オピニオン
安保法成立で日本はどう変わるか
世日クラブ 自民党政務調査会調査役 田村重信氏 切れ目ない安保体制構築へ 自民党政務調査会調査役の田村重信氏はこのほど、世界日報の読者でつくる「世日クラブ」(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)で「安保法成立…
メコン上流 中国のダム問題
歴史家 金子 民雄 環境と下流国を顧みず 消える雄大な河畔交流文化 ゆく川の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず、淀(よどみ)に浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて久しくとどまることなし――とは、たしか古典の方丈…
高齢者移住、希望実現に向けた環境整備を
都市部の高齢者に地方に移住してもらい、周辺住民との交流で地域活性化を目指す構想「生涯活躍のまち」の在り方が検討されている。 構想は地方創生の一環 この構想は人口減少の抑制と東京一極集中の是正を図る地方創生の一環で、…
終戦70年に建設的な視点を
元統幕議長 杉山 蕃 将来に国家目標を示せ 政治と報道の矮小性は問題 8月は慰霊の月である。終戦記念日、今年の靖国神社は、若人・外国人を含め多数の参拝者で賑わった。例によって、参拝する閣僚・国会議員をターゲットにマスコ…
辺野古移設、米軍の抑止力維持に不可欠
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、政府と沖縄県の集中協議が行われている。 中国や北朝鮮の脅威が高まる中、政府は辺野古移設が米軍の抑止力維持に不可欠であることを県側に丁寧に説明すべきだ。 …
心配な非民主タイ 中国への傾斜が進むのか
今月中旬、アジアに響いた三つの爆発・砲撃音。 天津の超大爆発は、「経済発展の裏の人命軽視と情報統制」を露呈した。タイ・バンコクの爆弾テロは、犯行目的などまだ不明だが、親中国へ傾斜するタイ軍事政権が、ウイグル人難民を強…
米海洋安保、アジア太平洋の安定に努めよ
米国防総省は、アジア太平洋の海洋安全保障の戦略に関する報告書を初めてまとめて公表した。報告書は今後、アジア太平洋地域に航空部隊や艦隊を追加配備することで「軍事力を強化し、紛争や威圧を抑止するとともに、必要なら断固として…
戦後70年に教育重視を 三つのMで自立して稼ぐ
戦争も犯罪も金が原因 第2次世界大戦は英米の大国相手にアジア諸国の独立解放を願い立ち上がったが、日本は敗北。だが、戦後70年の平和は貴重だった。 多くのアジア諸国は日本の犠牲のもとに独立を得たが、そこに至る戦火の被害…
ロシア経済低迷、国際社会との協調が必要だ
今月半ば、ロシア通貨ルーブルの対ドル相場が半年ぶりの安値をつけた。先行きに暗雲が立ち込めるロシア経済の動向が注目される。 背景には、原油安などによる輸出減少に加え、ウクライナ危機をめぐって欧米の発動した経済制裁がある…
民主主義を示した70年談話
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 同じ価値観が同盟保証 安倍首相の姿勢を米は歓迎 米国政府やいわゆる専門家たちは安倍談話がいかなるものになるか期待と不安をもって待ち受けていた。安倍首相の経済…
朝鮮戦争の実態 日本共産党も武力で“参戦”
戦後70年 識者は語る(13) 沖縄県元副知事 牧野浩隆氏(下) ――ソ連、中国、北朝鮮という共産主義勢力による朝鮮戦争勃発を契機に、沖縄の基地が米軍の戦略基地として位置付けられた。当時の日本を取り巻く共産主義勢力の動…
維新の党内紛、代表選前倒しして原点を問え
維新の党で内紛が生じている。地方選で党が推薦しないと決めた候補予定者を柿沢未途幹事長が応援したことをめぐって、党顧問の松井一郎大阪府知事が幹事長辞任を求め、柿沢氏が続投する場合は顧問を辞任する考えを示した。 党最高顧…
沖縄米軍基地の建設 ソ連の「国際協調」反故で
戦後70年 識者は語る(12) 沖縄県元副知事 牧野浩隆氏(上) ――戦後、沖縄に米軍基地が残った経緯は。 そもそも、米軍による沖縄攻略・軍事占領の目的は、日本本土を攻略する拠点基地とすることだった。そのため米軍は沖…
韓国は北の真意見極め対話を
北朝鮮が一方的に高めた軍事的緊張の解消に向けた韓国と北朝鮮による高官協議が、6項目の合意事項を発表し妥結した。これでひとまず南北間の軍事衝突など最悪の事態は回避される見通しとなり、断絶していた対話の糸口を見いだしたこと…
敗戦後を問い直した江藤淳
評論家 大藏 雄之助 米軍占領に疑問を提起 事実の違い左右問わず批判 今年は戦後70年のほかにも、いろいろな出来事の節目に当たっているために、安倍首相が戦後レジームの脱却として主導している、わが国の安全保障問題をはじめ…
年金機構、組織の立て直しが急務だ
日本年金機構は約125万件の個人情報が流出した問題で、内部調査の報告書を発表した。 報告書では標的型メール攻撃に対応するルールの不備を「直接的な要因」としたが、背景には不祥事の相次いだ前身の社会保険庁時代の体質が改善…
与野党でかみ合わぬ「集団的自衛権」
講演録 紛糾する安全保障論議 公益社団法人隊友会北海道隊友会連合会会長 酒巻尚生氏 戦後70年を迎え日本は大きな岐路に立たされている。中国の海洋覇権主義や北朝鮮の軍事優先政策が拡大する中、日本の防衛体制の構築は急務だが…
ルーズベルトとユダヤ難民
獨協大学教授 佐藤 唯行 米労組が受け入れ反対 恐慌と戦時下の現実主義者 今年はフランクリン・ルーズベルト没後70年にあたる節目の年だ。未曾有の危機、大恐慌と第2次大戦に立ち向かい、見事、乗り切った米大統領(在任193…
凶悪犯許さぬ社会づくりを
子供を凶悪犯罪から守り、二度と悲劇を繰り返さないために何をなすべきか。夏休みの最中に大阪府寝屋川市の中学1年男女生徒が殺害された事件は、わが国の「安全な社会」の在り方を厳しく問うている。容疑者の男は過去にも少年監禁事件…
現在を反省すべき中国共産党
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 弾圧続くチベットなど 希望ある安倍首相70年談話 日本はサンフランシスコ講和条約で7年間の屈辱的な占領下支配から主権を法的に回復した。そして今回の安倍首相の歴史に残る戦後70年を…
露首相択捉訪問、許されない不法占拠正当化
ロシアのメドベージェフ首相が、わが国固有の領土である北方領土の択捉島を訪問した。不法占拠を正当化するものであり、断じて容認できない。 若い世代に開発呼び掛け メドベージェフ氏は先月末から北方領土訪問の意向を示していた…
こうのとり5号、安定した実績を積み重ねたい
国際宇宙ステーション(ISS)への物資を輸送する日本の宇宙船「こうのとり」(HTV)5号の打ち上げが成功した。米露で輸送機打ち上げが相次いで失敗する中、今回も見事な打ち上げを披露した。 24日にはISSに接近し、先月…
翁長知事を憂慮する 沖縄を「中国領」にするか
「龍柱」と「琉球独立」 表題はこのごろ街頭に張られている広告用横断幕に書かれた翁長知事あての文句である。翁長沖縄県知事は那覇市長時代に、シナ皇帝のシンボルマークであった「龍柱」を、那覇市若狭町に2本建立する手立てをして…