オピニオン rss

増え続ける「若年自殺」を憂う

メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 社会的な課題と捉えよ 就活や職場に耐える強靱さを  内閣府の「自殺対策白書」(2014年版)によると、日本の自殺者は2年連続減少し、1997年以来15年ぶりに3万人を下回り、2万7…

続き

出生率1・8、数値掲げ若者の願い叶えよう

 政府の地方創生本部は、人口減少の抑制に向けた長期ビジョンの骨子案をまとめ、合計特殊出生率を1・8程度に改善することを目指すと明記した。人口減を食い止めるため、国として数値目標を掲げることは大きな意味がある。達成時期も明…

続き

命の大切さをどう教えるか 一燈園・燈影学園学園長 相大二郎氏に聞く

言葉では教えられない「命」や「心」  2004年の小6女児同級生殺害事件を機に「命の教育」に力を入れてきた長崎県で7月、女子高生による同級生殺害事件が起き、社会に大きな衝撃を与えた。子供たちに命の大切さをどう教えたらいい…

続き

中国「法治」後のAPEC外交

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 日中突破口の先は難題 首脳に差つけた多角的会談  中国では今秋、第18期中央委員会第4回総会(4中総)とアジア太平洋経済協力会議(APEC)という大きな二つの行事が続いた。4中総では、「法に…

続き

沖縄知事選、辺野古移設を粛々と進めよ

 沖縄県知事選で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する翁長雄志・前那覇市長が現職の仲井真弘多氏を破って当選した。この結果は民主党政権が「最低でも県外」と唱え、不毛の感情論でわが国の安全保障と沖縄の発…

続き

切れ目なき日米防衛協力を

軍事評論家 竹田 五郎 新指針で不測事態防げ 専守防衛政策の見直し必要  日米防衛協力のための指針(以下、指針)は自衛隊と米軍との役割分担を規定したものである。日米両政府は、17年ぶりに、日本をめぐる情勢の変化に対応でき…

続き

認知症対策に国の総力挙げ総合的戦略を

 高齢化が加速するわが国において大きな課題となっている認知症対策に国が戦略的に取り組むことになった。  東京で開かれた認知症をめぐる主要7カ国会議で、塩崎恭久厚生労働相は認知症対策の新たな国家戦略を年内に策定する方針を表…

続き

横田さん拉致37年、被害者救出待ったなしだ

 横田めぐみさんが新潟市内の中学校で部活を終え、帰宅途中にこつぜんと失踪したその日からきょうでちょうど37年がたった。後に北朝鮮による拉致だったことが判明し、めぐみさんは同じように拉致された数多くの日本人被害者たちの象徴…

続き

“後の祭り”の赤旗配達 共産党員の際限ない負担

赤旗まつりで入党運動  日本共産党が日常的に入党運動を繰り広げるようになった。スマイル路線で、「平和な社会を作りましょう」、「格差社会を解消しましょう」、あるいは「安倍政権の暴走を止めましょう」などと話しかけ、党員を増や…

続き

日米豪首脳会談、防衛協力体制を明示せよ

 日本と米国、オーストラリア3カ国は、あすから豪州のブリスベーンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせ、3カ国首脳会談を行う。  安全保障や経済分野での連携、エボラ出血熱や過激組織「イスラム国」への対応などが…

続き

神学で決まる「イスラム国」

東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 現実に国となる危険性 部族問題で湾岸諸国が警戒  今年6月29日、イスラーム教にとって重要な断食の月が開始されたその日、「イラク・シリアのイスラム国」(ISIS)と称する武装集団が「カリ…

続き

改憲は4、5回の国民投票で 自民党憲法改正推進本部 船田元 本部長に聞く

 船田元・自民党憲法改正推進本部長(衆議院議員)はこのほど本紙のインタビューに応じ、憲法改正について「いくつかの項目ごとに行っていくことになる」と述べ、4回か5回に分けて改正を目指す考えを示すとともに、9条の改正は周到な…

続き

衆院解散論、首相は政策遂行で指導力示せ

 内閣改造から2カ月、召集された臨時国会の会期も半ばであるところに年内の衆院解散論が浮上してきた。  しかし、国民はすでに与党の自民、公明に衆参で公約実現に十分な圧倒的多数の議席を与えており、国政選挙を毎年行うことを期待…

続き

忍耐と時間が解決の糸口 「愛港之声」主席 高達斌氏

揺れる香港 各派リーダーに聞く(6)  香港の学生団体ら民主派が幹線道路で占拠デモを続けている問題に対し、親中派の民間組織「愛港之声」の高達斌(パトリック・コ)主席に聞いた。(聞き手・深川耕治、写真も)  ――デモに対す…

続き

日中首脳会談、意義大きいが懸念も残る

 安倍晋三首相は中国の習近平国家主席と北京の人民大会堂で会談を行った。2012年5月以来、約2年半ぶりの日中首脳会談であり、第2次安倍政権では初めてだ。  関係改善へ一歩踏み出す  会談時間はわずか25分間。両首脳は会談…

続き

公論を成す「篩」としての新聞

東洋学園大学教授 櫻田 淳 朝日騒動で問われる信頼 越え難い懸隔あるネット言説  朝日新聞が、福島第一原発「吉田調書」や従軍慰安婦「吉田証言」に絡んで起こした「虚報」騒動は、各種メディアが標榜(ひょうぼう)する「報道・言…

続き

長官選挙全人代決定見直しを 公民党副主席・陳淑荘氏

揺れる香港 各派リーダーに聞く(5)  香港の幹線道路を占拠するデモの行方について民主派政党・公民党の陳淑荘副主席に聞いた。(聞き手=深川耕治、写真も)  ――8月末の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会による香港…

続き

川内原発、再稼働に向け万全の準備を

 鹿児島県の伊藤祐一郎知事と同県議会は、九州電力川内原発(同県薩摩川内市)の再稼働に同意した。  原子力規制委員会(規制委)は9月、川内1、2号機が新規制基準に適合すると判断したが、工事計画などの審査が続いており、再稼働…

続き

マララ氏のノーベル平和賞

歴史家 金子 民雄 ヴェールに隠れた強さ 複雑なイスラムの女性問題  いま世間が一世を風靡(ふうび)するアベノミクスも、元々は経済政策が基本だったのだが、どんなにこむずかしい議論を尽くしたからといって、一般庶民にとっては…

続き

デモ反対署名こそ「民意」 全国人民代表大会代表 呉秋北氏

揺れる香港 各派リーダーに聞く(4)  香港民主派が幹線道路で占拠デモを続けている問題について警察による取り締まり強化の署名活動を展開した全国人民代表大会(全人代=国会)代表の呉秋北・香港工会連合会理事長に聞いた。(聞き…

続き

冷戦終結25年、求められる拡張主義への対応

 東ドイツ政府が1961年8月、西ベルリンを取り囲むように構築し、東独市民の西ベルリンへの通行を阻止したベルリンの壁。東西冷戦の象徴とされたが、89年11月9日に東独が「旅行の自由化」を発表して崩壊した。壁の崩壊は冷戦の…

続き

中台統一は香港動向次第 立法会議員・涂謹申氏

揺れる香港 各派リーダーに聞く(3)  香港の占拠デモと民主化動向について史上最多得票で当選した民主党の涂謹申・立法会議員に聞いた。(聞き手=深川耕治、写真も)  ――占拠デモは今後、どれぐらい継続するのか、撤退するのか…

続き

「積極的平和主義」を前面に

 アジア太平洋地域では今月中旬、三つの国際会議が連続して開催される。国際会議は自国の政策、進むべき方向性を世界に向け明確に発信するパブリック・ディプロマシー(広報外交)の舞台という側面があることも特徴である。自国の宣伝の…

続き