オピニオン
神丘のインマヌエル開拓団
名寄市立大学教授 加藤 隆 息づく自由・独立の精神 重要な「家」としての関わり方 北海道の南西部の今金町に神丘という地域がある。美瑛を思わせるなだらかな美しい田園が遥(はる)か向こうまで続いている。明治から戦時中までは…
米共和党大会 伝統的価値の訴え波及するか
米国の大統領選を11月に控え、共和党大会でトランプ大統領が正式に候補者指名された。ただ、同党で2016年に政治に無関係な富豪のトランプ氏が大統領予備選で旋風を起こして勝ち進んだことに伴う党内の亀裂は修復できなかった一方…
核廃棄物処分場 候補地選定で実際の歩みを
原子力発電の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の選定をめぐり、北海道寿都(すっつ)町は、調査の第1段階に当たる「文献調査」の受け入れを検討している。原発事業を推進していくのに、核廃棄物処分場建設は急…
国民に知らされなかった震災
拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久 鳥取、東南海、三河の3地震 大戦中、情報漏れを恐れた軍部 九州地方を中心に甚大な被害を出した令和2年7月豪雨。災害は豪雨だけではない。大地震が起きても甚大な被害が出…
秋元議員再逮捕 保釈判断甘く政治不信を拡大
カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐり、参入を目指していた中国企業から賄賂を受け取った罪で逮捕、起訴され保釈されていた衆院議員の秋元司容疑者が、贈賄側に虚偽の証言をするよう依頼し、現金供与を申し込んだとして組織…
東洋学園大学教授 櫻田 淳 経済発展と関係なく実現 英国・日本から価値意識を相続 「経済発展を遂げれば、民主主義体制に近づく」 マイク・ポンペオ(米国国務長官)が去る7月23日の対中政策演説で指摘したように、この命題…
首相連続在職最長 コロナ後に備え憲法改正急げ
安倍晋三首相はきょう、2012年の政権復帰以来の連続在職日数が2799日となり、大叔父である佐藤栄作元首相の記録を更新して歴代最長となった。首相の自民党総裁任期は来年9月末まで1年余り。収束のメドが立たない新型コロナウ…
核保有に固執する金正恩氏
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 北の体制維持と身辺保護 コロナ感染を脱北者のせいに 金正恩朝鮮労働党委員長は強運の持ち主のようだ。世界中の指導者が中国・武漢発の新型コロナウイルス禍への対処に苦慮しているのに、金正恩委…
野党再編 選挙目当てでは支持得られぬ
国民民主党が立憲民主党との合流を決定し、2017年に分裂した民進党以来となる150人規模の野党が誕生する見通しとなった。 しかし、両党には憲法や消費税、原発などの問題で大きな隔たりがある。理念や政策を一致させずに合流…
イ・UAE国交 中東安定への一歩となるか
イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が国交正常化で合意した。いがみ合ってきたアラブ諸国とイスラエルとの間の関係に風穴を開ける「歴史的合意」(トランプ米大統領)であり、中東安定化への一歩となることを期待したい。 イラン…
立憲・国民合流新党 共産党との選挙協力はどうする
《 記 者 の 視 点 》 米国の対中政策の根本的な見直しを告げる政府高官4人の演説が6月下旬から1カ月の間に行われた。その口火を切ったのはオブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)で、中国共産党のイデオロギーそのも…
空海から弘法大師へ
高野聖と庶民が広めた信仰 前総本山善通寺管長 樫原禅澄氏に聞く 今年は、空海が延喜21年(921)に醍醐天皇から「弘法大師」の諡号(しごう)を賜ってから1100年の記念すべき年。大師号を賜った高僧は27人いるが、単に「…
重油流出事故 汚染拡大防止へ十分な支援を
インド洋の島国モーリシャス沖で、商船三井が運航を手配した貨物船から大量の重油が流出し、深刻な環境汚染を引き起こしている。 汚染拡大防止に向け、事故の当事者が真摯(しんし)に対応するとともに日本政府も十分な支援を行う必…
盗品故買の帝王・ソロモンズ
獨協大学教授 佐藤 唯行 一大ニュースとなった逃走劇 獨協大学教授 佐藤 唯行 英文学の巨匠ディケンズの小説「オリヴァー・トゥイスト」の中には、フェイギンというユダヤの悪者が登場する。子供らにスリの技を仕込み、盗品を買…
米民主党大会 新鮮味ないバイデン陣営政策
米国の大統領選に向けて開幕した民主党の全国党大会は、2日目にバイデン前副大統領(77)を党候補として正式に指名し政策綱領を採択した。トランプ大統領打倒を目指すバイデン氏の選挙公約となるものだが、内容はオバマ前政権時代へ…
米政府系メディア 中国のネット検閲、対策強化
迂回ツール開発計画「自由獲得への一撃」 米政府系放送局を管轄する「米グローバルメディア局(USAGM)」は、中国などが、インターネットを通じて入ってくる情報を遮断するために設けているファイアウオールを回避するための新た…
影のパンデミック、コロナで子供結婚が増加する
「新型コロナのパンデミック(世界的流行)は、世界の教育体制に史上最悪の破壊をもたらした」(グテレス国連事務総長)。学校閉鎖の影響を受けた学生生徒は190カ国で約16億人。教育と経済の破壊で、特に厳しい状況に陥っているの…
米厚生長官訪台 日本も関係強化を進めよ
アザー米厚生長官が台湾を訪問し、蔡英文総統と会談した。米閣僚による訪台は6年ぶり。アザー氏は1979年の米台断交以降、訪台した最高位の閣僚となった。米中対立が先鋭化する中、米国と台湾の接近ぶりを浮き彫りにした形だ。 蔡…
マイナス27%成長 焦らず地道に経済再生図れ
大方の予想通り、厳しい数字になった。内閣府が発表した2020年4~6月期の実質GDP(国内総生産)は前期比7・8%減、年率では27・8%減と大幅なマイナス成長である。 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急…
激化の一途たどる米中角逐
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 台湾問題に飛び火の恐れ 危機回避へ冷静な外交努力を 昨年から始まった米中貿易戦争は、コロナ禍の拡大にもかかわらず、激化の一途をたどっている。現に米中角逐は、先端科学技術や海洋における軍事的…
韓国大統領演説 対日関係改善は行動で示せ
韓国の文在寅大統領は「光復節」(日本の統治から解放された日)を記念する行事で演説し、日韓で最大の懸案になっている元徴用工判決とその後の動きをめぐり、日本政府と共に解決していく姿勢を強調した。 そのためには韓国大法院の…
終戦から75年 空想的平和主義は戦争を招く
きょうは終戦の日。先の大戦から75年の歳月が流れた。戦禍の犠牲となった300万同胞の御霊に鎮魂の祈りを捧(ささ)げ、日本国の尊厳と平和を守る決意を新たにしたい。 軍事的なものを徹底否定 毎年、この日を前後して、テレビ…
「ウィズコロナ」の心構え ストレスためず免疫力強く
《 記 者 の 視 点 》 国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が公表された今年1月以降、筆者が自分の感染を疑ったことが2度ある。 最初は2月下旬。微熱、倦怠(けんたい)感、咳(せき)、喉の痛みの症状が出たので、「…