上昇気流
「腹に入らない」という言葉が骨董商の…
「腹に入らない」という言葉が骨董商の間ではあるという。テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」で知られる中島誠之助さんが『真贋のカチマケ』(二見書房)という本の中で紹介している。贋作に接した時の「しっくりこない」感覚を表現す…
古代と中世の文学について書き綴ってきた…
古代と中世の文学について書き綴(つづ)ってきた文芸評論家の唐木順三が、晩年になって興味を持つようになったのは『あづまみちのく』だった。そこには奈良・京都の「みやび」文化に対する「ひな」文化があったからだ。 「ひな」と…
中国浙江省の義烏市とスペインのマドリード…
中国浙江省の義烏市とスペインのマドリードを結ぶコンテナ列車の運行が昨年11月に始まった。カザフスタン、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、フランスを通過する長距離列車で、中国は「21世紀のシルクロード」とうたう。 …
寒の入りを告げる二十四節気の「小寒」は…
寒の入りを告げる二十四節気の「小寒」は今月6日で、これに合わせるように寒さが身にしみるようになった。それから月をまたいで節分までの約1カ月は「寒の内」が続く。 きょうは「大寒」で、一年で最も寒気が厳しいころとなる。雪…
高齢化社会を迎え、ものづくりの世界にも…
高齢化社会を迎え、ものづくりの世界にも80~90歳代の現役がいる。「世界の名器」と言われる寺垣プレーヤーや寺垣スピーカーを発明した寺垣武さんは91歳だ。 長年、その名器の視聴会や講演活動を続けてきたが、4年前に夫唱婦…
「冬薔薇(そうび)一輪剪(き)りていと小さし」…
「冬薔薇(そうび)一輪剪(き)りていと小さし」(山下さぎり)。近所の公園をそぞろ歩きしていたら、葉を落とした桜の樹の下に赤いバラがところどころに咲いているのを見かけた。灌木(かんぼく)の葉に囲まれているので、目を凝らし…
テロで多数の犠牲者を出したフランスの…
テロで多数の犠牲者を出したフランスの風刺週刊紙シャルリエブドが、表紙にイスラム教の預言者ムハンマドを描いた特別号を発行した。テロや過激主義を厳しく非難したイスラム教徒からも「挑発だ」との批判の声が上がっている。 シャ…
なぜ「一日(いちにち)」と言うのか。…
なぜ「一日(いちにち)」と言うのか。そもそも「日」とは何だろうか。それは太陽のことだ。太陽は「お日様」と呼ばれる。朝に日が出て、夕方になると沈む。地球が自転するのにかかる時間が一日だ。 30年ほど前から「24時間」と…
「薬喰」という言葉がある。薬とはシカ肉の…
「薬喰」という言葉がある。薬とはシカ肉のことで、寒さの厳しい季節に食べれば血行をよくし、健康にもよいという意味で薬喰と称した。かつて獣肉を食べることを忌む風習があったので、婉曲な表現をした。 「ぼたん鍋」も同様で、こ…
最近、よく週刊誌などに、部位別のがん治療…
最近、よく週刊誌などに、部位別のがん治療における全国の名医、病院のランク付け記事が出ている。だが、専門家から見ると「一面的だ」という話を、ある医療従事者から聞いた。それによると、こうした記事は単に病院発表の治癒率が高い…
朝日新聞の慰安婦虚報をめぐる一連の報道…
朝日新聞の慰安婦虚報をめぐる一連の報道不祥事は、年明け5日の渡辺雅隆社長の記者会見と「信頼回復と再生のための行動計画」公表で、なお問題点を残しながらも一応の幕引きかと思っていた。 誰よりも当の朝日がそう望んでいたに違…
政府が昨年12月にまとめた地方創生に関する…
政府が昨年12月にまとめた地方創生に関する総合戦略には、中小企業の事業承継支援の拡充が盛り込まれている。後継者不足で廃業に追い込まれ、独自の技術が失われるケースが目立っているためだ。 中小企業の後継者がいないのは案外…
「橙ののりたるくぼみ鏡餅」(江口竹亭)。…
「橙ののりたるくぼみ鏡餅」(江口竹亭)。都会生活をしていると、何事もコンパクトになりがち。鏡餅も手の平サイズですませ、ちょっとした飾り物扱いだ。 田舎にいた時は顔ぐらいの大きさのものを供えていた。ちょうど固くなり始め…
フランスの風刺週刊紙の本社がテロリストに…
フランスの風刺週刊紙の本社がテロリストによって銃撃され、12人が死亡した事件の衝撃が広まっている。言論・表現の自由に対する野蛮な攻撃を断じて許すことはできないし、それに怯(ひる)んではならない。 一方この事件の一報に…
「雪が降るとこのわたくしには、人生が、…
「雪が降るとこのわたくしには、人生が、かなしくもうつくしいものに──/憂愁にみちたものに、思へるのであつた」。中原中也の「雪の賦」という詩の冒頭部分だ。「賦」は歌のこと。 雪が降ると、世界はいつもと違った光景になるだ…
南米大陸に広がるアマゾンは世界最大の…
南米大陸に広がるアマゾンは世界最大の熱帯雨林地帯。地球上の熱帯雨林の3割を占め、生物種の1割以上が存在しているといわれている。降雨量は年間2000㍉以上で、高温多湿。 深刻な問題となっているのは、森林伐採が進んでいる…
日本の半導体事業にかつての輝きはないが…
日本の半導体事業にかつての輝きはないが、昨年末に東芝が半導体の新工場建設を検討しているというニュースが入った。2017年度の稼働を目指すという。 製造するのは東芝が開発した「NAND型フラッシュメモリー」で、スマホや…
11月は前年同月より54人減の377人、12月も…
11月は前年同月より54人減の377人、12月も同50人減の440人だった。2カ月で100人以上の減少を記録した。この結果、昨年1年間の交通事故死者数は前年を260人(5・9%)下回る4113人で、14年連続の減少とな…
日本列島を日本海側と太平洋側とに分けると…
日本列島を日本海側と太平洋側とに分けると、年間を通じた降水量は、冬季間の降雪のため日本海側の方が多い。元旦から3日にかけて、その気象統計を如実に示す天候となった。 北海道から中国地方の日本海側を中心に雪が降り、4日午…
モチやミカンも食べ飽き、そろそろ正月気分…
モチやミカンも食べ飽き、そろそろ正月気分から抜け出して仕事モードに切り替わる頃合いだろう。本来はきょうが官公庁の御用始めだが、今年は日曜日なので明日になる。 正月の間は、一部の商店やコンビニ、スーパーなどのほかは閉ま…
<元日や手を洗ひをる夕ごころ>。何年ぶりか…
<元日や手を洗ひをる夕ごころ>。何年ぶりかで元旦の一日を自宅で過ごし、芥川龍之介のこの「畢生(ひっせい)の名吟」(加藤郁乎)の味わいを改めて実感した。 日本人なら、誰もが経験する元日の夕暮れ時の微妙な心持ちである。「…
明けましておめでとうございます。今年は…
明けましておめでとうございます。今年はヒツジ年。東京・上野にある東京国立博物館では「博物館に初もうで」が2日から始まり、中央アジアから東アジアまでのヒツジに関する遺物を展示する。 東西を問わずヒツジは人類にとって最も…
今年後半には大物俳優、芸能人が鬼籍に入る…
今年後半には大物俳優、芸能人が鬼籍に入るというニュースが相次いだ。その話題性には及ばないが、多くの人々に親しまれて大衆演芸界を支え続け、12月4日亡くなった漫談家の原一平さん(享年76)も忘れられない。 サラリーマン…