[明日へのノート]
成人年齢が18歳に、4月から改正民法が施行
間もなく4月。わが家では、今月高校の卒業式を終えたばかりの子供が「大人」の仲間入りをする。改正民法が施行され、成人(成年)年齢が20歳から18歳に引き下げられるからだ。20歳に定められたのが1876年だから、実に146…
最後は「町人」に牛耳られた江戸時代の幕藩体制
仕事柄、深夜から早朝の帰宅になることが多い。テレビをつけると「おはよう!時代劇『暴れん坊将軍』」松平健演じる徳川吉宗の番組をやっている。 当初は勧善懲悪、吉宗の立ち回りが気に入って見ていた。吉宗は庶民の声を聴く「目安…
トラブルが増す第三者による精子提供を巡って
第三者による精子提供によって生まれた子供は日本で既に1万人から2万人とも言われ、トラブルも増えている。 昨年12月、SNSで知り合った男性から精子提供を受け、出産した30代既婚女性が、男性の国籍や学歴詐称を理由に約3…
ウクライナ危機勃発、楽しめる春はいつ来るのか
5日、関東地方に春一番が吹いた。立春から春分の間に吹く、風速8㍍以上の南風のことだが、昨年は観測史上一番早い2月4日に吹いたというから、29日も遅かったわけだ。 ちょうど(二十四節気の)啓蟄(けいちつ)と重なったが、…
ワクチン接種早めるコツ、予約の空きを探すこと
3日前、新型コロナワクチンの3回目接種を受けた。まだ接種券が届いていない同僚もいるから、追加接種は早い方だろう。 接種したのはモデルナ製。1,2回目はファイザー製だった。交互接種を選んだのには理由がある。その方が発症…
19歳最年少、藤井聡太五冠の謙虚で重い言葉
「藤井聡太 10代初の五冠/将棋/4連勝で王将奪取」こういった見出しが新聞各紙で掲載された。19歳とは思えぬ落ち着いたコメントも大したものだと感心させられる。 将棋の藤井聡太四冠(勝って五冠)(19)=竜王、王位、叡…
「保育園落ちた、日本死ね!」、あれから6年
6年前の2月、子供の預け先がなく退職せざるを得ないママの「保育園落ちた、日本死ね!」という文言がブログで炎上した。それが国会議事堂前での母親らによるデモに発展し、その年の「流行語大賞」にも選ばれた。その時、授賞式で表彰…
脳裏に刻み込まれている50年前の2月の出来事
6日夜に行われた北京冬季五輪のジャンプ男子個人ノーマルヒルで、小林陵侑選手が優勝した。ジャンプでの優勝は1998年の長野五輪以来、24年ぶり。ノーマルヒルでは72年札幌五輪の笠谷幸生選手(当時は70メートル級)以来、実…
「死ぬほど苦しい」、大腸内視鏡検査は痛い?
健康診断で「便潜血」の結果が出て再受診した。「癌(がん)」の恐れもあるとのことで、消化器科の先生から、大腸の内視鏡検査を勧められた。胃カメラは1度のんでいるが、大腸は未経験。この際、大腸を見るのも悪くない。「はい、受け…
本当の「こどもまんなか」政策とは
岸田内閣は「こどもまんなか」社会の実現を看板の一つにしている。岸田総理は今月17日の施政方針演説で、「こども政策をわが国社会のど真ん中に据えていくため、『こども家庭庁』を創設する」と述べた。 生まれた子供たちを大切に…
マンション住人の危機管理、信頼関係の構築を
住人の高齢化が進む古いマンションでは認知症の配偶者を介護する老老介護や高齢者の孤立が問題となっている。災害大国にあって、つながりがない、隣の住人の顔が見えないというのは最大のリスクである。ところが、個人を特定されたくな…
明け方に見える「かぎろひ」と影絵の思い出
「東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」 昨年12月の半ばころ、夜勤明けの早朝、自転車で家路を急いでいると、ふと、この和歌が浮かんだ。炎(かぎろひ)とは、辞書的には「東の空に見える明け方の光、曙光(しょこう)…
雑煮におせち、正月につなぐお袋の味
元日の朝に食べる雑煮に入れる餅は、東日本が四角で、西日本は丸と相場が決まっている。しかし、わが家では毎年、西日本出身の家内が作る雑煮は薄味だが餅は四角い。東北生まれの筆者の実家から年末に届く餅を使っているからだ。家内に…
心の余裕を持って子供や部下を育てるには
最近、学生時代の友人から孫の写真と近況を知らせるメールが届いた。1歳になるかならないかのお孫さんが家庭菜園で育てたサツマイモをおいしそうに食べたり、丹精込めて育てた大根の煮物を食べて、顔いっぱいの表情で“ジイジ”にアピ…
生涯未婚率公表、「婚難」解消の未婚対策とは
先日、都道府県別の生涯未婚率が公表された。女性は高知の20・3%が東京を抜きトップ。男性の上位県は岩手、青森、埼玉、高知が28%台だ。データ分析したコラムニストの荒川和久氏によると、2040年に未婚率が男性30%、女性…
美しい人生の落葉の時を過ごしたい
最近、高齢者の運転する車による事故が気になる。9日には、愛知県で74歳の男性が運転する乗用車が散歩中の保育園児の列に突っ込み、園児7人が軽傷を負った。運転男性は体調不良を訴え病院に搬送されたが意識不明の重体だという。同…
コロナ収束で笑顔戻る陰で、交流が生きる力に
新型コロナの感染拡大が深刻だった頃、故郷に住む姉(70)が頻繁に電話をかけてきた。両親とも泉下の人となると、「何でも話せるのは姉弟だけ。寂しい」と言って、時には受話器から涙声が聞こえてくることもあった。 生来の心配性…
子供時代の体験や生活習慣が成長に大きく影響
子供の時の自然体験や社会体験、あるいは規則正しい生活習慣が、その後の成長に大きな影響を与えるという調査結果が公表されている。 一つは、15年前に始まった「早寝早起き朝ごはん」運動の全国協議会が調査したもので、子供の頃…
有識者会議ヒアリング、こども庁より子供予算を
こども庁創設に向けて子供政策の見直しを検討する政府の有識者会議の4回のヒアリングがほぼ終わった。議論は虐待、不登校、子供の貧困など、多岐にわたった。子供支援の実践者によるプレゼンで興味深かったのは佐賀県の認定NPO法人…
還暦を過ぎ、だんだん日常になっていく死
最近、親しい人たちが相次いでこの世を去っている。来年、高齢者の仲間入りをする筆者にとって、死は既に日常的で身近なものになったようだ。 幼い頃、死は暗闇と同じだった。母や父と同じ布団で寝ているのに、自分だけが目を覚まし…
「ナルコノン」オープン、薬物から人生取り戻す
米国で生まれた薬物リハビリテーション施設「ナルコノン」(一般社団法人)が今年4月、千葉県市原市にオープンした。その1年前、開設準備中だった代表の神野正啓さん(42)にインタビューしたのが縁で、筆者は今年6月、見学に訪れ…
最後の噺家・柳家小三治、人間国宝の生き方
強面できっぷの良い江戸弁と飄々(ひょうひょう)とした語り口調の噺家(はなしか)がまた一人この世を去った。面白い、客受けする落語家は数多(あまた)いるけれど、正統派の噺家は柳家小三治しか残っていない、と落語ファンから言わ…
部活動問題へのある提案、休日は地域移行へ
学校の働き方改革の一環として、教師の負担増となっている部活動を外部委託してはどうかという声が高まっている。文部科学省も再来年度から休日の部活動を段階的に地域移行する方針を示している。 10月7日、「部活動の地域移行に…