オピニオン
エボラ出血熱の封じ込めへの支援加速を
エボラ出血熱の感染者が増え続けている。日本は国際社会と協力し、封じ込めへの支援を加速すべきだ。 西アフリカで感染拡大 世界保健機関(WHO)によると、エボラ熱による死者は、疑い例を含め12日までに4493人、感染者は…
道徳教育は教育の根幹 親、学校、地域で連携を
大人社会のモラル低下 高度経済成長を担う人材の量産に努めた戦後社会が求めたのはあらかじめ備わったマニュアルを素早く、正確に理解し、実践できる粒ぞろいの人材だった。それには、画一的な内容を一斉に、かつ大量に教え込む教育シ…
情勢変化への柔軟な秘密保護法の運用を
特定秘密保護法が12月中旬に施行されるのに先立ち、運用基準が発表された。これを施行法でなく、諸外国と同じように政令にしたのは適切である。国家が直面する危機は極めて多様であり、同法は的確に対応して運用しなければならないか…
「新聞紙の外交論」から考える
東洋学園大学教授 櫻田 淳 言論にも然るべき作法 対中韓批判過ぎれば隘路に 「…随(したがっ)て新聞紙の如きも自から事に慣れざるが故に、其の議論にも自ら用心を欠き、却て大言壮語して国内の人心を騒がすのみならず、実際に当…
大学入試の抜本的改革を 下村博文・文部科学大臣に聞く
下村博文・文部科学大臣(教育再生、東京オリンピック・パラリンピック担当)はこのほど文部科学省大臣室で本紙のインタビューに応じ、これから推進したい教育改革として「大学入試制度」を挙げ、「抜本的に改革したい。100年に一度…
地方創生法案、日本全国が活性化する議論を
まち・ひと・しごと創生(地方創生)法案が衆議院で審議入りした。 安倍晋三首相が「地方創生国会」と銘打った臨時国会の正念場であり、長期的に日本の再生を期する重要法案として与野党は臨んでほしい。 国民に努力と協力促す …
ニホンウナギの資源回復へ一層の取り組みを
生息数が激減しているニホンウナギの保護と資源管理を強化するため、養殖量を制限することで日本、韓国、中国、台湾の4カ国・地域が合意した。 ウナギの国際的な資源管理の枠組みができるのは初めてだ。しかし規制には不十分な面も…
日清戦争勃発120年の日本と韓国 作家 片野次雄氏に聞く
根底に日本近代史の混迷 今年は1894年の日清戦争勃発から120年に当たる。明治の日本が体験した初めての対外戦争で、これを通して日本は国民国家に脱皮し、経済的にも飛躍した。その近代日本の成功体験の裏で、戦場のほとんどが…
新聞と歴史は疑ってかかれ
哲学者 小林 道憲 人間の主観が入る記述 脚色、誇張、歪曲、捏造など 「すべての歴史は現代史である」と言ったのは、イタリアの哲学者クローチェである。つまり、過去を理解するということは、現代の目を通して過去を見るというこ…
女性活躍推進、「家族の価値」を軽んじるな
安倍晋三首相は「女性の活躍推進」を内閣の重要課題の一つに据え、自ら本部長に、全閣僚が参加する「すべての女性が輝く社会づくり本部」を発足させた。その趣旨に異論はないが、気掛かりな点がある。 それは活躍の場を「労働」に限…
柔軟なアメリカの大学制度
評論家 大藏 雄之助 教授と“契約”する学生 単位ごとの授業料は合理的 アメリカの大学の新学年の始まりは9月であるが、セメスター制(半年単位)やクオーター制(3カ月単位)をとっているので、日本のように一斉入学はなく、保…
日米防衛指針、効果的な具体策を盛り込め
政府が「日米防衛協力の指針」の再改定に向けた中間報告を発表した。 中間報告のため具体策に欠けるが、現在の指針と比較すれば日本が直面する危機的事態にかなり効果的に対応できる枠組みを設定している。問題は最終案で実効性のあ…
産経記者起訴、民主主義を損なう行為だ
産経新聞の前ソウル支局長が同紙のウェブサイトに掲載した記事が韓国の朴槿恵大統領の名誉を著しく傷つけたとして在宅起訴された。 韓国は日本や米国などと同様に自由と民主主義を尊重する国のはずである。その根幹である報道の自由…
日本の航空技術の復活 純国産戦闘機の開発を
「平成零戦」の誕生か 第2次世界大戦中に日本の零式戦闘機「零戦」は日本の航空技術・技術者達の努力・航空兵達の猛訓練の結合成果で、世界を震撼(しんかん)させた「奇跡の無敵金賞戦闘機」で、その栄光と末路の逸話は国際的に有名…
ひまわり8号の詳細な地球環境監視に期待
世界に先駆けて、次世代の高性能観測センサーを搭載した気象衛星「ひまわり8号」が、H2Aロケット25号機により打ち上げられた。 地球環境をより詳細に監視できるようになり、得られたデータはアジア太平洋を含む30以上の国々…
欠損金繰越期間を延長せよ
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 国際標準並みの20年に 制度縮小は成長戦略に逆行 医療、農業、都市開発、外国人労働などに関する規制は、規制緩和に対する抵抗力がとくに強いので、「岩盤規制」と呼ばれている。…
ノーベル賞、栄誉てこに若手育成に励め
2014年のノーベル物理学賞の受賞者に、実用的な青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇名城大教授と天野浩名古屋大教授、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授が選ばれた。 日本人のノーベル賞は、人工多能性…
新幹線50年、実績生かして世界に飛躍を
世界最速「夢の超特急」として東海道新幹線が開業してから50年を迎えた。同じ年に開かれた東京オリンピックとともに戦後日本の復興を象徴する事業だった。日本の大動脈となり、高度経済成長を支え、牽引(けんいん)した功績は大きい…
自主防衛能力を向上させよ
軍事評論家 竹田 五郎 攻撃能力は米軍に依存 集団的自衛権に伴う議論を 第2次安倍内閣の組閣に当たり、安倍総理と石破幹事長との間に、安全保障の基本理念の再検討と集団的自衛権行使容認に必要な法律の制定との優先度について意…
イスラム国掃討、問われるオバマ氏の指導力
オバマ米政権がイラクでイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に空爆を加えてから2カ月になろうとしている。先月にはアラブの友好国と共同でシリア領内での空爆を開始した。 しかし、イスラム国の勢力は弱まる気配はない。米国…
チベット人の焼身抗議 チベット問題を考える会代表、真言宗十善院住職 小林秀英師に聞く
中国政府が人権弾圧・宗教迫害 中国に弾圧されているチベット人の焼身抗議が135人に上った。土地を奪われ、政治的権限を失い、さらに民族文化と宗教を破壊され、経済を収奪されているチベットの悲劇は、日本にとって対岸の火事では…
露国亡命後のスノーデン氏
ロシア研究家 乾 一宇 情報機関統制下の生活 「幸運」とメディア演出続く エドワード・スノーデン元CIA職員がロシアへの一時亡命を認められてから約1年が経過した。 昨年6月5日「ガーディアン」紙、6日「ワシントン・…
子供のスマホ利用、まず保護者が危険認識を
児童ポルノ事件の中で、被害者がスマートフォン(スマホ)で加害者と出会うケースが増えている。家庭や学校は、子供たちにインターネット利用ができる携帯端末を使うことの危険性を知らせ、安全な使い方の指導に力を入れてほしい。 児…