中国の根深い対沖縄戦略


杉山 蕃

元統幕議長 杉山 蕃

 ここ数年、中国の戦略学者、軍学者の琉球問題、就中(なかんずく)琉球独立に関する文献が増加の一途を辿(たど)っているという。我が国一般紙では、中国が沖縄の日本統治に疑義を呈し始めた程度の報道がなされ、比較的軽い取り扱いであるが、中国の主張は「本来、琉球は中国へ冊封を行っていた属国であり、琉球は中国領土である」とする根深いものであり、中国の膨張政策の一環としての戦略的視点を認識しなければならないと考えることから、私見を披露したい。

高まる位置的な重要性


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