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接近するウクライナとトルコ
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 戦略的同盟関係を構築へ 軍事関係深化に苛立つロシア ロシアとのウクライナの関係がまた、急激に悪化した。ロシアが2014年春に併合したクリミア半島の周辺海域で11月25日、ロシア国境警備…
沖縄の県民投票実施に疑問
沖縄大学教授 宮城 能彦 安易に賛否答えられず 失敗だった平成8年の投票 玉城デニー沖縄県知事は11月27日に名護市辺野古の新基地建設の賛否を問う県民投票を来年2月14日告示、同24日投開票と発表した。 「県民が意思…
軍事外交を積極展開する中国
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 合同演習と国際会議参加 軍要人や艦艇の相互訪問も 先のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では、ペンス米副大統領と習近平中国国家主席の激しい応酬で、ついに共同宣言が発出できないまま…
玉城沖縄県政の空騒ぎ危惧
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 保守を名乗る資格なし 説明すべき政治的立ち位置 よもや、まさか、玉城デニー氏が沖縄県知事になるとは。ショックが大き過ぎた。筆者は関西弁も関西人も大好きだが、大阪府民が芸人…
日露国境線の変遷と北方領土
拓殖大学大学院特任教授 濱口 和久 17世紀に4島の統治確立 ロシア領には一度もならず 11月14日、安倍晋三首相はシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談した。「1956年の日ソ共同宣言を基礎として平和条約交渉を加…
正念場迎えた英のEU離脱
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 依然、先行きは藪の中 最悪シナリオは合意なき離脱 英国の欧州連合(EU)離脱は正念場を迎えているが、去る12月11日に予定されていた英国議会でEUとの合意(案)は採決にかけられ…
不安材料に満ちた明年経済
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 米中貿易戦争の影響大 本年は何とか回復基調維持 年末に当たり、本年の日本経済を振り返り、明年を展望してみよう。 2018年中の日本経済は、年初から年末まで自然災害に攪乱…
老後に対応する社会システム
弁護士 秋山 昭八 「2周目の人生」を豊かに 健康・資産・貢献の寿命延ばせ 人生100年時代を迎えた日本で誰もが老後をより豊かに生き生きと過ごすためには、既存の経済・社会システムを抜本的に変革していく必要がある。 健…
米ユダヤ教会堂襲撃の背景
獨協大学教授 佐藤 唯行 根強く残る白人優越主義 陰謀論を信じ難民を蛇蝎視 10月27日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ市東郊のユダヤ教会堂(シナゴーグ)に男が押し入り、安息日礼拝を行っていた信徒めがけ発砲。11人を殺…
恒例となった北朝鮮漁船漂着
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 “絶対命令”の漁獲量増 増加の一途たどる違法操業 北朝鮮の晩秋から初冬にかけての風物詩は、全国各地にある協同農場での「生産分配」の行事であった。秋祭りよろしく各協同農場では1年の収穫を…
長蛇の列となった台湾選挙
平成国際大学教授 浅野 和生 複数地方選と10公民投票 民主主義への強固な意志示す 11月24日(土曜日)に投票が行われた台湾の統一地方選挙の結果は、全国22の県市の首長のうち与党の民進党が選挙前の13県市から6県市へ…
NGI構想で地方創生を
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 国内外の若者で支援組織 地元と連携、中小企業を活性化 昨今、実質的な移民政策である外国人材の受け入れ拡大をめぐる議論が行われているが、多くの疑念が残ってい…
ゴーン容疑者の道義的責任
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 物欲最優先文化の担い手 社会正義の価値基準を破壊 国際政治の面においてはアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が前代未聞の共同コミュニケ発表を見送るという事態に直面…
頑張れ国産ジェットエンジン
元統幕議長 杉山 蕃 「F9」の早期実用化を 防衛技術の確実な成長期待 先日、防衛省航空技術関係者と懇談の折、防衛省・石川島播磨重工(以降IHI)で鋭意開発中の「XF9」エンジンが地上試験で、当面の目標値を上回る推力に…
新ロシアでのラーゲリ生活
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 軍宿舎より快適な環境 元2重スパイが新刊で証言 レフォルトボ、ラーゲリは、かつて存在したソ連という国を知る人びとにとって、比較的なじみのあるロシア語である。それぞれ「予審(一時取り調べ…
ゴーリスト・マクロンの欧州軍
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 米頼みからの脱却目指す 有事には米が支援との計算も 第1次世界大戦終戦100周年記念式典に参列するためにパリを訪れたトランプ米大統領は、着陸直後、怒りのツイ…
中国の圧迫に苦悩する台湾
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 日常に根付く「全民国防」 民間企業が軍事的訓練を指導 台湾の地方選挙では民進党の大敗が伝えられているが、先立つ11月8日、淡江大学で開催された国際シンポジウムに参加してきた。この国際シンポ…
イスラエルの思想と自己犠牲
名寄市立大学教授 加藤 隆 特権を与えられた人間 神の命令に従う責任と義務 『ツキを呼ぶ魔法の言葉』の著者として一世を風靡(ふうび)した五日市剛氏だが、彼が学生時代にイスラエルで出会ったおばあさんの言葉は人を引き付ける…
自主憲法制定の悲願忘れるな
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 その場しのぎの「加憲」 日本の主権は奪われたまま 安倍晋三首相は、第197臨時国会で、衆参両院の本会議で所信表明演説を行った。その中で、自民党の憲法改正条文…
急接近するオーストリアと露
日本大学名誉教授 小林 宏晨 外相披露宴にプーチン氏 立ち位置問われるEU議長国 オーストリア南部に位置するシュタイアマルク州のあるゲストハウスで8月18日、オーストリア外相カリン・クナイスル氏(53)の結婚披露宴が開…
ウイグル族迫害と米中「冷戦」
東洋学園大学教授 櫻田 淳 対中懸念を強める米国 政府と議会の「共通認識」に 米中両国を軸とした「第2次冷戦」への流れは、止まらないようである。 「日本経済新聞」(電子版、11月10日配信)記事に拠(よ)れば、ワシン…
外国人労働者の受け入れ拡大
移民不在で成長率は最低 国民の不安取り除く制度整備 日本政府の外国人労働者に対する政策姿勢が、大きく変わろうとしている。安倍政権は外国人労働者の新しい在留資格である「特定技能」を新たに設けるため、出入国管理法の改正案を…
「学問の自由」妨げる教育者
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 学生に新しい情報与えず 意見異なる講師の講演を拒否 最近、国内の二つの大学で学生に講義するという機会を与えられたものの、拒否されるという非常に不快な経験を…