オピニオン
現実に国を守るのが政治の責任
戦後70年 識者は語る(11) 旧陸軍第18軍参謀、元参議院議員 堀江正夫氏(5) ――現在の安保法制論議についてどう考えるか。 日本の憲法は、前文だけ読めば、軍備なんて絶対に持てない。ところが9条の第2項を見れば「…
タイ爆弾テロ、懸念される国内外への影響
タイの首都バンコク中心部で死者20人を出す爆弾テロが発生した。これまでにもタイで爆弾テロがなかったわけではない。だが、これまでは主に威嚇および政治的牽制(けんせい)を目的としたもので、不特定多数の大量爆殺を狙ったもので…
沖縄メディアの同業者同盟<English付>
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 百田発言に一方向的批判 恰も「集団的自衛権」行使 前回(7月21日付)は、“百田発言”に触れつつ、沖縄メディア(琉球新報、沖縄タイムス)の構造的かつイデオ…
総合的に抑止力を高めよ
戦後70年 識者は語る(10) 旧陸軍第18軍参謀、元参議院議員 堀江正夫氏(4) ――日本の防衛に対し政治の持つ比重は大きい。 冷戦が終わって西欧のNATO(北大西洋条約機構)の方は、実際にソ連の脅威がなくなったか…
国民の不満強める天津爆発事故の情報規制
100人以上が死亡した中国天津市の大規模爆発事故では、中国政府の情報規制に厳しい目が向けられている。 汚職の可能性も浮上 爆発の際には、大きな爆発音と共に高さ数十㍍のきのこ雲が上がり、広い範囲で地震のような揺れが感じ…
戦争抑止へ安保法必要
世日クラブ 自民党・田村重信氏 記念講演で強調 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)は18日、都内で、世界日報創刊40周年を記念し、自民党政務調査会調査役の田村重信氏を講師と…
信頼に足る自衛隊指揮官
戦後70年 識者は語る(9) 旧陸軍第18軍参謀、元参議院議員 堀江正夫氏(3) ――創設当時の自衛隊に対する風当たりは強かったと聞く。 国民の自衛隊に対する感情は厳しかった。あくまでも自衛隊であって、法的には軍隊で…
GDPマイナス、消費増税の影響が大きい
日本経済は景気拡大の力強さを欠いたまま、またマイナス成長に転じてしまった。4~6月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0・4%減、年率では1・6%減と3期ぶりのマイナス成長である。 景気の足を引っ張った個人消費や輸…
戦後金融政策の試練と挑戦
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 発展、挫折、新たな挑戦 ギリシャ化寸前に朝鮮動乱 戦後70年間、日本の金融政策は試練と挑戦の連続であった。 敗戦直後、金融政策はハイパー・インフレーションの抑制(金融収縮)…
予備のない日本の防衛力
戦後70年 識者は語る(8) 旧陸軍第18軍参謀、元参議院議員 堀江正夫氏(2) ――昭和27(1952)年夏の入隊後、どんな活動をしたのか。 入隊して(神奈川県横須賀市の)久里浜でオリエンテーションの教育を受けて、…
米の通信傍受、「知恵の戦い」の能力保有を
米国による日本の政府要人や官庁などの通信傍受が明らかになったことは、日本人の多くを驚かせた。だが、米国は独仏両国などにも行っていたことが既に明らかになっており、予想できたことである。 武力よりも重視する欧米 第1次世…
国を危うくする反安保世論
軍事評論家 竹田 五郎 日米同盟は日本の命綱 マスコミが法案阻止を煽動 安全保障関連法案は参議院において審議中である。国民の理解を得て、成立することを切望する。しかし、世論は法案に反対が優勢である。戦後、平和教育の偏向…
朝鮮戦争前に自衛権認めたマッカーサー
戦後70年 識者は語る(7) 旧陸軍第18軍参謀、元参議院議員 堀江正夫氏(1) ――戦後の占領期に日本は「戦力」の不保持を明記した憲法を制定したが、冷戦が本格化する中でマッカーサー連合国最高司令官の姿勢が変わった。 …
中国の海洋進出、米は積極的関与を行動で示せ
中国の南シナ海における大規模な岩礁埋め立てや軍事拠点化への懸念は深まるばかりだ。 マレーシアの首都クアラルンプールで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議で、ケリー米国務長官は中国な…
戦後70年、積極的平和国家への出発点
先の大戦の終結から70年となる終戦記念日を迎えた。散華した多くの若者を含め300万の同胞が国内外で犠牲になった。今日の日本の繁栄は、こうした犠牲の上にあることを忘れてはならない。 きょうは、その尊い御霊に祈りを捧げ、…
薬物問題に自己規律を 合法化の波を知識で防げ
闇に潜る危険ドラッグ 先月、厚生労働省は、全国的に危険ドラッグ販売店がなくなったと公式に発表した。2012年3月末には全国29都道府県にて危険ドラッグ販売の389業者が存在したことを考えると、このゼロという状態が達成さ…
性犯罪厳罰化、防止策の強化にも取り組め
強姦罪などの性犯罪を厳罰化し、被害者の訴えがなくても起訴できる「非親告罪」に改める――。そんな報告書を法務省の検討会がまとめた。 性犯罪への処罰はかねて甘過ぎると指摘されてきた。罰則強化は厳罰化というよりも適正化だ。…
お墓を親しむ日本の家族制度
在米外交評論家 那須 聖 助け合い強い社会の基 米国の夫婦制度にない長所 元来、日本は家族制度の国であり、アメリカは夫婦制度の国である。 ところが、戦争に負けた国には勝った国の制度や考え方が入ってくるのが常道であって…
朝鮮戦争 安保理勧告に応じた多国籍軍
詳解 集団的自衛権 安保法制案の合憲性(8) 日本大学名誉教授 小林宏晨 集団的自衛権の最も典型的な用例として、朝鮮戦争と湾岸戦争を上げる。 朝鮮戦争は、1950年6月25日、中華人民共和国ではなく、中華民国(台湾)…
安保法制論議、「戦争法案」でなく抑止法案
終戦記念日を前に国会周辺などで安全保障関連法案を「戦争法案」と称して反対するデモや集会がマスコミに取り上げられている。が、戦後の安保法制は激変する国際情勢の中で必要に応じて政策転換して整備されてきた。法案の目的は戦争を…
三重苦 森永・前川コンビで克服
戦後70年 識者は語る(4) 元日銀理事、元衆議院議員 鈴木淑夫氏(2) ――18年間の高度成長の時代は、欧米先進国の産業化の水準に追い付き、追い越せが目標でした。 そのために、輸出最優先で外貨を稼ぎ、技術導入と原材…