ただでさえうっとうしいのに、中国・武漢…


 ただでさえうっとうしいのに、中国・武漢コロナウイルス感染防止とともに熱中症予防に神経を使う今年の梅雨はなかなか明けない。そんな7月でも「夏バテ防止三大食べ物の日」のうち二つがあることをご存じだろうか。

 一つはきょうである。土用丑(うし)の日で、ウナギは精がつき夏やせにいいと万葉の昔から伝えられてきた。きょうはビタミンAやDが豊富という能書きよりも、店先から漂う煙の匂いで引き寄せられて行く人も多かろう。

 もう一つの「天ぷらの日」は大暑の入りに合わせて定められ、今年は明日に当たるから連日となる。タンパク質、脂肪をしっかり摂(と)って暑い夏の盛りを乗り越えようというわけだろう。

 たいていは都合のいい語呂合わせだが、ほかにも食べ物記念日が多いのが7月で面白い。2日は「うどんの日」。本場の讃岐で、半夏生(はんげしょう)の日にうどんで農作業を労(ねぎら)ったことから始まった。6日の「サラダ記念日」は和歌ブームを呼んだ俵万智さんの代表歌にちなむ。

 10日の「納豆の日」は、月の7と10日で<なっとう>というわけだ。22日は「ナッツの日」で、7(ナ)と22(ッツ)の組み合わせ。

 ちょっと苦しい語呂合わせが27日の「スイカの日」。外皮の緑と黒の縞(しま)模様を綱に見立て「2(つ)7(な)」なのだと。最後は、梅雨の今にぴったりの「梅干しの日」の30日。食べると難(7)が去る(30)と殺菌作用に合わせた。<大粒の梅干しひとつ暑気払い> 福田甲子雄(きねお)