生涯未婚率公表、「婚難」解消の未婚対策とは


 先日、都道府県別の生涯未婚率が公表された。女性は高知の20・3%が東京を抜きトップ。男性の上位県は岩手、青森、埼玉、高知が28%台だ。データ分析したコラムニストの荒川和久氏によると、2040年に未婚率が男性30%、女性20%になる。つまり、未婚率トップの岩手や高知のような未婚大国になるわけで、これは衝撃的な数値だ。

 20代の女性と話すと「キャリアを積んでから」と言うのが多い。男性は「結婚はいつでもできる」「経済力をつけてからでも遅くない」と考える人が多い。

 これについてショッキングなデータがある。ニッセイ基礎研究所の天野馨南子氏の分析によると、実際の初婚年齢のピークは男性27歳、女性26歳。男女とも25歳ごろまでに相手と出会い、26~27歳に結婚しているという残酷な現実である。

 つまり、平均初婚年齢よりも統計上の実際の結婚年齢の方がかなり若いということだ。この差が「結婚を『婚難』なものにしている」と天野氏は言っている。

 昔と比べ夫婦の年齢差は縮まる傾向にあり、年齢差3歳以内が約7割を占めるという。荒川氏は最近、「男性の結婚限界年齢」ということを言い始め、天野氏は初婚年齢のピーク27歳に照準を合わせて婚活することを推奨している。

 問題はどうやって相手と出会うか。6年前、横浜に住む姪(めい)が婚活サイトで出会った3歳下の男性と33歳の時に結婚した。「決め手は何だったの」と聞くと、「ネットを介した交流だったので冷静に相手を選ぶことができた」と言っていた。

 ある調査によるとマッチングアプリで出会った夫婦が最も結婚生活満足度が高い。信頼できる婚活アプリを活用すれば、「相手と出会えない」という障壁はかなり解消される。

 愛媛ではAI活用の結婚支援が進んでいると聞く。デジタル田園都市構想がこんな取り組みを促すものとなればいい。

(光)