編集局
「おれたちは同じ汽車に乗り合せたような…
「おれたちは同じ汽車に乗り合せたようなものさ。前に乗り込んだ人が次々に降りて行く。新しいのが次々乗り込んで来る。途中下車をするやつもいる」。梅崎春生著『幻化』の一節だ。「途中下車」というのが強烈だ。「汽車」は蒸気機関車…
戦争の英雄
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 「乱世に賢者は世に背を向ける(賢者辟世)」。孔子の言葉だ。こんな言葉もある。「乱世には英雄が出る(乱世英雄)」。史書ごとに登場する言葉だ。間違った言葉ではない。 兵乱のたびに英雄…
“護国英雄”と進歩派市長の二つの死
韓国紙セゲイルボ 国家精神の水準示す白氏冷遇 二つの死がある。一人は10日永眠した“護国英雄”白善燁(ペクソニョップ)将軍。もう一人はその前日に自ら命を終えた朴元淳(パクウォンスン)ソウル市長だ。 2人の人生は大将と…
長引く自粛、体力に衰え-イスラエルから
地球だより イスラエルでは、新型コロナ第2波が始まったようだ。学校や幼稚園が全面的に再開され、レストランやパブなども徐々に制限が緩和されていたが、エルサレムの高校でのクラスター発生を皮切りに、都市部の多くの学校が再閉鎖…
中国の現状変更 南シナ海支配を許さぬ連携を
中国の「香港国家安全維持法」(国安法)施行、南シナ海の大部分の領有権を主張した海洋進出など「力による現状変更」に対抗措置を取る動きが国際社会で強まっている。沖縄県・尖閣諸島周辺で中国公船により領海侵犯を繰り返されている…
山岳写真家の菊池哲男さんが、写真集『鹿島…
山岳写真家の菊池哲男さんが、写真集『鹿島槍五竜岳』(山と渓谷社)の出版と併せて、写真展「天と地の間に」を東京のニコンプラザ新宿(新宿区西新宿1の6の1 新宿エルタワー28階)で開催中だ。 タイトルは山の世界を意味して…
中国に統一した対抗策検討―EU
香港国家安全法を非難 欧州連合(EU)は13日、ブリュッセルで外相理事会を開き、中国政府が香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」(国安法)を施行したことに対して、EUとして統一した対抗策を検討することで合意したこと…
北朝鮮 サイバー攻撃を強化
金与正氏の台頭が影響か 北朝鮮が数カ月前から、特定の個人や企業をターゲットにした「スピアフィッシング」という手法で、米国を拠点とする北朝鮮アナリスト、人権活動家らへのサイバー攻撃を強化していることが明らかになった。金与…
バイデン氏政策 党内での擦り合わせが課題
11月3日の米大統領選まで4カ月を切った。野党民主党の候補指名を確実にしているバイデン前副大統領が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う景気後退の中、政府調達で米国製品を優先する「バイ・アメリカン条項…
大統領よ、今すぐ、中国に真っ正面から向き合うべきだ Mr. President, confront China now
今すぐ、あることをはっきりさせよう。中国のことだ。中国は、ほかのどの国よりも、米国の安全保障、安寧、そして、生き方にとって、最大の脅威である。 彼らは、無論、数十年にわたってそうだったのだが、米国が内外のほかの難題で…
イベントの規制が緩和されたものの、まだ…
イベントの規制が緩和されたものの、まだ劇場や映画館へ足を運ぶ気になれない。そんな中で飢えを癒やしてくれるのが、テレビの公演録画。歌舞伎座の2月公演「人情噺文七元結」の録画をNHKで観(み)たが、長兵衛役の尾上菊五郎のい…
商業捕鯨再開1年 捕鯨文化の内外発信が必要だ
商業捕鯨が再開されて1日で1年となった。当初懸念された国際社会の激しい反発はないものの、日本の捕鯨文化が国際的に認知され理解を得たわけではない。持続可能な商業捕鯨を軌道に乗せるために、内外への働き掛けを強める必要がある…
自然の前には、まだまだ至らない人の知恵
雨が降ります/雨が降る/遊びに行きたし/傘はなし/紅緒の木履(かっこ)も/緒が切れた 外で遊びたい盛りの小学校1、2年の頃に習った。北原白秋が大正7年、児童雑誌『赤い鳥』に発表した詩に作曲家の弘田龍太郎が曲を付けた童…
中国・武漢コロナウイルス禍や令和2年7月…
中国・武漢コロナウイルス禍や令和2年7月豪雨被害への対応に日本が追われる中、世界中が香港国家安全維持法施行を非難するのも構わず、中国の暴走が続いている。日本への直(じか)の問題は連日、沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入など…
WTOで日韓応酬 文政権は政治攻勢を止めよ
日本が韓国に対して半導体材料など3品目の輸出管理で運用を厳格化させたことをめぐり、両国が世界貿易機関(WTO)を舞台に相手国批判の応酬を繰り広げている。 厳格化は不当だと主張する韓国・文在寅政権は日本側の主張に耳を傾…
抗議デモを許容した政治家の信頼揺らぐ Politicians face credibility gap after going easy on protesters
シアトル市当局は数百人のデモ隊がカル・アンダーソン公園を含むキャピトルヒルの6区画を3週間にわたって占領することを許した。だが、シェラ・サドブニクさんは依然、自分の子供を地元の公園に連れて行くことが許されていない。 …
四十数年前、気流子の大学時代、ある文学者…
四十数年前、気流子の大学時代、ある文学者の追悼式に出席したことがある。遺影の主は森有正だった。森は初代文相の森有礼(ありのり)の孫で、パリに在住して『遥かなノートル・ダム』などの緻密で哲学的なエッセーを記したことで知ら…
感染者過去最多 メリハリ利いた対策が重要だ
東京都での新型コロナウイルスの新たな感染者数が、昨日は243人となり2日連続で過去最多となった。無観客で行ってきたプロ野球やサッカーJリーグの試合も、人数を制限しながらではあるが観客の入場を始めた。社会経済活動を進めな…
アフガン懸賞金、証拠はないがやっかい―中央軍司令官 General: Bounty story unproven but troubling
中東とアフガニスタンでの軍事作戦を監督する大将は7日、ロシアが米国と同盟国の兵士を殺害した反政府勢力タリバンの戦士に「懸賞金」を支払っていたという米情報機関の情報について、懸念はしているが、これを裏付ける直接的な証拠は…
今月3日から降り続く雨で九州や中部地方に…
今月3日から降り続く雨で九州や中部地方に甚大な被害をもたらした豪雨は「令和2年7月豪雨」と命名された。豪雨被害は近年、毎年のように発生している。平成30年の西日本豪雨の記憶もまだ生々しい。 被害に遭った人たちや住民は…
若者が輝ける社会 「早活人材」は日本の秘宝
知識や情報より行動力 小さな一歩の積み重ねを大切に 一般社団法人スクール・トゥ・ワーク代表理事 古屋 星斗氏に聞く 少子高齢化に伴う労働人口の減少に対し「一億総活躍社会」を掲げた日本政府は、これまで女性活躍、シニア世代…
国外との往来が解禁-フィンランドから
地球だより フィンランド政府は、欧州連合(EU)のうち新型コロナウイルス感染が抑えられている国との往来を13日から許可する。コロナ感染で閉じていた国境がようやく開かれつつある。しかし、西の隣国のスウェーデンや東のロシア…
露改憲、プーチン大統領続投へ
職場通じ「賛成」圧力か 上司が”投票チェック”の恐れも プーチン大統領(67)の長期続投を可能とするロシアの憲法改正案が、国民投票で8割近い賛成票を集めて承認され、4日に発効した。最低賃金の保障…