上昇気流
「商人に商人魂十二月」(小畑一天)。…
「商人に商人魂十二月」(小畑一天)。12月というと「師走」や「年末」などの言葉が思い浮かぶ。他の月とは違う特別な感じもする。 街に出かけても、まだ年末商戦という雰囲気ではない。その前のクリスマス商戦が徐々に盛り上がっ…
小中学校での「道徳」が早ければ平成30年度…
小中学校での「道徳」が早ければ平成30年度にも教科化される。一部の新聞は「価値観の押しつけ」に繋がるなどと批判しているが、価値観こそしっかりと教えるべきものだ。もちろん教え方は十分、工夫を要する。 正岡子規は明治32…
今年の「紅白歌合戦」に出場する歌手が発表…
今年の「紅白歌合戦」に出場する歌手が発表された。あらゆる選考の常で、選ばれる者とそうでない者の区別が生まれるのは避けられない。 「なぜこの歌手は選ばれなかったのか?」、逆に「これといったヒット曲もないこの歌手が毎年選…
ドゥマゴ文学賞の受賞作は毎年、「ひとりの…
ドゥマゴ文学賞の受賞作は毎年、「ひとりの選考委員」によって選ばれる。選考委員の任期は1年で、対象は日本語の文学作品。昨年度の選考委員は評論家の松本健一さんで、選んだのは恩田侑布子さんの『余白の祭』だった。 松本さんに…
「景気回復、この道しかない。」と題した…
「景気回復、この道しかない。」と題した自民党の「政権公約2014」は大半が経済、その関連政策を説いていて、変型B5判25ページに文字がぎっしり。短期間によくぞまとめたものだという感じ。 アベノミクスは第1の矢(大胆な…
今年7月の週末に北海道小樽市で起きた小樽…
今年7月の週末に北海道小樽市で起きた小樽ひき逃げ事件は、小欄(7月15日付)でも取り上げたので覚えておられる人もいよう。海水浴帰りの元高校同級生の女性4人がひき逃げされ、3人が死亡1人が重傷を負う痛ましい事件である。 …
オリンパスと言えば、カメラや内視鏡を…
オリンパスと言えば、カメラや内視鏡を手掛ける名門光学機器メーカーだが、3年前に損失隠しの不祥事が発覚。「企業の内実は分からないものだなぁ……」と思っていささかショックだった。 同社の粉飾決算で損害を被ったとして機関投…
「水底の岩に落つく木の葉かな」(丈草)…
「水底の岩に落つく木の葉かな」(丈草)。蛇口をひねって水道の水に手を浸すと冷たさが一段と強く感じられる。そろそろ手や顔を洗うにも、温水が欲しくなってくる。水温は季節の変わり目をよく示していると言える。 雨などはその代…
中央アジアのウズベキスタンを4月に訪ねた時…
中央アジアのウズベキスタンを4月に訪ねた時、美しいミニアチュール(細密画)が驚くほど安い値段で売られているので、土産に数枚購入した。飴色がかったつるつるした紙に描かれていたが、後でこれが「サマルカンドペーパー」であるこ…
高倉健さんが亡くなったのは今月10日で、…
高倉健さんが亡くなったのは今月10日で、公表されたのは18日。8日間、死の事実が秘匿された。その点では、戦国の英雄武田信玄に似ている。 信玄の場合は、政治的影響を考えてのことだったが、今回のケースは「俳優は私生活を見…
北朝鮮の大安市で徳興里(とくこうり)壁画…
北朝鮮の大安市で徳興里(とくこうり)壁画古墳が発掘されたのは1976年のことだった。墓誌が発見されて、被葬者の名前「鎮」と、建威将軍はじめ歴任した官職名や、永楽18(408)年に没したことが判明。 玄室の西壁には「馬…
経済同友会の次期代表幹事に内定した三菱…
経済同友会の次期代表幹事に内定した三菱ケミカルホールディングス(HD)社長の小林喜光氏は記者会見で「企業人が、単にもうければいいという時代は終わった」などと述べた。 また財界活動でも常に「社会への貢献」を重視する意向…
当初、引き取る部屋のなかった体重わずか…
当初、引き取る部屋のなかった体重わずか62㌔の少年は、ようやく宮城野部屋に入門できた。14年前にモンゴルから来日した白鵬が大相撲九州場所を14勝1敗で制し、誰も超えられない記録といわれた大横綱・大鵬の優勝32回に肩を並…
㈱ユーグレナは設立10年未満の若い企業だが…
㈱ユーグレナは設立10年未満の若い企業だが、2005年に世界で初めてミドリムシを食品として屋外で大量培養することに成功したバイオベンチャー。10月に製品開発で武田薬品工業と包括提携した。 出雲充社長は「いい教師に出会…
「作業衣を干して勤労感謝の日」(合田丁字路)…
「作業衣を干して勤労感謝の日」(合田丁字路)。きょうは「勤労感謝の日」。稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』には「勤労をたっとび、生産を祝い、互いに感謝し合う日で、国民の祝日の一つ」とある。 これだけでは抽象的な印象しか…
俳優の高倉健さんの訃報が伝えられて以来…
俳優の高倉健さんの訃報が伝えられて以来、献花台を設けるなど各地で追悼する動きが広がっている。亡くなって改めて、日本人の心の中に占めていた健さんの大きさを知らされる。 健さんが演じた寡黙、律義、ストイック、しかし他者へ…
原爆は悲惨なもの、決して投下してはならない…
原爆は悲惨なもの、決して投下してはならないものだ。そのことに反対する人間はいないだろう。が、川端康成(1972年没)が書いた文章を読むと「原爆=悲惨」という通念とは全く異質の見方が示されていて興味深い。 被爆から5年…
日本の近代彫刻は荻原守衛から始まると…
日本の近代彫刻は荻原守衛から始まると言われている。彼は長野県安曇野の出身で、米国とフランスで美術を学び、とくにオーギュスト・ロダンの感化を受けて1908年に帰国。新宿にアトリエを構えた。 近くに同郷の相馬愛蔵・黒光(…
オーストラリアで開かれた20カ国・地域…
オーストラリアで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議で、エボラ出血熱について、成功した治療例の情報共有や医療従事者に対する安全な環境の提供、研修などを進めることで一致した。 米国のVOAニュースによると、シエラレ…
月刊「文藝春秋」12月号が朝日新聞の…
月刊「文藝春秋」12月号が朝日新聞の20代、30代、40代以上の社員に緊急アンケートを行い、18人の肉声を一挙掲載している。「一連の『従軍慰安婦』と『吉田調書』をめぐる(朝日)記事について、どのように考えていますか」な…
中台貿易協定見直しを今春に成功させた台湾の…
中台貿易協定見直しを今春に成功させた台湾の学生団体の運動と、現在香港で50日以上続く学生ら民主派のデモの違いはどこにあるか。小紙連載「揺れる香港 各派リーダーに聞く」(6~12日)で香港の陳淑荘・公民党副主席がインタビ…
「大空の深きに落葉舞ひ上る」(高浜虚子)…
「大空の深きに落葉舞ひ上る」(高浜虚子)。道筋に落ち葉が重なっている。見上げると落葉樹の多くは、紅葉の衣装を脱ぎ捨てて寒々しい印象。葉が落ちて針金のような枝だけが晩秋の光を浴びて黒く見える。 春や夏にあれほど青々とし…
書店で『哀しき半島国家 韓国の結末』…
書店で『哀しき半島国家 韓国の結末』(PHP新書)という新刊本のタイトルを目にした時は、また新しい嫌韓本かと思った。しかし、「『伝説の外交官』が冷徹な眼で描いた日本の国益に資する真の韓国論!」という帯の宣伝文句に釣られ…