Viewpoint
アベノミクスの「視野狭窄」
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 世界の中の日本を見よ 移民検討し目標はGNIに 昨年10月に打ち出されたアベノミクスの第2弾では、2020年頃に名目GDPを600兆円にすることを目標に掲げ、これを実現す…
原子力発電の継続を求める
評論家 大藏 雄之助 規制委安全審査で運営 遺憾な高浜差し止め仮処分 「3・11」と呼ばれる東日本大震災の大災害から5年が過ぎた。前回が昭和8年(1933年)3月3日の三陸地震だから78年ぶりであった。まさに寺田寅彦の…
安倍長期政権を占う3カ月
政治ジャーナリスト 細川 珠生 景気回復と憲法改正を 日本の進路考え参院選に臨め はや3回目の国政選挙となる参院選挙が3カ月後に迫っている。“3回目の”というのは、安倍政権発足後、国政選挙が3回目であるということだ。 …
内部崩壊する「オール沖縄」
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 翁長派「新風会」が分裂 知事給与引上げを自民阻止 本欄で再三指摘してきたとおり、保守陣営から寝返った翁長雄志沖縄県知事を支えた革保野合集団「オール沖縄」の内部崩壊がついに…
「人口減の脅威」を再論する
経済ジャーナリスト 尾関 通允 国内市場狭小化の恐れ 現況は不安の時代の始まり 日本は今日、まぎれもなく史上初めての「飽食の時代」のさなかにある。例えば、テレビやラジオ。本番とCMを含めて早朝から深夜まで飲食物がらみの…
中国を怒らせた金正恩政権
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 緊迫する中朝国境警備 巨費を核より人民に用いよ 筆者は3月末に中朝国境調査に行く予定であった。ところが、いつも案内してくれる中国の朝鮮族から「今は来ない方がいい。国境の警備が北朝鮮側だ…
台湾・国民党の質的変化
平成国際大学教授 浅野 和生 主席選で教義派が勝利 主流の世俗派破った洪女史 「台湾国民党に初の女性主席」とは、3月27日の読売新聞朝刊が9面で、国民党主席選挙の結果、洪秀柱が、1919年の結党以来初の女性主席に選出さ…
目立つ民主主義の劣化現象
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 翻弄される米大統領選 チベット社会やインドでも 民主主義はいうまでもなく私たちが政治的、社会的に共同生活を営む秩序の中で、幸福を追求する最高の制度であると私は信じている。しかし、…
ロシアの対ドイツ情報戦争
日本大学名誉教授 小林 宏晨 少女強姦事件捏造し放送 メルケル政権不安定化狙う 戦争には多様な側面が存在し、情報戦もその一側面だ。情報戦の特徴はその行動が戦時・平時と問わないところにある。最近の一例を紹介しよう。ロシア…
異常な北朝鮮の戦略核開発
元統幕議長 杉山 蕃 緊張高まる韓半島情勢 国際的制裁の強化で圧力を 毎年この時期、米韓共同軍事演習をめぐり情勢が緊迫し、北朝鮮が挑発的行動に及ぶのが常態化している。今年は北朝鮮が弾道弾発射実験を強行したこともあり、米…
沖縄2紙に訂正謝罪を求める<English付>
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 活動家「不当逮捕」報道に 米軍基地ゲート境界線越え 「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」の運営代表委員を務める我那覇真子さんは2月22日、両紙の…
暗中模索のシリア和平会議
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 HNCに暗黙の自治か 「休戦延長」狙うアサド政権 仲介者デミストゥラ国連特使の下、注目の「シリア和平会議」がジュネーブで3月14日に開催されてから8日が過ぎた。この間、会議に関する経過…
性的少数者の人権尊重論議
弁護士 秋山 昭八 同性婚の推奨は筋違い いじめをなくすことが重要 性同一性障害者とは、「生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的にはそれとは別の性別(以下、他の性別)であるとの持続的な確信を持ち、かつ、自…
米フォード政権の中東政策
獨協大学教授 佐藤 唯行 イスラエルに強硬措置 調停役送り和平交渉を継続 米・イスラエル関係はフォード大統領の時代(1974年8月―77年1月)、険悪化の度合いを強めていった。その度合いは最悪の時期だったアイゼンハウア…
中国国防予算“抑制”の行方
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 軍事と経済にジレンマ 習近平氏の軍権掌握度が鍵 中国では、第13期全国人民代表大会(全人代)が北京で5日に開幕され、李克強首相による政府活動報告や2016年度の国家予算などの採決の外に第1…
沖縄の「子どもの貧困」対策
沖縄大学教授 宮城 能彦 「自立」助ける支援を 良い結果を生まぬ不労所得 先日、木材関係会社の新年会で講演をさせていただいた後の懇談会で、日本の林業の現状について話題になった。日本の林業が振るわなくなって久しく、見通し…
癌を癒し治癒力を高める
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 実存的転換で自然退縮 身体を感化する心理的な力 今日、日本人の2人に1人は癌(がん)に罹り、3人に1人が癌で死亡している。高齢者人口が年々急増しつつあることから、今後更に増え続け…
「アベノミクス」の中間評価
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 金融緩和の効果に限界 新3本の矢どう実現するか 2015年の年度末に当たり、アベノミクス3年間のパフォーマンスを検証してみよう。 当初、アベノミクスは3本の矢を打ち出し…
陸前高田と農林漁業の復興
東京財団上席研究員 小松 正之 自然活用し産業基盤に 災害に強い土地・街作りを 東日本大震災と陸前高田の被害 東日本大震災はマグニチュードは9・0で死者・行方不明者1万8456人(警察庁)である。 陸前高田市の死者…
逆襲心理が噴き出すロシア
ロシア研究家 乾 一宇 「民主化」に軍事で対抗 オバマ米政権のスキを突く 長年ロシアが望んでいた多極化世界が到来し、中国同様ロシアは、力を前面に押し出した政策・行動を採り始めている。ロシアの考えやその背景について、認め…
日本経済内外環境の不透明
経済ジャーナリスト 尾関 通允 世界に警戒要因が山積 対応策の貧困さも不安材料 日本経済を取り巻く内外環境条件が決してよくないことは、否応なしに景況不振に直結せざるを得ない。先行きもすこぶる付きの不透明性を色濃く帯びて…
独立国は平和を守る軍備を
軍事評論家 竹田 五郎 憲法学者は改憲に立て 防衛手段がないGHQ憲法 1月20日、東京新聞朝刊は、「立憲政治取り戻す」と題し、安保関連法成立後4カ月を迎えた同19日、同法に反対してきた学者、弁護士、ジャーナリスト、芸…