オピニオン
安保不公平論とホルムズ海峡
元統幕議長 杉山 蕃 再定義の必要性問う米国 同盟の堅確性維持へ議論を 20カ国・地域(G20)大阪サミットに際し、トランプ米大統領が「日米安保不公平論」を展開したことから、外交防衛論者が一斉に、対応する意見を述べ、ち…
熱中症予防、命守るための適切な備えを
梅雨明け後の猛暑で、熱中症による死者や搬送者が急増している。7月には「梅雨寒」が続き、体が暑さに対応できていないためだ。 これからも暑さは続く。命を守るための適切な備えが求められる。 「2階建て」の高気圧 猛暑は、…
中国の覇権助ける日本の支援
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 同じ過ちを繰り返すな 国家存亡への認識欠く日本人 この原稿を書いている最中も各政党は参議院選挙で有権者の支持を得るためにさまざまな目先の甘い言葉を乱発して訴えている。年金…
露首相択捉訪問、不法占拠を正当化する暴挙だ
ロシアのメドベージェフ首相が、北方領土の択捉島を訪問した。北方領土は日本固有の領土であり、メドベージェフ氏の訪問はロシアによる不法占拠を正当化しようとする暴挙だ。 譲歩しない姿勢鮮明に メドベージェフ氏の北方領土訪…
貿易優遇除外、安全保障上やむを得ない
政府は、貿易管理上の優遇措置を適用する対象国から韓国を除外する政令改正を閣議決定した。7日に公布して28日に発動し、対韓輸出管理をさらに強化する。 政府は韓国の輸出管理制度が不十分で、安全保障上の懸念があると強調して…
天皇と宗教、2000年の歴史
皇室受容で根を下ろす仏教 市谷亀岡八幡宮宮司 梶 謙治氏に聞く 日本人の信仰は、1万年以上続いた縄文時代のアニミズム、弥生時代の稲作に伴う儀礼の神道的風土の上に、6世紀に仏教を受容し、さらに渡来の仙道、陰陽道、儒教を取…
改憲論議、与野党とも具体案を明示せよ
自民党の萩生田光一幹事長代行が憲法改正をめぐり、大島理森衆院議長の交代論に言及したことで批判を浴びている。 萩生田氏の発言が軽率であったことは確かだ。ただ、発言の背景には国会での憲法論議が停滞している現状がある。改憲…
22カ国対中非難書簡の意義
東洋学園大学教授 櫻田 淳 「西方世界」の意思表明 「人権」も加わった第2次冷戦 去る7月8日、国連人権理事会に宛てて、中国・新疆ウイグル自治区内におけるウイグル族や他の少数民族の処遇に絡んで、中国政府の対応を非難する…
かんぽ保険販売 「顧客本位」からは程遠い
生命保険の不適切販売をめぐって、乗り換え契約の際に顧客に不利益を与えた可能性のある契約が過去5年間で約18万3000件に上ることが分かった。 2014~18年度のすべての新規契約(約1000万件)を調べた結果、これま…
人口減少、結婚支援の取り組み強化を
総務省が今月公表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日現在の日本人の人口は、前年同期比43万3239人(0・35%)減の1億2477万6364人で、10年連続の減少となった。 人口の減少数、率ともに過去最大を更新…
注目の米民主党新人女性4議員
アメリカンエンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき 左寄り政策で党内分裂 トランプ大統領再選に貢献 米ノースカロライナ州で開催されたトランプ大統領の再選決起集会で支持者たちが「彼女を追い返せ」と叫び続けた。憎しみに…
サンマ漁獲枠、一層の規制強化へ理解得よ
北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合で、サンマの乱獲に歯止めをかけるため、2020年に北太平洋全体で日本、中国、台湾など加盟8カ国・地域に約55万トンの漁獲枠を導入することで合意した。サンマ漁に対する国際的な規制導…
サンダース陣営で労組の反乱
アメリカ保守論壇 M・ティーセン 賃上げ、保険料負担で合意 大統領選挙戦は不利に バーニー・サンダース上院議員は今年に入って、大統領選挙戦の自らの陣営に歴史上初めて、労働組合を取り入れたと自慢気に発表した。そして、労働…
参院選、とりあえず安倍政権信任
政治ジャーナリスト 細川 珠生 残り任期で改憲実現を 議論促進へ“譲る”度量必要 参院選挙は、その結果がいかにあれ、衆議院で多数を得る勢力が政権を担うため、政権選択の選挙ではないと言われる。遡(さかのぼ)れば、戦後にで…
「釦の掛け違い」の後遺症 安倍宰相、改憲へ克服成るか
永田町には「釦の掛け違い」という魔物が棲んでいるらしい。石橋湛山が岸信介を7票差で破って宰相に就任した自民党総裁選(1956年)、田中角栄が本命と目された福田赳夫を下した総裁選(72年)、初めて導入された党員投票で大平…
中国国防白書、国際秩序破壊を正当化するな
中国政府は「新時代の中国の国防」と題する国防白書を発表した。 白書は中国の国防政策が「防御的」だとしているが、とてもそのようには受け取れない。中国の覇権主義的な動きは地域の不安定化を招くだけだ。 台湾への強硬姿勢鮮明…
友好進展の陰で進む中国の戦略
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 尖閣での軍事威圧強化 軍の指揮下に入った海警局 このところ日中関係は穏やかに進展している。20カ国・地域(G20)サミットで来日した習近平主席との日中首脳会談も友好的に開催され、来春には国…
ファーウェイは「国家権力の道具」
ルビオ米上院議員 制裁の恒久化に自信 共和党のマルコ・ルビオ上院議員は記者(ビル・ガーツ)とのインタビューで、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は「国家権力行使の道具」であり、米国の安全保障にとって脅威だと改…
英国新首相 「合意なき離脱」は衰退への道
英国の新首相に、欧州連合(EU)離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏が就任し、EU離脱への決意を表明した。しかし、離脱案の見直しをEU側に要求したものの、即座に拒否され、10月31日を期限とするEU離脱は「合意なき離脱」の…
立憲民主党/護憲にとどまる限り政権は遠い
《 記 者 の 視 点 》 先の参院選で立憲民主党は改選9議席を倍増近い17議席に増やした。国民民主党が6議席にとどまり、これまで拮抗していた参院の議席でも立憲が野党第1党の立場を固めた。枝野幸男代表は、野党第1党とし…
北ミサイル発射、武力挑発は断じて許されぬ
北朝鮮が東部の元山付近から新型の短距離弾道ミサイル2発を日本海に向け発射した。来月始まる米韓合同軍事演習を牽制(けんせい)したものとみられるが、飛距離はいずれも約600㌔に達したといい、発射の方角次第では日本の一部領土…
万葉集は日本のバイブル
万葉人の生き方に学ぶ 万葉の花研究家 片岡 寧豊さんに聞く 新元号の「令和」が『万葉集』から取られたことで、にわかに万葉集への関心が高まっている。奈良に在住し、万葉の花研究家として活躍している片岡寧豊(ねいほう)さんに…
五輪まで1年 「おもてなし」の準備も万全に
2020年7月24日に行われる東京五輪開会式まであと1年を切った。過去最多の金メダル獲得を目指すことはもちろん、国内外からの観客に対する「おもてなし」の面でも準備を万全に整えたい。 金メダル目標は30個 日本での五輪…