「民主的な家庭」が生み出す悲劇


久保田 信之

NPO法人修学院院長・アジア太平洋学会会長 久保田 信之

 男女は基本的に平等であり対等な独立した個人である、と高らかに謳(うた)った日本国憲法が施行されて70年以上が経過した。その間に、個人の自由を最大限尊重し、束縛せず依存せず、尊敬し合って共に成長するとした「民主的な家族」を是認する風潮は、特に、歴史的繋(つな)がりの希薄な若い世代には、広く深く浸透していったようだ。


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