オピニオン
コロナに明け暮れた学校 禍転じて福となせる来年に
《 記 者 の 視 点 》 学校・教育現場においても、新型コロナの影響は大きく、まさに「新型コロナに明け暮れした1年」となった。地域・学校の事情によって差異はあるものの、3月2日から4月5日まで全国で臨時休校、通常40…
四国遍路と人生を考える
神仏はそばにいる 前総本山善通寺管長 樫原 禅澄氏に聞く 空海の生誕地とされる総本山善通寺の前管長・樫原禅澄さんは、四国八十八カ所霊場の第86番札所志度寺の隣にある自性院常楽寺の住職。管長時代には四国遍路世界遺産登録推…
拉致問題 一日も早く被害者帰国実現を
北朝鮮による日本人拉致問題は、今年も大きな進展は見られなかった。9月に就任した菅義偉首相は、安倍晋三前首相に引き続き、拉致問題を「最重要課題」と位置付けている。一日も早く全ての拉致被害者の帰国を実現してほしい。 菅首…
佐野常民と日本赤十字社の創設
拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 西南戦争時、敵方も救護 人道精神を植え付ける契機に 日本赤十字社(以下、日赤)は、明治10(1877)年に起きた西南戦争に際し、佐賀藩出身の佐野常民が敵味方の区別な…
中露機共同飛行 日米韓の再結束で極東を守れ
中国とロシアの戦略爆撃機が共同して日本海と東シナ海上空を飛行し、航空自衛隊、韓国空軍のそれぞれが戦闘機を緊急発進させた。極東で中露の軍事的な結び付きが強まっており、日本、韓国はそれぞれの米国との同盟関係を要に再結束を図…
2020年の世界 理解し難い変なこと
今年、世界で起きた変なことを六つ選び、主観的にコメントしたい。 (1)「米大統領選の大混乱・弟子も泣きたくなる」 トランプ候補に投票した者の73%が「不正選挙でなければ勝っていた」と信じているとか。選挙後そんな大きな…
来年度予算案 コロナ克服と経済に万全期せ
2021年度の政府予算案が決まった。規模を示す一般会計総額は106兆6097億円。前年度補正に続き、新型コロナウイルス克服に向けた対策費を盛り込み、当初予算段階で9年連続の過去最大更新となった。 コロナの影響もあって…
大統領選後の米政界再編を占う
エルドリッヂ研究所代表、政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 民主「極左」が新党結成へ 共和・民主両党の中道は合流か 以前に当欄で書いたように、2016年の米大統領選の予備選の時から不正を繰り返した民主党全国委員会は…
原発処理水 早急に海洋放出の決定を
東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水について、政府はいまだに海洋放出する方針を決定していない。 処理水が保管されている原発敷地内のタンクは、2022年秋にも満杯になる。早急に決定する必要があ…
日本的個人主義のススメ
NPO法人修学院院長 久保田 信之 関わり合い深め自由確立 慈愛と感謝で寄り添う関係を 私は長年、家庭裁判所の調停委員として、多くの夫婦間のトラブル、さらには親子や親族間の争いを「傍観者とは違う調停者の立場から」深刻に…
敵基地攻撃能力 保有決定先送りの余裕はない
政府はミサイル防衛に関する閣議決定を行った。敵基地攻撃能力の保有をめぐっては「抑止力の強化について引き続き政府において検討を行う」との表現にとどめ、議論を先送りした。 しかし、先送りするだけの余裕があるのか。北朝鮮や…
医師・中村哲の生き様を支えた思想
名寄市立大学教授 加藤 隆 内村鑑三の“教え”を実践 「勇ましい高尚な生涯」を歩む 中村哲という人物がいる。医師としてパキスタンでハンセン病治療に取り組み、その後は長年にわたってアフガニスタンで貧困に苦しむ人々の診療に…
工匠の技、後継者育て後世に伝えよう
長い歴史の中で継承されてきた「工匠の技」の普遍的な価値が認められた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)が、日本の「伝統建築工匠の技 木造建造物を受け継ぐための伝統技術」を無形文化遺産に登録することを決めた。われわれ日本人…
米国と台湾 来年以降も緊密な連携を
米国はトランプ政権発足後、中国との新冷戦の激化を受け、台湾への積極的関与を進めてきた。中国の膨張主義に対抗する上で、米国には来年以降も台湾との緊密な連携が求められる。 トランプ政権で協力加速 トランプ大統領は201…
三島自決から50年、遅々として進まぬ改憲
《 記 者 の 視 点 》 国民民主が「憲法改正に向けた論点整理」で一石 作家の三島由紀夫が陸上自衛隊の市ケ谷駐屯地(現、防衛省)で自決して先月25日で50年となった。当時、筆者は中1でクラブ活動に明け暮れていたが、そ…
拡大する「同性パートナーシップ」
「家族」保護は国の優先課題 政治評論家 ナザレンコ・アンドリー氏に聞く 同性カップルを「夫婦」相当の関係として公認する「パートナーシップ制度」の導入が60以上の自治体に拡大し、いずれ「同性婚」の合法化が政治課題になる情…
党員学者を党中央が直接指導 篠原常一郎氏に聞く
学術会議と日本共産党(下) 日本学術会議は、そもそも連合国軍総司令部(GHQ)の占領政策の一環として昭和24年に創設された。 当時GHQには、アメリカ合衆国共産党員がたくさん入っていた。コミンテルン日本代表、初代日本共…
各国海軍派遣、中国懸念する国際社会の抗議
インド太平洋地域へ主要各国が海軍を派遣し、公海自由の原則など海洋秩序の維持に向けたデモンストレーションを強めている。中国の海洋進出を念頭に共同訓練を行っている日本、米国、インド、オーストラリアに加え、英国、フランス、カ…
尖閣領有の既成事実化図る中国
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ ギャルポ 王毅外相発言は主権冒涜 国益守る意志見えぬ政財官界 11月に中国絡みで二つの国際的論争があった。一つは中国が一方的に「キムチは中国が元祖である」と主張し、国際標準にしよう…
座間事件判決 SNSの危険教育が必要だ
人生に悩みを抱える若者の弱みに付け込み、自分の快楽のために9人を次々と殺害した「犯罪史上、まれに見る悪質な犯行」だった。座間9遺体事件の背景、とりわけSNS(インターネット交流サイト)利用に潜む危険性を教育現場で若年層…
12月日銀短観 景況感改善の鈍さ浮き彫りに
足元の景況感は製造業、非製造業とも大企業から中小まで改善したが、先行きは新型コロナウイルス感染の再拡大で不透明感が増しており、非製造業では悪化を見込む――。12月の日銀短期経済観測調査(短観)が示す企業の景況感である。…
注視すべき中国の海警法制定
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 公船と軍艦の役割兼ねる 軍事作戦の任務執行が可能に 11月に王毅中国外相が来日し、経済面では日中ビジネス交流の活発化などが協議された。これを機に茂木敏充外相のみならず菅義偉総理も王毅外相に…
大麻検挙最多、恐ろしさ伝え乱用撲滅を
法務省が公表した2020年版の犯罪白書によると、19年の大麻取締法違反の検挙数は前年比21・5%増の4570人と過去最多を更新した。 このうち20代以下の若者が半数以上を占める。若者に大麻の恐ろしさを伝え、蔓延(まん…