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中央アジアに日米の戦略を
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 中国パワー抑制が課題 ロシアを含め鼎立の構造に 戦後70年を機に安倍晋三首相が公式訪米し、日米同盟関係をさらに堅固にする外交成果があった。特に日本首相として初の米議会上下両院合同会議での演…
世界的な成長率低下の傾向
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 労働投入量鈍化が原因 増加する「人口オーナス」国 日本経済は、1980年代までは、先進国中最高の成長率を誇っていたが、バブルの崩壊とそれに続く金融危機で、97年以降2012年…
4人で決めたクリミア併合
ロシア研究家 乾 一宇 側近政治で動くロシア 首脳の人となり究明が必要 独裁国家では、首脳が公の席に現れなくなると騒ぎになることがある。 ロシアでは、大統領府が大統領の動静を毎日発表している。それにもかかわらず、伊・…
まだ若い東京株式市場相場
経済ジャーナリスト 尾関 通允 表面的には順調な回復 気になる円のレートの行方 東京株式市場が順調な相場展開の状況で推移している。これを代表的な指標である日経平均株価225種の動きでみると、日本経済を取り巻く内外環境条…
憲法9条を見直し改正せよ
軍事評論家 竹田 五郎 独立国に自衛権不可欠 中露・北朝鮮の脅威が増大 現日本国憲法は、昭和22年、連合軍占領下において、公布、施行された。前文を一読して、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存…
憲法改正待ったなしの時代
評論家 太田 正利 国際社会の危機に対応 国防、緊急事態など明記を 憲法改正については筆者も何回となく論じてきたところだが、最近になって多くのメディアも声を大にしてこの問題を論じている。5月3日、「民間憲法臨調、美しい…
英歴史家が捉えた対日戦争
哲学者 小林 道憲 アジアの西洋への反逆 国で見え方違う第2次大戦 イギリスの歴史家・バラクラフは、『現代史序説』(An Introduction to Contemporary History)の中で、次のように言っ…
中国にへつらう国益毀損者
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 拡張主義の片棒担ぐな 冷静な分析がいるAIIB 日本には中国共産党の権力者と会うことに熱心で、神仏を拝むくらい御利益があると信じている人たちがいる。村山談話、小泉談話を繰り返すこ…
AIIBと「無信不立」の訓戒
東洋学園大学教授 櫻田 淳 周辺国の信頼低い中国 「期待」だけ先行した枠組み 中国主導のAIIB(アジア・インフラ投資銀行)が57カ国・地域を創設メンバーとして迎えつつ、発足する運びとなったことは、日米両国には、WB(…
日米防衛指針見直しに期待
元統幕議長 杉山 蕃 一層の防衛協力体制を 作業で培う強い絆と信頼感 安倍総理訪米に際してオバマ大統領との間で合意される「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)の見直し作業実施について報道されている。先の集団的自衛権一部…
英連合とEUを脅かす総選挙
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 連立は国家分断を招くか 保守党振り回す反EU勢力 来月7日に英国で総選挙が行われる。これほど予測がつかず、これほど重大な結果をもたらす可能性のある総選挙は初…
日本を見出す外国人観光客
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 生活文化に驚きや関心 観光事業支える日常の努力 政府は、アベノミクス「第3の矢」である「富の拡大」「経済成長」の大きな目玉に「観光産業」の発展を置いている。…
米ユダヤ系人事介入の起源
獨協大学教授 佐藤 唯行 トルーマン政権が原型 側近とユダヤ国家建設承認 今年、2015年は米トルーマン政権誕生70周年にあたる年だ。ルーズベルトの急死により副大統領から昇格したトルーマンに対しては、当初その力量を危ぶ…
両陛下パラオ御訪問に思う
評論家 大藏 雄之助 戦禍の彼方に捧ぐ慰霊 激戦地跡に残る遺骨や兵器 1931年9月の満洲事変直後に生まれた私にとって戦争は忘れることのできない記憶である。第2次世界大戦に関連するノンフィクションを幾つも書いてきたし、…
ウズベキスタンの対日理解
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 貢献する民間人の存在 田中哲二、加藤九祚の両氏 中央アジアのウズベキスタン(ウ国)で3月29日に大統領選挙(任期5年)が行われ、現職のイスラム・カリモフ大統領が圧倒的な信任を得て4選を果た…
地域に関心薄い統一地方選
政治ジャーナリスト 細川 珠生 結果で国政評価は疑問 地方の問題に真剣な論戦を 改めて、地方議会、地方行政の役割とは何か、国と地方の違いは何かを真剣に考えなおさなくてはならないという現状があぶりだされた今回の統一地方選…
異次元金融緩和を巡る対決
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 野口氏、浜田氏が著書で 増えぬ銀行貸出の解釈で対立 最近、異次元金融緩和の効果を巡って正反対の評価を下す2冊の注目すべき本が出た。野口悠紀雄著「金融政策の死」(日本経済新聞社…
「極点社会」の回避策を急げ
弁護士 秋山 昭八 高い東京の家賃、未婚率 地方創生なくば自治体消滅 日本創生会議が言い始めた新語「極点社会」は、地方が人口減と流出で消滅し、都市だけが残る社会をいうと言われている。老人の減少から介護の女性たちも都会へ…
日本の景況は“まだら模様”
経済ジャーナリスト 尾関 通允 続く経済力格差の拡大 ゼロ金利政策に過度な依存 内外ともに変動要因が多発する時代だから、こと国民経済の先行きに関しても明確な予測はできかねるが、想定外の大波乱要因が突発することはないと前…
日台の信頼築いた八田與一
拓殖大学日本文化研究所客員教授 濱口 和久 台湾教科書に載る日本人 烏山頭ダム建設事業の功績 日本の大学の大学院で会計学を学び、今年3月、台湾に帰る留学生と食事をする機会があった。そのとき「あなたが尊敬する日本人は誰で…
中国に押し入る北朝鮮強盗
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 国境を越えた殺人事件 検問厳しい豆満江岸で取材 3月26日から3泊4日の日程で中国と北朝鮮の国境調査に行って来た。今回で47回目の中朝国境調査旅行で、入国管理でまた拘束されるかもしれな…
不透明な沖縄知事第三者委
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 運営は県民税で非公開 いずれ裁判になる「辺野古」 米軍普天間基地の辺野古(へのこ)移設をめぐる沖縄県と日本政府の対応が、新たな段階に入った。 就任3カ月を迎えた翁長(お…
スマホの代わりに文庫本を
評論家 太田 正利 向学心欠かせぬ大学教育 読書積み重ね成果上げよう 「デカンショ、デカンショで半年暮らしゃ…」とは旧制高校でよく唄われていたもの(因(ちな)みに、これは、デカルト、カント、ショーペンハウワー)だが、今…