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友好進展の陰で進む中国の戦略

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 尖閣での軍事威圧強化 軍の指揮下に入った海警局  このところ日中関係は穏やかに進展している。20カ国・地域(G20)サミットで来日した習近平主席との日中首脳会談も友好的に開催され、来春には国…

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埋め立てで面積広げた沖縄

沖縄大学教授 宮城 能彦 理不尽な辺野古だけNG 沖縄軍港の浦添市移転はOK  私は沖縄県浦添市の出身である。浦添市は那覇市の北東、東シナ海に面する市であるが、海岸のほとんどを米軍基地(キャンプ・キンザー)が占めており、…

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自衛隊人材確保の厳しい現状

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 少子化で隊員募集難しく 民間企業が支える予備役制度  平成23(2011)年3月11日に起きた東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)では、自衛隊は災害派遣としては最大規…

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新たな道徳教育学の樹立を

麗澤大学大学院特任教授 高橋 史朗 「生命の尊重」を中核に 内在する道徳性の発達を支援  政府の教育再生会議は第2次報告で「徳育を『新たな枠組み』で教科化し、社会総がかりで徳のある人間を育てる」よう求め、「新たな枠組み」…

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国際捕鯨取締条約脱退の意味

東京財団政策研究所上席研究員 小松 正之 日本捕鯨の終焉を加速 縮小の一途をたどる捕獲枠  2018年12月26日、日本政府は国際捕鯨取締条約からの脱退を正式に表明し、条約の加盟国としての立場は19年6月30日で終わった…

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不安を抱えた下期の内外経済

鈴木政経フォーラム代表、経済学博士 鈴木 淑夫 中国に戦略見直し迫る米 貿易交渉決裂なら株価急落  今年の経済は、昨年10~12月に下落した米国、日本など世界の株価の急反発と共にスタートした。昨秋の株価下落の共通の背景は…

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教育に船舶と漁港取り入れを

エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 海洋大国・日本を認識へ 中高生向け新規プログラムに  日本は島嶼(とうしょ)国家で、南北の広大な海域に6850以上の島々がある。陸地面積は狭く、国土面積は世…

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近代拳闘の先導者、英ユダヤ系

獨協大学教授 佐藤 唯行 洗練された競技に進化 攻撃と防御のバランス重視  近代ボクシング発祥の地、英国。その草創期1760年代から1820年代にかけて、少なくとも30人のユダヤ人が英拳闘界で活躍し、競技の近代化に貢献し…

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「日中新時代」とは何か

平成国際大学教授 浅野 和生 人権弾圧を強める中国 「正常な軌道」回復とは言えず  大阪の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を前にした6月27日、安倍首相が中国の習近平国家主席と会談し、「日中関係は完全に正常な軌道…

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ベネズエラでの米露代理戦争

ロシア研究家 乾 一宇 政権と一蓮托生の軍高官 制裁強化受けドル抜きで貿易  民主主義が問われる時代になっている。その一つ、主権者は国民として、一応選挙には参加している。一方、その選挙が法の下に正当に行われているかが問題…

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チベットで宗教弾圧強める中国

拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 僧侶の数を強制的に削減 宿舎を観光施設に建て替え  香港の勇敢な市民たちは6月9日以来、香港から容疑者の中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」に反対するデモを何回も行い…

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国民対話に見る露大統領の持論

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 対露制裁「西側も損害」 ウクライナ新大統領は「悲劇」  ロシアのプーチン大統領(66)は6月20日、恒例の「大統領との直接ライン」(大統領と国民の直接対話)を行った。一般国民から提起され…

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「令和の時代」をどう生きる

メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 感謝の心でストレス解消 荒波乗り越える心の処方箋  穏やかに清々(すがすが)しい思いで新しく「令和の時代」を迎え、“令(うるわ)しく、慈しみ”に満ちた平和を築き上げる時代であること…

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進む中国の空母部隊建設

元統幕議長・杉山 蕃 国産1番艦近く部隊配属 強襲揚陸艦建造にも資源投入  6月上旬、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が福岡で実施される中、空母「遼寧」が宮古水道を抜け太平洋へ進出、他方、米第7艦隊と海自…

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「極北」に至った日韓関係

東洋学園大学教授 櫻田 淳 「上下秩序」の意識今も 朝鮮半島に「恨」残した併合  日韓関係の悪化は、既に「極北」に至った感がある。  「読売新聞」(6月10日配信)に拠(よ)れば、読売新聞社と韓国日報社が5月下旬に実施し…

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トランプ流の外交手法とは

アメリカン・エンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき 強硬姿勢に出て譲歩迫る 国内や同盟国への影響考えず  トランプ米大統領は自ら予測がつかない言動を取ることが戦術と述べている。足元をすくわれるのは敵だけでなく、味方…

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相違する独仏両国の軍事政策

日本大学名誉教授 小林 宏晨 対サウジ兵器輸出で対立 ジャーナリスト殺害を契機に  公式には独仏両国は両国間の友好条約の記念祭を盛大に祝った。一方、カーテンの裏側では安全保障に関する両国の溝を埋めるために、熾烈(しれつ)…

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防災コストと「国難」への備え

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 必ず起きる首都直下地震 一極集中が財政破綻招く恐れ  首相官邸で6月11日、大規模災害に備えた国土強靭(きょうじん)化推進本部会合が開かれ、今年度の「国土強靭化年次計…

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上半期の安倍外交を振り返る

日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 日米同盟強め対中牽制を 冷静な対応必要な日韓関係  今年の上半期を振り返って、下半期の見通しを述べてみたい。結論を先に言えば、安倍外交は長期安定政権を基礎に、かつ総理自身の積極的…

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フォークランド紛争と尖閣諸島

エルドリッヂ研究所代表、政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 日本はサッチャーに学べ 信念を持って対処した英首相  筆者は読書が好きで、楽しむだけでなく仕事である学術目的で数多くの本を読んでいる。中でも、伝記や回想録は…

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今こそ財政政策が前に出よ

鈴木政経フォーラム代表、経済学博士 鈴木 淑夫 景気後退のリスク回避を 一層の金融緩和は困難な状況  米中貿易戦争の関税引き上げ合戦の影響を受けて、各国のグローバル企業は、原料・部品の調達先、製品の製造拠点、その輸出先な…

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安保問題に進んだ米中角逐

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 内政課題に縛られる中国 求心力強化狙い台湾侵攻も  米中間の角逐激化は止どまるところを知らず、収束の目途は立っていない。米中角逐は貿易摩擦から端を発したが、米国の貿易赤字解消を越えて安全保障…

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先行き暗い金正恩体制

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 準備不足で米朝会談強行 失敗の責任、部下に押し付け  先月初旬、恒例としている年に数回ほどの「北朝鮮情報収集」と「北朝鮮グッズ収集」のためソウルに行った。定宿としている市内中心部にあるホ…

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