オピニオン
グローバリズムの落とし穴
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 カネ稼ぎが損なう文化 麗しいローカリズムを作れ 一時、日本では「国際化」という表現がもてはやされた。しかも、多くの場合、「国際化」とは「アメリカナイズ」を意…
成人の日、「夢」は国と世界へ繋がる
きょうは成人の日。総務省のまとめによると今年、新成人となるのは121万人。過去最少を更新するが、貴重なそして頼もしい日本の若い力だ。 元気が戻った日本社会 新成人たちは、バブル経済崩壊後の「失われた10年」あるいは…
新疆は中国の一大起爆地帯
歴史家 金子 民雄 半強制結婚の同化政策 暴動要因せっせと作る当局 昨年の10月、新疆ウィグル自治区のウルムチで、中央アジアの学術会議があるので参加して欲しいと、招待状がとどいた。ところが、体調が思わしくなく、とうとう…
臨床データ改竄の再発防止へ真相の徹底究明を
大手製薬会社ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバン(一般名バルサルタン)の臨床研究データ改竄(かいざん)問題で、厚生労働省は、不正なデータをディオバンの宣伝に利用した疑いがあるとして、薬事法違反(誇大広告)容疑で…
「事実婚」体外受精、結婚制度を尊重すべきだ
日本産科婦人科学会(日産婦)がこれまで夫婦に限定してきた体外受精の対象を、婚姻届を出していない、いわゆる「事実婚」のカップルにまで拡大する方針だという。 婚外子やシングルマザーを増やして、結婚・家族制度の混乱を助長す…
海岸漂着物対策 浜美化活動を学校教育に
官民の認識のズレ 海に囲まれ、四季の変化に富み、自然が豊かで美しいと賞賛される北の大地・北海道。近年、海外からの観光客も増えて国際的に知名度が上がりつつある。 ところが、一歩、海岸に足を運ぶと至る所に漂着物が打ち寄せ…
食品農薬混入の被害拡大阻止に全力挙げよ
マルハニチロホールディングスの子会社アクリフーズ群馬工場(群馬県大泉町)製の冷凍食品から農薬マラチオンが検出された問題は、全国で回収対象の食品を食べ体調不良を訴える人が増えて深刻化している。被害の拡大阻止に同社と行政当…
我が国防衛体制強化の年に
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 尖閣へ攻勢かける中国 防空識別圏設定の教訓から 中国は11月23日に東シナ海上空に防空識別圏(ADIZ)を設定したが、力で現状変更を迫る強硬措置として懸念され、アジア諸国は警戒感を強めてい…
一層の離島管理強化で国益守れ
山本一太領土問題担当相は、日本領海の基点となっていて所有者のいない離島の国有化を加速する方針を明らかにした。 中国が海洋進出を進める中、特に国境付近の無人離島の管理強化は、主権と国益を守る上で不可欠だ。 国有化加速…
首相年頭会見、徹底議論し「決める政治」貫け
安倍晋三首相が年頭の記者会見を行い、24日召集予定の通常国会を「好循環実現国会」と位置付け、経済再生とデフレ脱却を最優先課題として取り組む姿勢を示した。15年ぶりとも言われる景気回復のチャンスだけに回復軌道に順調に乗せ…
米国も中国も弱体化する年
在米外交評論家 那須 聖 栄枯盛衰は世の常なり 目安となる通貨や国内状況 国家の運命(盛衰)は、その国の通貨の運命(盛衰)と不可分な関係にある。――以上は1976年にノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマン博士…
「強い経済」復活に原発再稼働が不可欠だ
安倍晋三首相は今年の年頭所感で「『強い経済』を取り戻すべく、引き続き全力で取り組む」と強調した。「強い経済」の復活のためには、経済そして国民生活の基礎となる安価で安定した電力が不可欠である。そのためには現在、稼働ゼロと…
ウイグル独立の動き激化 香港の予言研究家 莫天賜氏に聞く
紐解かれた中国予言書「推背図」 中国には古来、七大予言書があり、中でも唐の時代、7世紀に書かれた李淳風・袁天網共著の「推背図(すいはいず)」は中国歴代王朝の支配者が読んだ際、あまりに的中率が高い予言書として、宋代の太祖…
今日の文明と宗教を考える
哲学者 小林 道憲 欲望氾濫する現代文明 自然を地盤に宗教の復興を 未曾有の大災害と犠牲者を生みだした東日本大震災に見舞われて、早や2年10カ月にもなる。その爪痕は、今なお修復はされていない。しかし、この大自然の与えた…
子宮頸がんワクチンを任意接種に法改正すべきだ
子宮頸(けい)がんワクチン接種によって重篤な副反応が起きるケースが相次ぎ、昨年来大きな問題となっている。 厚生労働省は昨年6月、副反応との因果関係について調査するため、接種を積極的に呼び掛けることを中止した。ただ、厚…
新春座談会 コメント集
人間国宝 「無名異」 伊藤 赤水 新しいステージを志向して 戦後60年が過ぎ、疲弊したわが国を国民皆で努力を重ねて、経済大国の仲間入りをした。 そうした中で、各分野は急速にグローバルに向かっている。 これは、どの国…
新しい宇宙秩序形成と日本
慶應義塾大学教授 青木 節子 米欧と行動規範を先導 時代遅れになった宇宙条約 「宇宙の憲法」ともいわれる宇宙条約が発効してから半世紀近くがたった。その間、国連はさらに四つの宇宙関係条約の作成に成功したが、そのうち三つは…
安易に家族制度を歪めるな
婚外子の相続や性同一性障害者の人工授精の子供をめぐって昨年、最高裁は従来の家族制度を踏み出した判断を下し、波紋を広げた。 家族は社会の基礎単位で、その在り方は国家の倫理的基盤とも深く関わる。それだけに家族制度に関する…
新年経済、不安拭えぬ消費増税の影響
「アベノミクス」1年目の昨年は、年末の株価が年初来最高値で終わるなど、成果は総じて上々だったと言える。企業収益の改善が進み、ボーナスのアップなど賃金環境にも好転の兆しが見え始めた。 だが、2年目の今年は、依然デフレ脱…
日本の安全保障のため「秘密情報収集機関」の設立を
今年は、日本が独立国家として国家安全保障上の長年の諸懸案解決を図る年である。その成果次第では、日本の今後の命運を決する公算が大きい。それ故に、安倍内閣に課せられた任務は重大である。 国会答弁の是正が必要 北東アジア…
「アラビアのロレンス」追想
麗澤大学教授・評論家 松本 健一 鮮やかなアカバの岩山 乾燥し存在分かつ砂漠の美 12月のはじめ、わたしはイスラエルのテルアビブからエイラートへ、そこからヨルダンのアカバをへてペトラ遺跡へ、という旅をしていた。しかし、…
年頭にあたって 未来世代に「倫理的責任」もて
本紙主筆 木下義昭 新たな力で「銀河系統」を解き放て 厳冬の天空に、光り輝く無数の星や銀河…。宇宙の年齢は現在約137億歳、太陽系・地球は約45億6800万歳といわれる。われわれ人類が地球上に生存できる環境造成までに、…
危機に安倍政権誕生の幸運
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 中国暴走に毅然と対応 インド・東南アジアで成果 2013年も世界日報の編集関係者はじめ、読者の皆様には大変お世話になり御礼申し上げます。2013年はアジアの情勢も激しく動いた1年…