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流動性の罠と異次元金融緩和

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 日銀が成長戦略を強調 予想インフレ率上昇に不安か  マクロ経済学を勉強したことのある人なら、J・M・ケインズの「流動性の罠(わな)」という言葉をご存知であろう。景気を回復す…

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ウクライナ危機と世論調査

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 友好的な露・ウ両国民 問題を拗らせた欧米の介入  「ウクライナ大統領選挙結果は、一人のオリガルヒ(ポロシェンコ)が別のオリガルヒ(ヤヌコビッチ)に取って代わったに過ぎない」(評論家ポール…

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「コミュニケーション」に思う

名寄市立大学教授 加藤 隆 人物で教育の手本示せ 欧米流とは違う日本の風土  コミュニケーション能力の向上ということを最近よく耳にする。とりわけ、児童生徒や若者に対して強く主張されている。学校教育での能力の向上の充実は言…

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中国の横暴な南シナ海事案

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 実行力伴う対応が必要 アジア安保会議で各国牽制  シンガポールで「アジア安全保障会議」(英国際戦略研究所、アジア安保会議)が5月末開催された。折から南シナ海では中国とベトナムのせめぎ合いが激…

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日朝合意履行は世界の関心

山梨学院大学教授 宮塚 利雄 拉致解決への第一歩か 経済的打開が北朝鮮の目的  小欄の原稿を書き終えて送稿しようとしていた矢先の5月29日夕方に、東京の知り合いのマスコミ社から「安倍首相の談話を聞いていますか。後ほどまた…

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未熟な日本の安保政策論議

政治ジャーナリスト 細川 珠生 国民の命守る主体性を 集団的自衛権の行使は必要  集団的自衛権の行使を可能にするために、与党間協議が進められている。国会でも、衆参各1日の議論が行われたが、具体的事例を話し合えば話し合うほ…

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「不透明」だったアラブの春

東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 革命と捉え分析を誤る 反政府勢力に正義論が先行  春の嵐のようにアラブの春は通り過ぎた。今や春雷の音も聞こえない。アラブ、中東はおろか世界を興奮させた革命という言葉は色あせ、犠牲になった…

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中国の南シナ海軍事拠点化

元統幕議長 杉山 蕃 重大視する飛行場建設 空母、核搭載潜水艦配備へ  南シナ海西沙(パラセル)群島における中国ベトナム間の領有・海底資源問題を巡る争いが活発化し、ベトナム国内での反中国デモの激しさが報道され、我が国の在…

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日本海海戦を称賛した国々

評論家 太田 正利 大陸国の大洋進出阻む 東南アジア諸国との友好を  先月桑港(サンフランシスコ)条約に言及したが、今回は明治時代に帰りたい。西欧勢力に脅かされながらも、わが国は年来蓄積されてきた叡智によりこれを克服し、…

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モディ新印首相に期待する

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 強い日印関係の構築を アジアでグローバルな連携  世界最大の民主主義国家インドの長い選挙期間(7週間)を経て、5月16日に結果が発表された。予想を上回る議席を確保したインド人民党が…

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極右台頭とEUの曲がり角

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 欧州危機救済後の矛盾 対中・露政策で一致できず  欧州連合(EU)では22~25日に欧州議会の選挙が行われている。一般市民から遠い存在で関心を持たれない欧州議…

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日本の安保政策転換とASEAN

東洋学園大学教授  櫻田 淳 問われる「安心」の提供 中国に「深刻な懸念」で一致  米国紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2014年5月14日付)は、中国の海洋進出を題材にして、「海洋における中国の制止されざる権勢…

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米国の大学制度と大学改革

評論家 大藏 雄之助 認可、評価、入試に違い 個別学科試験に議論の余地  日本の常識は外国では非常識と言われるが、国際的に比較すれば、日本の大学制度が特異の存在であることがわかる。ただし、ヨーロッパの高等教育機関はほとん…

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日露戦争明石工作とブンド

獨協大学教授 佐藤 唯行 ポーランドで後方攪乱 ユダヤ人の革命勢力を支援  日露開戦の8カ月前、1903年6月8日、日本陸軍参謀本部の会議の席上、慎重論に傾く大山巌参謀総長に抗して、少壮参謀たちはロシアの内憂を理由に戦勝…

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「力無き正義は無効」の危機

軍事評論家 竹田 五郎 大軍拡中国の影響深刻 絶対必要な周辺国との連携  国力とは、国が保有する自然、国民、軍事力、技術力、経済力等種々の力の総合である。国が国際関係において紛糾し、命運をかけようとする緊急事態において、…

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「幸福論」の精神的復元力

メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 心の折れない生活術を できることから着手せよ  ストレス社会の昨今、人々の心は萎(な)えて枯渇し、知らず知らずに〈ネガティブ・マインド〉に陥っているのではなかろうか。  確かに、人…

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21世紀をアジアの世紀に

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 日本のベスト・シナリオ 「紛争」「中所得国の罠」回避を  かつて、「21世紀は日本の世紀」と言われたことがある。高度成長で70年代始めまでに欧米先進国の仲間入りを果たした日…

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米大統領アジア歴訪の意義

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 中国の「挑戦」を抑制へ 「第1列島線」に沿う4ヵ国  オバマ米大統領は4月23日から日本、韓国、マレーシア、フィリピンの順でアジアを歴訪したが、その戦略的な意義などについて見ておこう。  概…

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悩ましくなる神功皇后の謎

麗澤大学教授・評論家 松本 健一 応神天皇出生の秘密は 「論賛」から「天の血脈」まで  このところ神功(じんぐう)皇后のことが気にかかっている。神功皇后といえば、まずは「三韓征伐」であり、戦後生まれのわたしたちは、あれは…

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教育委員会制度改革の課題

(社)全国教育問題国民会議理事長 秋山 昭八 国民の信頼を裏切るな 地方公共団体の責任明確に  学校で起こった問題に教育委員会が適切に対応できない状況が続く中で、教育委員会制度改革論議が始まった。  自民党の教育委員会改…

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並大抵でない食文化の理解

歴史家 金子 民雄 捕鯨、イルカ漁に説明を 洋の東西、国の東西で違い  このところおかしなことに、日本の食文化についてふれたニュースが多くなったようだ。たしかにいくら文化人だからといって、日本で生活する日本人が1日3食洋…

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利権構造が固定化する沖縄

沖縄大学教授 宮城 能彦 生活直結で選挙を左右 地元マスコミも追及に限界  島々を歩き、島の歴史や現在の生活について聞いていると、最初は興味深く、次第に深刻に、最後は憂鬱になってくる話になってしまうことが多い。  それは…

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日本の立ち位置 冷静に探れ

元駐ベトナム特命全権大使 服部 則夫 戦後国際社会の構成員 中国的価値観には対抗手段  最近、特に昨年12月の安倍総理靖国参拝以来、何故か私は気分がすぐれない。  何かもやもやとした、憤りというか、微かな不安さえ感じる。…

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