オピニオン
人生の旅路とどう向き合うか
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 「生老病死」を見詰め直す 「病」は人生への気付きの時 今、「超高齢多死社会」に直面している我が国の現状は、100歳以上の高齢者は6万9785人(2018年)であり、加えて、年間の…
スバル検査不正、安全をないがしろにするな
SUBARU(スバル)が昨年秋以降に発覚した一連の検査不正問題に関連し、新たに約10万台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 9月に検査不正についての報告書を国交省に提出したが、その後の10月まで不正…
iPS脳移植、経過を慎重に見守りたい
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経細胞を作り、パーキンソン病患者の脳に移植する臨床試験(治験)を進めている京都大が、50代男性患者への移植を行った。 パーキンソン病の患者に パーキンソン病は、脳内で情報を伝える物…
がん患者救う本庶氏の研究
先月初め、テレビ画面にノーベル賞受賞が決まった本庶佑京都大特別教授(76)の喜びの笑顔が出た。 がん免疫療法を一歩前進させたことによる医学生理学賞で、日本人としては2年ぶり、26人目のノーベル賞受賞者となった。 “…
迫害された満洲人、同化政策で葬られた満洲語
亡命満洲国政府総統 富 君氏/亡命満洲国政府首相 史 方騰氏に聞く 清朝を築いた満洲人は、20世紀には満洲国をつくった。日本との同盟関係にあった満洲国は、それゆえに中国共産党政権が樹立された後、迫害対象にもなった。その…
東海第2原発、再稼働へ地元の理解を得よ
原子力規制委員会は、運転開始から40年を迎える日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)について、20年間の運転期間の延長を認可した。 運転延長認可は4基目 運転延長認可は、関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)…
人気に陰りプーチン露大統領
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 安定より変化求める国民 年金支給年齢引き上げに反発 ロシア全土に議論を巻き起こした年金改革法の修正案が議会上院で10月3日、可決、成立した。ロシアの独立系調査機関「レバダ・センター」の…
米中間選挙、限定的だった民主の勢い
トランプ米大統領の残り2年間の任期を左右する中間選挙の投開票が行われた。 連邦議会では今回、上院(定数100)の35議席と下院(同435)の全議席が改選され、全米50州のうち36州の知事選も行われた。 共和党が下院…
イラン制裁、核開発阻止への包囲網構築を
米政府は、原油の禁輸などイランへの経済制裁を再開した。2015年の核合意で解除された制裁はすべて再開され、制裁違反に対する罰則も盛り込むという徹底ぶりだ。米国とともに核合意に参画した英仏など5カ国は強く反発しており、関…
豊洲新市場の困難な将来
東京財団政策研究所上席研究員 小松 正之 漁業衰退で取扱量減少 科学に基づく資源管理急務 2001年の豊洲移転の正式決定から17年の歳月を経て、ようやく築地市場は10月11日、豊洲に移転した。 歴史を遡(さかのぼ)れ…
中国のウイグル弾圧強化、「一帯一路」推進の一環
米議会の米中経済安全保障検討委員会が今月中旬に公表する予定の最新報告によると、中国治安当局は中国西部、新疆ウイグル自治区でウイグル人イスラム教徒ら少数派住民への弾圧を強めており、これは、インフラ投資を通じて開発途上国へ…
辺野古工事再開、一日も早い移設の実現を
政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に関連する工事を約2カ月ぶりに再開した。 玉城デニー知事は辺野古移設に反対しているが、日米同盟の抑止力維持と普天間飛行場の危険除去のために政府は工事を進め…
中国の空母部隊建設に陰り
元統幕議長 杉山 蕃 搭載機の国産化が難航 知的財産権の特異な解釈限界 中国空母「遼寧」が海軍に引き渡されて6年が経(た)つ。戦闘装備を取り外し、空母機能を取り去ったロシア空母ワリャーグを廃材として購入、長期にわたる検…
対中ODA終了、戦略的な支援に磨きを掛けよ
安倍晋三首相は先の訪中で日本の対中政府開発援助(ODA)の終了を表明した。中国はすでに世界第2位の経済大国だ。その経済力を使って不透明な軍事拡大に走っている。ODAの意味はそもそも失われている。遅きに失したが、終了は当…
新しい立憲君主国ブータン
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 領土領海侵犯続ける中国 北のミサイルより深刻な問題 アジアの頭痛の種は北朝鮮であり、中国もそれに勝る問題である。北朝鮮のミサイル開発および実験に関しても中国の直接的間接的…
文化の日 「文明」と「文化」の調和保って
きょうは平成最後の「文化の日」。もともとは明治天皇の誕生日を祝う「天長節」で、後には「明治節」と呼ばれた。 今年はその明治天皇を中心とする明治維新から150年目に当たる。 維新の成功を導いた皇室 明治維新は、西欧列…
米中新冷戦時代の到来
去る10月4日に米国のペンス副大統領がハドソン研究所において行った中国に関する演説は、これまでの米中関係をリセットし、中国を米国の敵国として明確に認識するという内容であった。貿易不均衡の是正を目的に始まったこの米中対立…
中国のウイグル強制収容所、実数は500万人から700万人
「世界ウイグル会議」元議長 ラビア・カーディル氏に聞く ペンス米副大統領は10月4日の演説で「新疆ウイグル自治区では、共産党が100万人ほどのイスラム教ウイグル人を収容所に入れ、昼夜を問わず洗脳している」と批判した。「…
TPP年内発効、参加国拡大で自由貿易推進を
米国を除く環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国の新協定「TPP11」が12月30日に発効することが確定した。相互に高関税で応酬する貿易戦争に収束の兆しが見えない中、11カ国には参加国を拡大し、自由貿易を推進して保護主…
人権に無関心なトランプ氏
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 独裁者の強硬策“容認” 誘発される非人道的な政策 サウジアラビアの反体制派ジャーナリストでワシントン・ポスト紙のコラムニスト、ジャマル・カショギ氏は10月2…
韓国徴用工判決、国際社会の常識と懸け離れる
韓国の大法院(最高裁)は、戦時中に強制動員されたという朝鮮半島出身者の元徴用工4人が日本企業を相手取って起こした賠償請求訴訟の差し戻し上告審で、ソウル高裁が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に対し計4億ウォン(約4000万円)…
ウイグル弾圧問題、対中国のリトマス試験紙だ
マクロン仏大統領が、旧仏植民地アルジェリアの独立戦争(1954~62年)時に、仏軍が組織的な拷問など人道に反する罪を犯し、国に責任があると認めたのは先月中旬。特に57年に独立運動家で25歳のアルジェ大教授、モーリス・オ…
日印首脳会談、中国を念頭に連携強めよ
安倍晋三首相は、来日したインドのモディ首相と会談し、安倍首相が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進するため、安全保障や経済の分野における連携強化を確認した。 2プラス2の新設で一致 モディ氏は2014年の首…