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中国の防空識別圏に対処を
軍事評論家 竹田 五郎 公海上空の飛行は自由 衝突回避に防衛交流が必要 昨年10月30日、共同通信によれば中国国防省報道官は記者会見で、「自衛隊は緊急発進をやめよ」と声明を発した。ここで次のような批判をした。「日本が公…
新華社10大ニュースの意図
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 権力掌握途上の習政権 楽観できぬ中国の対日姿勢 中国では習近平政権の反腐敗闘争h4や権力集中が続く中で、昨秋の共産党中央委員会第4回総会(4中総会)と北京APECから次の段階に進もうとして…
2%のインフレ目標に拘るな
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 1%台でも出口政策を 4月以降の持続的成長次第 2013年1月22日、日本銀行は政府と共同声明を発表し、その中で「物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする」と述べ…
日本は日本たる王道を歩め
評論家 太田 正利 憲法改正で抑止力強化 誇りを棄てた国は滅ぶ運命 12月14日の衆議院選挙において自民党は圧勝した。当初、「何のための解散か」という論調も見られたが、結果は呆気なかったという感すらあった。当選者数だけ…
第2次大戦終結70年に思う
哲学者 小林 道憲 列強世界支配の分水嶺 植民地主義が解放戦に転換 今年は、第2次大戦終結70年になる。第2次大戦とは何だったのだろうか。第2次大戦は、ヨーロッパ地域とアジア地域に分けて考えるべきであろう。ヨーロッパ地…
若きグローバル人材の育成
慶應義塾大学大学院教授 柏木 茂雄 チャレンジできる社会に 垣根ある諸制度を変革せよ 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 新年はどういう年になるのだろう。世界は大きく動いており、我が国も経済の再生を早め国際社会におけ…
2014年の東アジア国際政治
東洋学園大学教授 櫻田 淳 浮沈象徴した露大統領 デモクラシーに怯える中国 2014年もまた、国際政治の浮沈の風景が繰り広げられた。国際政治分析は「怖い」ものを扱っている営みであるけれども、そうしたことが鮮明に現れたの…
赤珊瑚は海で漁らずに掘れ
歴史家 金子 民雄 タクラマカンから発掘 大陸奥地で珍重された歴史 今年(2014年)の夏から秋にかけて、中国漁船が小笠原諸島近海に希少な珊瑚(サンゴ)を狙って押し寄せ、ニュースを連日のように賑わせた。多分、日本人の大…
第3次安倍内閣の安保課題
元統幕議長 杉山 蕃 7・1閣議決定法整備 中国軍備膨張に日米で対処 選挙が終わり、第3次安倍内閣が発足した。同内閣へ期待する政策について若干の所見を披露したい。第一は当然アベノミクスすなわち、経済、財政の着実な回復で…
共産党増進の問題に対処を
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 対外広報や格差問題で 来年は国内外に不穏な動き 今年は衆議院選挙で1年間の大切な国政関係の終結を迎えることになった。選挙期間中は日本の経済ミッションに同行してインドに出張していた…
安全保障で浮上するドイツ
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき EU動かす指導的役割 対露制裁と「イスラム国」で 欧州経済政策は実質ドイツが決めているといっても過言ではない。ユーロ圏国や他の欧州連合(EU)加盟国ばかりで…
経済政策の課題残す衆院選
経済ジャーナリスト 尾関 通允 格差拡大に不満を映す 投票率低下と共産議席増に 第47回衆院選(14日投開票)では、予想通り自民と公明の与党が圧勝した。数字の上では確かにその通りだが、別の角度からの検証も欠かせない。ま…
独へのナチス犯罪補償請求
日本大学名誉教授 小林 宏晨 伊で私人と国家の争い 続く第2次大戦の戦後処理 来年(2015年)は第2次世界大戦後既に70年となる。我が国では依然として「慰安婦問題」、「靖国神社参拝問題」、「領土問題」が国民の心理的負…
米・EUとロシアの経済戦争
ロシア研究家 乾 一宇 対露制裁の上に原油安 ウクライナめぐる我慢比べ 原油価格は6月に100㌦台の高値を付けたあと約5割近く下落して50㌦台になった。石油輸出国機構(OPEC)は、11月27日の総会で、ベネズエラなど…
「息を引き取る」なにがしか
名寄市立大学教授 加藤 隆 死と生の背後の精神性 人間を壮大な視点で捉えよ 「息を引き取る」という言葉がある。人が亡くなる際によく使われる言い方だが、考えてみると不思議で意味深い日本語ではないだろうか。このことの背景に…
北方領土問題に唱える異見
評論家 大藏 雄之助 対露理解が必要な日本 ウクライナ問題に独自性を 林子平は蝦夷(えぞ)・千島付近にロシアが出没するのを憂えて天明7年(1787)に『海国兵談』の第一巻を出版し、「江戸の日本橋より唐、阿蘭陀迄境なしの…
積極的大国外交に出る中国
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 国際金融体制にも挑戦 習主席が「韜光養晦」転換か 今秋、北京で開催されたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議は新たな習近平外交を探る手掛かりを示している。これまでの中国外交は、共産党第…
「勝ち逃げ解散」の安倍政権
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 大幅円安は前途に暗雲 持続的成長を実現できるか 私は9月中旬のある会食の卓話で、消費増税の延期は理にかなっているし、年内解散の確率は30%であると述べた。両方とも実現したので…
台湾民主主義示した地方選
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 親中路線拒否した若者 馬英九政権下で国民党大敗 11月29日に投開票された台湾の統一地方選挙は、焦点の6大都市の市長選挙で与党・国民党が現有の四から一つに減…
前大戦の史的意義の再検討
評論家 太田 正利 真実に準拠し伝えよう 安全保障に迫られた開戦前 12月8日の真珠湾奇襲で始まった日米戦争……実はその前に多くの前提があった。戦後日本人が刷り込まれた史観は、すべて日本の軍国主義が悪いというもので、現…
地方に学ぶ濃い人付き合い
沖縄大学教授 宮城 能彦 共同体支える相互扶助 東北被災者訪沖の交流から 調査や仕事で離島や中山間地、いわゆる「過疎地」とか「田舎」を巡ることが多い。 調査でお世話になっているのは私の方なのに、お茶やお菓子を出してく…
遠のく邦人拉致問題の解決
山梨学院大学教授 宮塚 利雄 用意周到だった北朝鮮 国防委、「超強硬対応戦」言明 今年もあと1カ月となった。年初から予期せぬ天変地異に見舞われ、国民生活に少なからずの不安を与えてきた。一方、海外との関係に目をやると、近…
大勝負に出た首相の総選挙
政治ジャーナリスト 細川 珠生 政治主導に要る決断力 国民の命を守る政治の使命 衆議院解散の時期をめぐる臆測は、政治の世界では常にあるものとはいえ、年末解散・総選挙がその選択肢の一つであると考えていた人はほとんどいなか…