オピニオン
日本は地球温暖化対策をリードせよ
世界気象機関は、昨年の世界平均気温が、記録が残る1850年以来では2007年と並び観測史上6番目の高さだったと発表した。温室効果ガス濃度が上昇する中、気温は今後も上がり続けると予測している。 優れた環境技術を持つ日本…
オウム裁判、全容の解明につなげたい
1995年2月に起きたオウム真理教による仮谷清志さん拉致事件で、逮捕監禁罪に問われるなどした元幹部平田信被告の裁判員裁判が行われている。3人の確定死刑囚が証言することで注目を集めているが、いまだに一連の事件をめぐる謎は…
名護市長選結果は予想通り
沖縄大学教授 宮城 能彦 「誇り」を傷つけたお金 沖縄問題は県民感情の問題 名護市長選挙が終わった。 結果は、普天間基地の辺野古への移設に反対する現職の稲嶺進氏が、移設推進を訴えた前自民党県議の末松文信氏を大差で破り…
相撲協会は「国技」発展へ適正な運営を
日本相撲協会が公益財団法人に移行した。税制面で優遇される分、適正な運営に努めなければならない。ファンの信頼を回復し、「国技」である相撲の発展に尽力すべきだ。 公益財団法人に移行 相撲界では野球賭博や八百長問題などの…
モンゴルは北朝鮮を知る穴場 山梨学院大学教授 宮塚利雄氏に聞く
モンゴルとの交流深化を モンゴルは北朝鮮の数少ない友好国の一つで、食糧支援を行うほか北朝鮮の出稼ぎ労働者を受け入れている。昨年、モンゴルを訪問し、その実態を調べた宮塚利雄山梨学院大教授は、拉致問題解決に手詰まり状態の日…
「靖国」不戦の誓い積極発信を
評論家 太田 正利 世界中の戦没者を祀る 戦犯の為にミサをあげた法王庁 昨年末の安倍総理による靖国参拝に対し、中韓両国がまたまた問題にしているようだ。もううんざりで、いい加減にしてもらいたい。ここでは、所謂(いわゆる)…
シー・シェパードの独善的行動を野放しにするな
米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)は、妨害船「ボブ・バーカー」号が南極海で日本の調査捕鯨船「第2勇新丸」などから「攻撃を受け、衝突した」と発表した。 SSの妨害船は2010年にも、日本の調査船と衝突し沈没する事…
政敵を恩赦した露大統領
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 ソチ五輪控えた配慮か 独がユダヤ系富豪に助け船 ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの恩赦によって旧臘(きゅうろう)20日に刑務所から10年ぶりに釈放された元石油大手ユコス社長ミハイル・…
STAP幹細胞、再生医療につなげたい発見
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーらは、マウスの細胞を弱酸性の溶液に浸して刺激を与えることで、さまざまな器官になり得る万能細胞を作製し、「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得(STA…
イスラム指導者の再教育実施 アズハル大学総長顧問マフムード・アザブ師に聞く
エジプト情勢と宗教 エジプトが新憲法を国民投票で成立させ、大統領選へ向けて動きだしている。政権奪取後1年で、国民と軍によって排除されたムスリム同胞団の暴動と抵抗はいまも続いている。イスラム・スンニ派総本山アズハル大学(…
イランの核兵器開発阻止へ監視怠るな
米英など6カ国とイランが昨年交わした核協議合意に基づく「第1段階」の措置が開始された。核兵器開発疑惑払拭への一歩として歓迎したい。 経済立て直しが狙い 合意の内容は、イランが核開発を縮小する見返りに、欧米諸国が科し…
失望を招くオバマ大統領の一般教書演説
オバマ米大統領は今後1年間の内政・外交全般の重要政策課題について議会に説明する一般教書演説を行った。支持率低下に悩むオバマ政権への審判となる11月の中間選挙を多分に意識してか、外交に関する部分は少なく、内政中心の演説だ…
日本国憲法の欺瞞、独立国家否定する9条2項
149ヵ国に平和条項 日本には、日本国憲法が世界で唯一の平和憲法であり、第9条のおかげで、日本は戦争に巻き込まれないと真面目に信じている人たちがいる。 しかし、成文法で平和主義条項(戦争放棄)を規定する考えは、外国の…
政治案件「靖国神社」の退場を
東洋学園大学教授 櫻田 淳 純然たる慰霊と鎮魂に 参拝のタイミングには疑問 昨年末、安倍晋三(内閣総理大臣)は、靖国神社参拝に踏み切った。参拝半月を経た時点での「読売新聞」世論調査の結果に拠れば、靖国参拝への評価は、「…
日本史必修化、「日本」を世界へ発信するため
高校での日本史を必修科目とする方向で検討が始められた。そもそも、自国の歴史である日本史が選択科目であること自体、異常である。 文部科学省は今年夏ごろ中央教育審議会に諮問し、早ければ2020年度の実施を目指すとしている…
各党代表質問、政権時の失政に反省ない民主
安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党代表質問が行われた。冒頭の質問に立った民主党の海江田万里代表は、安倍政権に「経済」「外交」「国の在り方」の三つのリスクがあるとして追及した。 だが、これらに伴う困難は、かつての民…
安倍内閣の防衛政策に思う
元統幕議長 杉山 蕃 国家像を示した「戦略」 兵力量が薄い大綱・中期防 昨年12月、国家安全保障戦略、平成26年度以降に係る防衛計画の大綱(新大綱)、新中期防衛力整備計画(25中期防)が閣議決定され、安倍内閣の防衛政策…
シリア直接対話、停戦と人道支援を実現せよ
シリア内戦終結に向けたアサド政権と反体制派「国民連合」による初めての直接対話が、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で行われている。何よりも停戦と人道支援を早期に実現してほしい。3年に及ぶ内戦では十数万人の死者が出たほか、…
和食が無形文化遺産に 精進料理研究家 藤井まりさんに聞く
背景にある哲学を評価 このたび「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ(国連教育科学文化機関)により無形文化遺産に登録された。日本政府は「新鮮で多様な食材とその持ち味を尊重」「年中行事と密接に関連」などを特徴として和…
都知事選を誤導する「原発」
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 国政と違う地方の選挙 現実的政策、能力、人格見よ 民主主義国家において一番有難いことは国民が政府を批判できることである。同時に批判するだけではなく、民主主義社会において国民は政府…
露政府はソチ五輪のテロ対策に万全を
ロシア南部保養地ソチでの第22回冬季五輪開幕(2月7日)まで10日余りとなった。現地での準備は着々と進められているようだが、最大の懸案は治安の確保である。すでに自爆テロ事件が昨年末、近くのボルゴグラードで相次いで2件発…
明治医学界のユダヤ系恩師
獨協大学教授 佐藤 唯行 差別と闘ったエーリッヒ 秦佐八郎、志賀潔を育てる 今から百年ほど前、梅毒は今日のエイズと同じぐらい、人々から恐れられた病であった。 その特効薬サルバルサンを1909年に開発したのがパウル・エ…
JR北海道は体質改善できねば再生はない
レールデータの改竄(かいぜん)など不祥事が相次ぐJR北海道に対し、国土交通省は鉄道事業法に基づく事業改善命令とJR会社法に基づく監督命令を出した。監督命令は国鉄分割民営化でJRが発足して以来初めてとなる。 命令を実行…