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根本精神曖昧な教育基本法

名寄市立大学教授 加藤 隆 「人格完成」の人間像を 制定過程審議で生じた齟齬  戦後の道徳教育は、一貫して「人間尊重の精神」を基調として展開してきた。学習指導要領の記述に「道徳教育の目標は、教育基本法および学校教育法に定…

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モンゴル安全保障の難題

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 危うい中露等距離外交 国連や日米の支援に期待感  9月上旬に、日本モンゴル協会の創設50周年記念のモンゴル視察旅行に同行した。筆者にとっては1978年から5度目であったが、今回の印象は変わら…

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「新聞紙の外交論」から考える

東洋学園大学教授 櫻田 淳 言論にも然るべき作法 対中韓批判過ぎれば隘路に  「…随(したがっ)て新聞紙の如きも自から事に慣れざるが故に、其の議論にも自ら用心を欠き、却て大言壮語して国内の人心を騒がすのみならず、実際に当…

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新聞と歴史は疑ってかかれ

哲学者 小林 道憲 人間の主観が入る記述 脚色、誇張、歪曲、捏造など  「すべての歴史は現代史である」と言ったのは、イタリアの哲学者クローチェである。つまり、過去を理解するということは、現代の目を通して過去を見るというこ…

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柔軟なアメリカの大学制度

評論家 大藏 雄之助 教授と“契約”する学生 単位ごとの授業料は合理的  アメリカの大学の新学年の始まりは9月であるが、セメスター制(半年単位)やクオーター制(3カ月単位)をとっているので、日本のように一斉入学はなく、保…

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欠損金繰越期間を延長せよ

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 国際標準並みの20年に 制度縮小は成長戦略に逆行  医療、農業、都市開発、外国人労働などに関する規制は、規制緩和に対する抵抗力がとくに強いので、「岩盤規制」と呼ばれている。…

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自主防衛能力を向上させよ

軍事評論家 竹田 五郎 攻撃能力は米軍に依存 集団的自衛権に伴う議論を  第2次安倍内閣の組閣に当たり、安倍総理と石破幹事長との間に、安全保障の基本理念の再検討と集団的自衛権行使容認に必要な法律の制定との優先度について意…

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露国亡命後のスノーデン氏

ロシア研究家  乾 一宇 情報機関統制下の生活 「幸運」とメディア演出続く  エドワード・スノーデン元CIA職員がロシアへの一時亡命を認められてから約1年が経過した。  昨年6月5日「ガーディアン」紙、6日「ワシントン・…

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約束しても守らない北朝鮮

山梨学院大学教授 宮塚 利雄 多くの“見返り”要求か 遺憾な拉致再調査報告延期  5月末にスウェーデンで開かれた拉致問題解決のための日朝間の外務省局長級会議で、「夏の終わりから秋の初め」には特別調査委員会による第1回目の…

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ガザ戦争にみる国際人道法

日本大学名誉教授 小林 宏晨 非対称で正規軍不利に 政治解決が必要な政治紛争  イスラエルと急進パレスチナ集団間の戦闘は休戦協定をもって当面終結した。この戦争は自衛とテロの狭間にある。そこでは多数の民間人が巻添えとなり、…

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島の人口問題は日本の縮図

沖縄大学教授 宮城 能彦 自立性高める仕組みを ささやかな産業が国境守る  8月、9月は大学の夏休みを利用して可能な限り多くの島を巡っていた。島へ渡り、たくさんの人々の話を聞いたり行事に参加させてもらったりするのには、私…

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「昭和天皇実録」の問題点

麗澤大学教授・評論家 松本 健一 考察など手薄な編年体 編纂方式変えた靖国の経緯  この9月9日、宮内庁は昭和天皇の生涯の公式記録である「昭和天皇実録」の内容を公表した。これは、宮内庁によると、国内外の公文書や元側近の聞…

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朝日新聞社謝罪会見に思う

元統幕議長 杉山 蕃 廃刊・総退陣で出直せ 誤報への反省を感じられず  「慰安婦問題」の根拠として、長く虚偽・捏造(ねつぞう)報道であるとの批判を受けていたにも拘わらず、朝日新聞が事実として報道していた「吉田発言」にかか…

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成功したモディ印首相訪日

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 外交・精神とも「特別」に 中国の挑発には明確に言及  インドのモディ首相が訪日し、日本政府から熱烈な歓迎を受けた。モディ首相は天皇陛下に拝謁する栄誉をいただいたほか、安倍晋三首相と…

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スコットランド投票の余波

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 消せぬ民族自決の想い EU各国で広がる独立運動  スコットランドの独立をかけた国民投票は45%対55%という直前の予想より大きな差で独立派が負けた。英国連合は…

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実例「日本の恩人、ユダヤ人」

獨協大学教授 佐藤 唯行 近現代の国難に助け船 軍事、学芸、文化、産業など  近代以後、日本人とユダヤ人が出会ってから140年以上の歳月が経過した。このふたつの集団の相互関係は基本的に友好と親善が基調をなしてきたと言って…

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防衛白書がみた中国軍動向

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 「脅威」を率直に表明 中国は透明性のある説明を  平成26年版防衛白書が40巻目として8月に公刊された。写真や図表の外にコラム解説など読み易く工夫されており、わが国の安全保障問題が注目される…

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朝日のもう一つの反日虚報

評論家 大藏 雄之助 マレー「虐殺」仕立てる 実は英軍の共産ゲリラ掃討  今回の朝日新聞の慰安婦問題誤報訂正事件は不可解だ。吉田清治の済州島慰安婦狩りが嘘(うそ)であることは、早くからわかっていた。裏付けが取れなかったか…

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健康寿命長く保つ生活術を

メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 医療より「心の在り様」 野菜摂取し運動で体温向上  日本人の平均寿命は、男性80・21歳、女性86・61歳で、男性が初めて80歳を超えたことが7月31日厚労省の調査で分かった。これ…

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ネット言論と新聞の“失墜”

京都大学名誉教授 渡辺 久義 欧州で一流紙部数半減 評価落とすプロパガンダ性  いま私が一番書きたいと思っていることは、残念ながら新聞(新聞一般)には書けないことである。私はこの欄に執筆の依頼を受けて以来、長い間書けない…

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女性閣僚に望む実力主義

政治ジャーナリスト 細川 珠生 安倍改造内閣に期待感 スター育ての大臣職は疑問  1986年に北欧フィンランドを訪れた時、父(細川隆一郎)の文部大臣との面会に同行したが、大臣が女性であったことに、高校生だった私はかなり衝…

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消費再増税の是非占う指標

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 不安な経済成長下振れ 設備・輸出回復傾向が鍵に  「経済最優先」の安倍改造内閣が発足したが、当面の経済成長は、9月5日の記者会見で黒田日銀総裁が認めたように、「若干下振れ」…

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富を産む海のシルクロード

歴史家 金子 民雄 宝石や香料が主要取引 シンドバット物語に裏付け  なにか真面目くさった話のついでに、ふとアラビアン・ナイトのことにでもふれると、途端に厭(いや)な顔をする人がいる。たしかにアラビアン・ナイトは子供向き…

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