月刊「文藝春秋」12月号が朝日新聞の…


 月刊「文藝春秋」12月号が朝日新聞の20代、30代、40代以上の社員に緊急アンケートを行い、18人の肉声を一挙掲載している。「一連の『従軍慰安婦』と『吉田調書』をめぐる(朝日)記事について、どのように考えていますか」など5項目の問いに対するコメントは大変に興味深い。

 「(慰安婦の検証)記事がおかしい点だらけだったので、撤回する記事のリストを明示すること、一面に『撤回する』という見出しを出すこと、きちんと謝罪すること、他紙はどう報じたかの記事の削除ーなどを要望したが、全く通らなかった」と編集局の30代男性。

 真っ当な意見の持ち主は、吉田調書報道にも「謎が多い。掲載を決めた編集幹部の判断、その後の取り消しと、何があったのか、ファクトを知らされていない。慰安婦報道の批判逃れの生け贄にされたのではないかという声もある」と踏み込む。

 同じく30代男性(出版)も、吉田調書の記事取り消しを「過剰な処理ではないか」と疑問視したあと「巷間言われているとおり『従軍慰安婦問題』を相対的に小さく見せるためのスケープゴートにされた印象」だと語る。

 別の30代男性(編集局)は「慰安婦問題は過去の朝日新聞の左翼的姿勢の表れであり、吉田調書は記者の力量不足の問題」で、二つの問題は全く別で「そこは非連続の世界だ」と強調。

 朝日新聞が「反朝日」だとしてきたものも、そう的外れでないことが確かめられよう。