長引く自粛、体力に衰え-イスラエルから


地球だより

 イスラエルでは、新型コロナ第2波が始まったようだ。学校や幼稚園が全面的に再開され、レストランやパブなども徐々に制限が緩和されていたが、エルサレムの高校でのクラスター発生を皮切りに、都市部の多くの学校が再閉鎖され、6月には1万人以上の教師や生徒が自宅隔離となった。
 一時は1桁までに減っていた1日当たりの感染者数は、ここ1週間のうちに平均で1000人を超え、スポーツジムやプールなども再閉鎖、路線バスの乗客制限も再び始まった。

 イスラエルの人々はコロナ禍中の約3カ月間、自粛生活を強いられてきたが、家から出ないため肥満になったり、健康を損ねたりする人が増えたようだ。

 週2回はスポーツジムに通っていたという知人のイスラエル人青年は、ジム閉鎖中は自宅の周りを走ったが、マスク着用が義務付けられているため呼吸が苦しくて止(や)めざるを得なかったという。仕方なく、自宅でできる運動をしてはみたものの、有り余る体力のせいで夜中も眠れないと嘆いていた。

 イスラエル人の友人の高齢になる父親は、もともと足が悪かったが近くのスーパーに歩いて行ける程度だった。しかし、自粛期間中は全く外に出なかったため足が動かなくなり、全てに介助が必要になってしまったという。

 かくいう記者も、さすがに足腰や体力の衰えを感じ、家族で朝のラジオ体操を始めた。ほんのわずかの時間だが、全身に血が巡り身体の調子が良くなることを実感している。

(M)

(サムネイル画像:Wikipediaより)