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米中間選の大統領拒絶現象
在米外交評論家 那須 聖 左寄りオバマ氏に怒り クリントン氏の運動に影響 アメリカの大統領の任期は4年であるから、4年毎(夏季オリンピックが行われる年)に大統領選挙が行われるが、中間選挙はその中間、つまり大統領選挙の2…
災害に向き合う覚悟を持て
拓殖大学日本文化研究所客員教授 濱口 和久 一丸となり防災対策を 地震・台風が集中する日本 東日本大震災以降、日本列島では自然災害が頻発している。今年に限ってみても、毎月のように日本列島のどこかで自然災害が起きている。…
密漁、軍事と理不尽な中国
元統幕議長 杉山 蕃 一事が万事の横暴ぶり ルールに則り毅然と対応を 中国漁船の小笠原海域での不法な赤サンゴ密漁が問題となり、政府・海上保安庁は重い腰を上げ、取り締まり強化に動き出した旨報道されている。他方、比・越・台…
米中が競い合った北京APEC
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 実利的関係に落ち着く 「新大国関係」米政権は禁句 北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)および米中首脳会談は、アメリカと中国という二大大国が両国間関係…
ドブルイニン回想録を読む
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 米ソ舞台裏の一級資料 冷戦時代の元駐米ソ連大使 アナトーリー・F・ドブルイニン。知る人ぞ知る、フルシチョフ時代の1962年からブレジネフ、アンドロポフ、チェルネンコ、そしてゴルバチョフ…
カジノは外国人に限定せよ
弁護士 秋山 昭八 日本は既に依存症大国 飽和状態の市場参入も疑問 超党派国会議員でつくる「国際観光産業振興議員連盟」は10月、カジノなど統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ解禁法案)を修正し、解禁対象を当面は…
ノーベル賞とユダヤの恩師
獨協大学教授 佐藤 唯行 日本人の化学賞に寄与 欧米の学界で非白人に同情 ノーベル賞を受賞した日本生まれの科学者は通算19人。そのうち7人までが化学賞の受賞者である。国別では米、独、英、仏に次ぐ世界第5位だ。それ故、「…
増え続ける「若年自殺」を憂う
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 社会的な課題と捉えよ 就活や職場に耐える強靱さを 内閣府の「自殺対策白書」(2014年版)によると、日本の自殺者は2年連続減少し、1997年以来15年ぶりに3万人を下回り、2万7…
中国「法治」後のAPEC外交
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 日中突破口の先は難題 首脳に差つけた多角的会談 中国では今秋、第18期中央委員会第4回総会(4中総)とアジア太平洋経済協力会議(APEC)という大きな二つの行事が続いた。4中総では、「法に…
切れ目なき日米防衛協力を
軍事評論家 竹田 五郎 新指針で不測事態防げ 専守防衛政策の見直し必要 日米防衛協力のための指針(以下、指針)は自衛隊と米軍との役割分担を規定したものである。日米両政府は、17年ぶりに、日本をめぐる情勢の変化に対応でき…
神学で決まる「イスラム国」
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 現実に国となる危険性 部族問題で湾岸諸国が警戒 今年6月29日、イスラーム教にとって重要な断食の月が開始されたその日、「イラク・シリアのイスラム国」(ISIS)と称する武装集団が「カリ…
公論を成す「篩」としての新聞
東洋学園大学教授 櫻田 淳 朝日騒動で問われる信頼 越え難い懸隔あるネット言説 朝日新聞が、福島第一原発「吉田調書」や従軍慰安婦「吉田証言」に絡んで起こした「虚報」騒動は、各種メディアが標榜(ひょうぼう)する「報道・言…
マララ氏のノーベル平和賞
歴史家 金子 民雄 ヴェールに隠れた強さ 複雑なイスラムの女性問題 いま世間が一世を風靡(ふうび)するアベノミクスも、元々は経済政策が基本だったのだが、どんなにこむずかしい議論を尽くしたからといって、一般庶民にとっては…
朝日縮刷版無謬神話の終焉
評論家 大藏 雄之助 消せぬ「吉田証言」記事 誤報を詳細に検証する米紙 ジョージ・オーウェルが1948年に書いた「1984年」は風刺の対象のソヴィエト連邦が崩壊したために読まれなくなったが、20世紀英文学の最高傑作であ…
黒田日銀の楽観見通し修正
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 追加緩和は窮余の一策 更に困難になった出口政策 10月31日、異次元金融緩和の第二弾が、人々の意表を突いて打ち出された。①マネタリーベースの年間増加額を、異次元金融緩和第…
憲法改正を政治の日程に
評論家 太田 正利 手続き整い次は具体化 国民運動で世論喚起せよ 秋も深まる11月だが、今の世代の人は11月3日というと何をイメージするだろうか。筆者の年代だと「明治節」(明治天皇誕生日)だが、同時にこの日は日本国憲法…
歴史的評価高まるレーガン
在米外交評論家 那須 聖 偉大な米大統領に列挙 オバマ氏指導力欠如の中で 筆者は先に「オバマ氏は最悪の大統領」と題する評論を書いたが、今回は「アメリカの最も偉大な大統領」について論じてみたい。アメリカで最も偉大な大統領…
中国の法制重視を見誤るな
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 法で共産党支配を徹底 民主化や言論の弾圧強化へ 最近、中国共産党の第18期中央委員会第4回総会が開催され、今後は法制度を重視することを決定したと大きく報道された。 日本の新聞に…
中国利するウクライナ情勢
元統幕議長 杉山 蕃 流出する最新軍事技術 空母、ステルス機に転用も 今回は、膨張著しい中国軍事力と、ウクライナの情勢について所見を披露してみたい。まず中国海軍であるが、世界が注目する最大課題は国産空母の建設である。中…
共和党追い風の米中間選挙
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 不人気なオバマ大統領 内向き変えた「イスラム国」 大統領選挙に比べると関心度の低い中間選挙であるが、間近に迫った今年の選挙に向け二つの側面に焦点があたってお…
アフリカ支援に環境配慮を
評論家 太田 正利 開発で人災が増す恐れ 深刻なエボラ出血熱の打撃 最近「三菱商事」がアフリカで油田の探鉱権を取得し、その事業費は8000億円と報ぜられた。既得権益を有する企業として、三井物産(モザンビーク)、伊藤忠(…
自主憲法派の世界連邦構想
大月短期大学名誉教授 小山 常実 無効論を退けた一因に 内閣憲法調査会報告書より 世界連邦構想(幻想)からする積極的平和主義 最近、1957(昭和32)年から1964年まで活動した内閣憲法調査会の報告書『憲法調査会報…
米世論戦で勝った日露戦争
獨協大学教授 佐藤 唯行 「ユダヤを味方にせよ」 助言得て成功した金子男爵 大国ロシアに対して乾坤一擲(けんこんいってき)の戦いを挑んだ明治政府。屈指の米国通、金子堅太郎男爵に密命を託した。米国内で友好的な対日世論を盛…