オピニオン
お坊さんは総合的な相談相手
これからのお寺の役割 称讃寺住職 瑞田信弘氏に聞く 香川県高松市にある浄土真宗本願寺派の称讃寺は毎年秋、総本山善通寺で宗教学者の山折哲雄氏をメーンゲストに専門家を招き「心と命のフォーラム」を開いて10年目になる。とかく…
有効な韓国THAAD配備
元統幕議長 杉山 蕃 複数の手段で弾道弾迎撃 中国の反対は韓米離反に狙い 北朝鮮が、米韓共同演習に際し、恒例の対抗処置として、ミサイルの打ち上げをテレビ公表していた。そして15日東部の亀城飛行場地区で「ムスダン」とみら…
中国6中総会、習氏「核心」に独裁への懸念
中国共産党の習近平総書記(国家主席)が、党の「核心」に位置付けられた。中央委員会第6回総会(6中総会)がこのほど開催され、「習近平同志を核心とする党中央」と初めて明記した声明を採択した。 危うさはらんだ船出 毛沢東…
大統領選挙後のアメリカ
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 二大政党内の分裂必至 内政も外交も困難に直面か アメリカの大統領選挙がやっと秒読みに入った。長い選挙戦に慣れている専門家たちですら、嫌気が差すほど疲れる、醜…
日韓防衛協定、「反日」超え今度こそ締結を
北朝鮮の脅威などに備える日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結に向け、韓国政府が日本政府との協議を再開する意向を明らかにした。北朝鮮が核弾頭を搭載した各種弾道ミサイルによる攻撃の能力を高める中、日韓はGSOM…
米で薄れる社会主義への抵抗感
インタビューfocus 「共産主義犠牲者追悼財団」事務局長 マリオン・スミス氏 歴史知らぬミレニアル世代 共産主義の残虐な歴史を後世に伝える活動を行っている米非営利組織「共産主義犠牲者追悼財団」が最近実施した世論調査で…
比大統領来日、中国封じ込めへ関係強化を
フィリピンのドゥテルテ大統領が来日し、安倍晋三首相と会談した。ドゥテルテ氏は親日家として知られる。両首脳は、南シナ海問題の平和的解決や米国を含む3カ国協力の重要性を共有する共同声明を発表した。 「常に日本の側に立つ」 …
三笠宮殿下、学者皇族の誠実な御生涯
昭和天皇の末弟で今上陛下の叔父に当たる三笠宮崇仁親王殿下が薨去(こうきょ)された。皇族の中では最高齢の100歳であられた。慎んで哀悼の意を表したい。 昭和の激動期、そして平成の御代に入っても四半世紀以上を、皇族の中の…
医療・施設現場の事件 ナイチンゲールはどこへ
障害者、患者が犠牲に 今年7月、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で殺傷事件があり、植松聖容疑者は大麻使用で措置入院をしていたことが分かり、施設側の管理にも問題があるように思われた。 その衝撃的事件の2カ月後の…
憲法に「家族尊重条項」を
弁護士 秋山 昭八 家庭は国家の基本単位 子供の情動を育て文化伝承 超少子高齢化社会を迎えたわが国では、3世代家族から核家族へ、そして今や単独世帯の数が核家族を上回るという急激な世帯構造の変化が起きている。 また少子…
参院選1票格差、制度改革論議と人口政策を
7月に行われた参議院選挙地方選挙区の定数と有権者数から割り出された「1票の格差」が最大3・08倍(1月1日、住民基本台帳で)だったのは投票価値の平等を損ない憲法に違反するとして、弁護士グループが全国各地の高等裁判所に起…
受動喫煙対策案、一層の強化が求められる
厚生労働省は2020年東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙防止対策として、多くの人が利用する官公庁や医療機関、学校などで全面禁煙を義務付ける対策案を公表した。 これまでの「努力義務」と比べれば前進と言えるが、今回…
法治国家否定する翁長知事
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 自己決定権を拡大誇張 地元辺野古住民の民意を無視 9月16日の辺野古移設をめぐる福岡高裁那覇支部の判決は、法治国家と民主主義、地方自治体の本質、さらには普天間飛行場の危険…
医療費抑制、「健康寿命」を延ばしたい
保険診療に支払われる国民医療費が2023年度に51兆円を超えるという。現状のままでは医療制度の崩壊だけでなく、国家財政の破綻を招きかねない非常事態である。 政府には、世界に誇れる国民皆保険制度を維持するため、医療体制…
進む雪氷エネルギー利用
北海道の地の利を生かす NPO法人雪氷環境プロジェクト理事長 小嶋英生氏に聞く 冬の期間が長く、積雪が多い北海道。これまで雪や氷はどちらかというと“厄介もの”と嫌われてきた。ところがこの雪や氷を利活用する動きが広がって…
品位品格失ったひ弱な日本人
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 独善的人間生む徳目主義 日本文化の中に再生の道探れ 最近の世相を見るに、特異な性格を持った異常な人が、常識外れの問題を起こしているとは限らない。政界・官界・…
衆院補選、野党共闘で惨敗した民進党
7月の参院選後、初の国政選挙となった衆院東京10区と福岡6区の補欠選挙で、自民党が議席を守った。 「解散風」が吹く次期衆院選の前哨戦として注目されたが、政策論争は低調で、与野党ともに課題を残した。とりわけ惨敗した民進…
困難な日本経済運営の現況
経済ジャーナリスト 尾関 通允 内外の環境条件は最悪 人口減阻止と弱者救済策を 日本経済の動きが冴(さ)えない。部門別には若干の変動があるものの、全体としては弱含みの横ばいの状態の域を出ない。かつ、それがすでに長期に及…
比の対中外交、「力による変更」を容認するな
フィリピンのドゥテルテ大統領は訪問先の中国で習近平国家主席と会談し、南シナ海問題の解決に向けてアキノ前政権下で冷え込んだ関係を修復することで合意した。 だが、南シナ海での中国の主権を否定した7月の仲裁裁判所の判決を棚…
新国王時代のタイ、王女が重要なカギを握る
タイのプミポン国王が死去し、後継の新国王は、即位はまだ先ながら、ワチラロンコン皇太子(64)にスンナリ決まったようである。少々複雑な気持ちがする。 後継者争いを見たいわけでは全くない。でも、もう一人の王位継承者だった…
ユネスコ、記憶遺産の制度改善進めよ
岸田文雄外相は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の今年の分担金など約44億円が未拠出であることを明らかにした。日本政府は、記憶遺産の選考過程の透明化が進むまで、支払いの留保を継続する方針だ。日本はユネスコに制度改善を強…
待機児童増加の解消策 家庭保育で需要の抑制を
量的拡大で「質」が低下 先月、厚生労働省が発表した今年4月1日時点の全国の待機児童数は2万3553人、2年連続増となった。昨年度は新たに約9万5000人分の受け皿を整備したにもかかわらず、それを上回る新たな需要が生まれ…
日ソ宣言60年、首相は領土問題で妥協するな
日ソ共同宣言の署名から60年を迎えた。この宣言によって両国間の戦争状態は終結し、国交を回復した。だが、ロシアが北方四島を不法占拠している事実を認めていないため、国境の画定には至らず、いまだに平和条約を締結できていない。…