相が来日し、経済面では日中ビジネス交流の活発化などが協議された。これを機に茂木敏充外相のみならず菅義偉総理も王毅外相に…

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宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄

恫喝も虚勢も張れない金正恩氏

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 対米外交戦略が破綻か バイデン氏なら相手悪過ぎ  12月に入ると北朝鮮の冬の寒さは厳しさを増す。例年ならば(といっても20年以上も前のことだが)各地の協同農場での豊作を祝う決算分配のお祭…

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経済史における2020年の位置付け

鈴木政経フォーラム代表、経済学博士 鈴木 淑夫 終了したアベノミクス 供給改革重視の中期経済戦略へ  2020年の日本経済は、新型コロナウイルス感染症に振り回された、慌ただしい1年間であった。外出自粛や密集回避などに伴い…

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参院選「一票の格差」合憲の意味

平成国際大学教授 浅野 和生 47都道府県体制の再編を 菅内閣は明日の国家像を示せ  11月18日、2019年参議院通常選挙の「一票の格差」について、最高裁大法廷は合憲の判断を下した。マスメディアは、裁判の趣旨に沿った法…

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「韜光養晦」実現に拍車かける中国

日本安全保障・危機管理学会上席フェロー 新田 容子 サイバー攻撃集団を強化 外国軍の高品質データ入手へ  2020年は米中の覇権争いに明け暮れた一年とも言えるが、1990年代に鄧小平が中国の外交・安保方針として唱えた「韜…

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中世英国のユダヤ女金貸し

獨協大学教授 佐藤 唯行 再婚相手の遺産で富蓄積 国王と親密関係築いた未亡人  「女金貸し」と聞くと「難波金融伝」「闇金ウシジマくん」の登場人物を思い浮かべる方もおられるだろう。実はユダヤ史学界でも昔から注目されてきたの…

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地歩固めるミシュスチン露首相

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 メディア帝国構築に着手 閣僚人事で内閣掌握を強める  ミハイル・ウラジーミロビッチ・ミシュスチン。今、この名前の人物を覚えている人は少ないのではないか。今年1月16日に連邦税務局長官から…

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「憲法変遷」論適用すべき自衛隊

日本大学名誉教授 小林 宏晨 政府・議会が合憲と解釈 最高裁も明確に「無防備」否定  アメリカ大統領選挙が行われ、バイデン氏の勝利宣言が行われたが、トランプ氏の敗北宣言は11月30日時点でいまだ見られない。バイデン側では…

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米大統領選と我が国の防衛政策

元統幕議長 杉山 蕃 対中牽制の体制構築を 平和な海を守る努力怠るな  米大統領選は11月7日、バイデン候補の事実上の勝利宣言があり、米マスメディアは一斉に大統領交代の方向に流れているようであるが、トランプ陣営の法廷闘争…

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沖縄県民が抱くコンプレックス

沖縄大学教授 宮城 能彦 反日教育・メディアが影響 歴史・文化に誇り持てる授業を  私は日本人であることに誇りを持っている。1972年に沖縄が日本に復帰してほんとうに良かった。小学6年生だった。  ところが、日本復帰を否…

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大統領選が鮮明にした米国の二極化

アメリカン・エンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき 人種・教育レベルに相違点 経済状況や職業が対立要因に  2020年米大統領選挙の一番の驚きは、その接戦ぶりだった。選挙直前には共和党幹部ですら恐れた民主党の「青い…

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濱口梧陵の国防意識と「大陸経営論」

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 満州の重要性いち早く指摘 有事に備え民間防衛組織を結成  今年は濱口(はまぐち)梧陵(ごりょう)生誕200年ということで、2月27日の本欄で「『稲むらの火』の教訓と濱…

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変わらぬ米国の対中強硬姿勢

拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 日米豪印を中核に連携を 影響力増す在米インド人移民  米大統領選は11月3日、投票が実施され、メディアはバイデン・ハリス民主党コンビの当確を報道した。しかし現職共和党のトラ…

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現代社会が抱える「故郷喪失」

名寄市立大学教授 加藤 隆 東京一極集中で地方疲弊 根源の「存在」見失った現代人  東日本大震災が起きてから数カ月が経ったころ、世界的テノール歌手が日本のステージに立って、唱歌「ふるさと」を情感豊かに歌っているのを目にし…

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「ジョー・バイデンの米国」に備えて

東洋学園大学教授 櫻田 淳 米国第一から国際協調へ 日本が具体策を発信する好機  11月7日夜(米国東部時間)、ジョセフ・R・バイデン(米国前副大統領)は、2020年米国大統領選挙に際しての勝利を宣言した。「米国を再び偉…

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家族の絆損ねる選択的夫婦別姓制

麗澤大学大学院特任教授 高橋 史朗 「子供の最善の利益」保障を 旧姓の通称使用拡大が現実的策  11月11日に首相官邸で開催された第61回男女共同参画会議において、第5次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方…

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米中トップ指導者人事に思う

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 恒例無視し習政権長期化へ 混乱続くも開放的な米大統領選  世界の注目を浴びた米国の大統領選は接戦の末、メディアはバイデン勝利を報じている。しかしトランプ大統領側は劣勢を認めず、票の集計をめぐ…

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試される菅首相の経済政策

鈴木政経フォーラム代表、経済学博士 鈴木 淑夫 景気回復にはなお時間 中期戦略は順調にスタートか  菅義偉内閣が発足して間もなく2カ月になる。新聞報道によると、就任直後、菅首相は議員会館の自室で毎日のように民間人・学者と…

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