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「Do型人間」推進論への疑問

名寄市立大学教授 加藤 隆 生の被贈与性」を忘却 謙虚、責任、連帯の崩壊招く  以前に医療関係者から50代の男性患者の話を聞いたことがある。彼は経営者として社会の中でバリバリと働いていたが、癌(がん)が見つかって入院して…

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中国「海のシルクロード戦略」、海洋権益拡大へ本腰

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 拠点形成と通信網構築急ぐ  中国の「一帯一路戦略」については本欄(6・19付)で既に紹介したが、具体的な事業についてはなお不透明な点が多い。陸上でのシルクロード経済ベルト構想については中国周…

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米政権、バノン氏解任の背景

獨協大学教授 佐藤 唯行 対中強硬論にユダヤ系反発 孤立主義で軍出身者とも対立  先月、トランプ米大統領の最側近、バノン首席戦略官兼上級顧問が解任された。解任をトランプに進言し、それに成功したのは国家経済会議(NEC)委…

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スマホの光から灯火の下へ 、青少年を読書に誘おう

成国際大学教授 浅野 和生 脳の発達にも重大な影響  「灯火親しむ候」になろうとしている。心地良い秋の夜長に、読書に没頭して時が移るのを忘れるというのは、まことに人間らしい、価値あるひとときである。そして、文字の世界を通…

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日本共産党の綱領を糺す 「天皇制」打倒が根幹に

NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 偏った歴史認識で観念的闘い  安倍首相は「民進党と共産党がこんなにずぶずぶの関係となった選挙は初めてだ。民進党はどうかしている」とまで先の都議会議員選挙を評し…

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米韓軍事演習利用した北朝鮮

元統幕議長 杉山 蕃 ミサイル発射を正当化 国際的非難よそに実験強行  恒例の米韓軍事演習が8月21日開始され31日終了したがこれをめぐる米・韓・朝それぞれの対応が衆目を集めた。米国は太平洋軍司令官、戦略軍司令官が、日韓…

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暗中模索のブレグジット

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 厳しい現実が明らかに 離脱後の英国の姿を描けず  テリーザ・メイ英首相は年初の演説で「ブレグジットとはブレグジット」と欧州連合(EU)からの完全離脱を宣言した…

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絶滅危機の太平洋クロマグロ

東京財団上席研究員 小松 正之 3~5年禁漁で資源回復 せめて20%回復案に同意を  日本人になじみの深いマグロ類には、寒冷な海を好む「温帯性マグロ」と暖かい海を好む「熱帯性マグロ」がある。温帯性マグロには、北半球のクロ…

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IS駆逐後のシリア情勢

ロシア研究家 乾 一宇 内戦終結へ妥協点模索 関係深いロシアがどう協力  ロシアゲート疑惑、人種差別問題、最側近の一人のバノン氏の更迭と、トランプ米大統領の問題噴出に比し、プーチン・ロシア大統領は『ニューズウィーク』誌8…

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同性婚めぐり揺れるドイツ

日本大学名誉教授 小林 宏晨 連邦議会は容認を決議 憲法裁判所が合憲性判断へ  ドイツでは「婚姻および家族の保護」については、憲法(基本法)第6条に「婚姻および家族は、国家秩序の特別の保護を受ける」と規定されている。  …

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超高齢多死社会にどう対峙

メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 「八正道」で潔く生きる 「老い」を受け入れ日々養生  わが国は紛れも無く「超高齢多死社会」に直面している状況である。  高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)が21%を超…

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多様な人材を生かす社会へ

弁護士 秋山 昭八 「人口オーナス」時代に対応 外国人労働力の活用検討も  高齢化が進み、亡くなる人が増える一方、生まれてくる子供の数は減っているので、差し引きで人口は減り、15~64歳の生産年齢人口も減り続けている。 …

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世界で評価される教育勅語

拓殖大学地方政治行政研究所附属防災教育研究センター副センター長 濱口 和久 「教育の本質」指し示す 世界に共通する普遍的徳目  日本国内には『教育勅語』と聞くとすぐに拒絶し、言葉に出した人間に対して「タカ派」「右翼」「保…

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建軍90周年迎えた中国解放軍

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 習主席が軍権ほぼ掌握 事色を排した「戦場閲兵」  中国人民解放軍(解放軍)の創建は、1927年に朱徳将軍などが南昌(江西省)で蜂起した8月1日を起点としている。  本年、解放軍は創建90周年…

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岐路に立つ日本の原子力

元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也 電力安定供給に不可欠 福島事故は避けられた人災  日本の原発は今岐路に立っている。極言すれば、このままの状態が続けば自然死する恐れさえある。2011年3月11日の福島第1原発事故以降…

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映画「ハクソー・リッジ」を見て

沖縄大学教授 宮城 能彦 米軍の視点で沖縄戦描く 沖縄県民として複雑な思いに  去年の末ごろから、沖縄本島中部にある浦添城址(じょうし)に行くと、私服姿のアメリカ兵やその家族を見掛けるようになった。同じ沖縄本島でも、沖縄…

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日本の漁場蹂躙する北朝鮮

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 「大和堆」で違法な操業 人民軍が利権独占、イカ乱獲  岩波書店発行の『広辞苑』に、「蹂躙(じゅうりん)」とは「ふみにじること。ふみつけること。特に、暴威・暴力あるいは強大な勢いをもって、…

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試練と挑戦の戦後金融経済

鈴木政経フォーラム代表 経済学博士 鈴木 淑夫 海外から4度のショック 「出口政策」が今後の課題に  戦後日本の金融経済は、現在に至るまで、海外からのショックに伴う試練と挑戦の連続である。改めて振り返ってみよう。  最初…

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蔓延する得体の知れぬ「空気」

NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 自由な発言を萎縮さす 「創造的思考」取り戻す必要  山本七平氏は『「空気」の研究』の中で「昭和期以前の人びとには、『その場の空気に左右される』ことを恥と考える…

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沖縄の保守は国益を考えよ

エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 「政治」より「正義」優先を 日本の行方占う名護市長選  今からちょうど1年前、7年間の沖縄県での生活を終え、関西に戻った。引っ越しを決めた背景には、私事では…

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蒋経国評価で歴史認識対立

平成国際大学教授 浅野 和生 戒厳令解除30年の台湾 民主化の実上げた李登輝氏  去る7月15日は、台湾における戒厳令解除から30周年の記念日であった。台湾では記念イベントが行われ、さまざまな論評が報じられた。  そうし…

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米新型空母就役に思う

元統幕議長 杉山 蕃 中国空母への対応怠るな 自衛隊ミサイルの射程延伸を  7月22日かねて艤装(ぎそう)作業中の米海軍空母ジェラルド・フォードが就役した旨報道された。これにより米海軍は空母打撃群11隻の体制となり、さら…

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