Viewpoint
米国とイランのチキンレース
ロシア研究家 乾 一宇 友好国巻き込み危険度増 中東での影響力拡大狙う中露 日本の原油輸入に大きな影響を与える中東で、アメリカとイランがチキンレース(度胸比べ)を展開している。外交・経済面ばかりでなく、原油タンカーの拿…
今、「病」とどう向き合うか
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 健康の意味を見詰め直す 人生を前向きに生きる適応力 わが国は、急速に超高齢化が進展する昨今、人々は「病」とどう対峙(たいじ)するかは極めて重要な問題ではなかろうか。それは、同時に…
露海軍実験場での爆発の真相
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 小型原子炉を開発中か 当局は「核爆発」の疑い否定 ロシア極北アルハンゲリスク州セベルドビンスク近郊ニョノクサ村の海軍実験場で8月8日、新型ミサイル実験に伴うと見られる爆発によって、国営…
故野呂田元防衛庁長官の教え
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 「受けた恩は忘れるな」 日印・日スリランカ友好に尽力 1965年、初めて日本の土を踏んでから早53年が経過した。その間、多くの日本の方々にお世話になった。特に日本滞在問題…
中国の根深い対沖縄戦略
元統幕議長 杉山 蕃 米軍撤退・属国化に狙い 国際的アピール加速は必至 ここ数年、中国の戦略学者、軍学者の琉球問題、就中(なかんずく)琉球独立に関する文献が増加の一途を辿(たど)っているという。我が国一般紙では、中国が…
「香港の自由」を擁護する意味
東洋学園大学教授 櫻田 淳 西方世界の「出島」的存在 「天安門」の比でない武力弾圧 「香港の自由」が瀬戸際に立たされている。香港政府が企図した「逃亡犯条例」改正の動きに触発された香港市民の広範な抗議活動は、収束しない。…
英新首相とEU離脱への疑問
アメリカン・エンタープライズ研究所客員研究員 加瀬みき 国民の過半数の同意なし 問われる議院内閣制の在り方 英国でボリス・ジョンソン政権が誕生し、10月31日の欧州連合(EU)からの離脱に向け突進している。しかし、そも…
「民主的な家庭」が生み出す悲劇
NPO法人修学院院長・アジア太平洋学会会長 久保田 信之 未婚・離婚増え、子供減る 「縦軸が支える常識」を無視 男女は基本的に平等であり対等な独立した個人である、と高らかに謳(うた)った日本国憲法が施行されて70年以上…
日本人が忘れてならぬソ連の蛮行
拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 終戦後の引き揚げ船攻撃 子供や女性ら約1780人が犠牲に 日本軍は昭和20(1945)年8月15日(終戦の日)に戦闘を停止し、同時に武装解除した。その1週間前の8月…
外患・内憂の中国・習政権
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 米中角逐長期化の裏側 党高級幹部の不祥事も相次ぐ 先に大阪で開催された20カ国・地域(G20)サミットで来日した米中両首脳は、会談で米中貿易摩擦解消に向けて閣僚級会談の継続を決めるなど関係…
長期戦略なき安倍長期政権
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木淑夫 アベノミクス成果なし 消費増税後、景気後退リスク 参議院選挙の結果、自民・公明の与党が多数を維持し、安倍晋三内閣は本年8月24日に佐藤栄作内閣を抜き、11月20日に桂太郎内…
核武装は現実的な選択肢か
元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也 法律・条約・外交的に問題 日本として国際的自殺行為に 広島、長崎の74年目の原爆記念日を迎え、日本国民は「核兵器のない世界」を祈っている。しかし、現実には事態は、逆行しているとさえ…
効果上げる対北朝鮮経済制裁
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 食糧事情の悪化鮮明に 一方で「ぜいたく品」輸入も 北朝鮮は7月25日と31日の朝に東部から日本海に向けてミサイルを発射した。このミサイル発射は8月の米韓合同軍事演習を前に文政権への圧力…
米政権が提起した新冷戦の構造
平成国際大学教授 浅野 和生 宗教弾圧する国との戦い 信教の自由を掲げ外交を展開 7月18日、ペンス米副大統領は第2回の「信教の自由促進のための閣僚会議(Ministerial to Advance Religious…
地位協定資格者の活用を
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 人手不足解消の一助に 日米の友好関係発展にも寄与 人口減少に直面する日本で、ここ数年、特にここ数カ月の間、特定技能などを持つ外国人労働者の受け入れに関する…
英ユダヤ系兵站の絶頂期
獨協大学教授 佐藤 唯行 荷馬車隊列で大規模輸送 軍事情報でも英軍勝利に貢献 武装して軍務に就く資格を法律により史上長らく奪われてきた欧州ユダヤ人。しかし兵站(へいたん)と呼ばれる軍需品の補給業務は民間の商人、とりわけ…
侮れぬイランのサイバーパワー
日本安全保障・危機管理学会上席フェロー 新田 容子 米中露に次ぐ規模と能力 国を挙げ最先端技術取得図る 昨年5月、米国が2015年に米英独仏中露とイランの間で結んだイラン核合意から、一方的に離脱すると表明後、両国間で軍…
臆測飛び交う露潜水艇事故
ロシアの北方艦隊所属の原子力潜水艇が7月初め、バレンツ海のロシア領内の深海で火災を引き起こし、14人の乗員が死亡するという事故が発生した。超機密性の潜水艇の事故だけに正式発表の情報は乏しく、さまざまな臆測が飛び交ってい…
安保不公平論とホルムズ海峡
元統幕議長 杉山 蕃 再定義の必要性問う米国 同盟の堅確性維持へ議論を 20カ国・地域(G20)大阪サミットに際し、トランプ米大統領が「日米安保不公平論」を展開したことから、外交防衛論者が一斉に、対応する意見を述べ、ち…
中国の覇権助ける日本の支援
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 同じ過ちを繰り返すな 国家存亡への認識欠く日本人 この原稿を書いている最中も各政党は参議院選挙で有権者の支持を得るためにさまざまな目先の甘い言葉を乱発して訴えている。年金…
22カ国対中非難書簡の意義
東洋学園大学教授 櫻田 淳 「西方世界」の意思表明 「人権」も加わった第2次冷戦 去る7月8日、国連人権理事会に宛てて、中国・新疆ウイグル自治区内におけるウイグル族や他の少数民族の処遇に絡んで、中国政府の対応を非難する…
注目の米民主党新人女性4議員
アメリカンエンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき 左寄り政策で党内分裂 トランプ大統領再選に貢献 米ノースカロライナ州で開催されたトランプ大統領の再選決起集会で支持者たちが「彼女を追い返せ」と叫び続けた。憎しみに…
参院選、とりあえず安倍政権信任
政治ジャーナリスト 細川 珠生 残り任期で改憲実現を 議論促進へ“譲る”度量必要 参院選挙は、その結果がいかにあれ、衆議院で多数を得る勢力が政権を担うため、政権選択の選挙ではないと言われる。遡(さかのぼ)れば、戦後にで…