オピニオン
約束しても守らない北朝鮮
山梨学院大学教授 宮塚 利雄 多くの“見返り”要求か 遺憾な拉致再調査報告延期 5月末にスウェーデンで開かれた拉致問題解決のための日朝間の外務省局長級会議で、「夏の終わりから秋の初め」には特別調査委員会による第1回目の…
典子殿下御結婚、出雲の地で幸せな御家庭を
高円宮家の次女典子女王殿下と出雲大社(島根県出雲市)神職の千家国麿さんの結婚式がきょう、出雲大社で行われる。お二人が幸せな御家庭を築かれるよう、この良き日を心からお祝い申し上げたい。 祭祀を司る千家家に 5月に御婚約…
これは教育の戦いだ 子ども兵士、子ども人間爆弾NO
「アラーがお前を選ばれた」。 イラクとシリアで支配を広げる過激派組織「イスラム国」への懸念は、強まる一方だ。その大きな懸念の一つが、子どもの兵士、テロ戦士の使用である。国連人権高等弁務官は9月、子どもを彼らから護(ま…
9月日銀短観、景気の回復力の弱さ確認
日銀が発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、景気の回復力が依然として弱く、4月の消費税増税の経済へのダメージが小さくないことを改めて示すものとなった。 調査時点より円安が進行しており、内需関連企業の景況感には…
拉致再調査、成果なければ対北制裁復活を
日朝協議で、宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使から日本側に、北朝鮮による拉致被害者らの再調査の詳細について、平壌に日本政府の担当者を派遣して特別調査委員会から直接報告を受けるよう提案があった。 政府は調査団の派遣に向…
ガザ戦争にみる国際人道法
日本大学名誉教授 小林 宏晨 非対称で正規軍不利に 政治解決が必要な政治紛争 イスラエルと急進パレスチナ集団間の戦闘は休戦協定をもって当面終結した。この戦争は自衛とテロの狭間にある。そこでは多数の民間人が巻添えとなり、…
御嶽山噴火、火山観測体制の強化が急務だ
長野、岐阜県境にある御嶽山(3067㍍)の噴火による死者は48人となり、火山災害では1991年6月に43人が死亡・行方不明になった雲仙・普賢岳の火砕流を超え、戦後最悪となった。 紅葉シーズンで被害拡大 現場は火山ガ…
各党代表質問、成長と格差解消に向け論戦を
第2次安倍改造内閣が発足して初の国会論戦となる各党代表質問が衆院で行われた。野党側も民主党が新執行部の体制を整え、また第2野党の維新の党が結党するなど新たな動きがあった。安倍晋三首相が「地方創生国会」と位置付ける臨時国…
島の人口問題は日本の縮図
沖縄大学教授 宮城 能彦 自立性高める仕組みを ささやかな産業が国境守る 8月、9月は大学の夏休みを利用して可能な限り多くの島を巡っていた。島へ渡り、たくさんの人々の話を聞いたり行事に参加させてもらったりするのには、私…
首相所信表明、道半ばの改革を加速させよ
第187臨時国会が召集され、安倍晋三首相が所信表明演説を行った。首相は「地方創生国会」と位置付け、地方の現状への危機感をにじませて解決への意欲を示したが、対処すべき課題は他にも多い。首相は与野党の対決を避けて手堅い国会…
未来に残したい郷土の浜辺 いしかり海浜ファンクラブ事務局長 石井滋朗氏に聞く
環境ボランティア 札幌に隣接する石狩市。日本海に面した石狩湾には北海道の母なる川・石狩川が流れ込む。また、延々と続く自然のままの砂浜と海浜植物が生い茂る砂丘、さらに約20㌔㍍にも及ぶ天然のカシワ林は圧巻。一方、夏場にな…
「昭和天皇実録」の問題点
麗澤大学教授・評論家 松本 健一 考察など手薄な編年体 編纂方式変えた靖国の経緯 この9月9日、宮内庁は昭和天皇の生涯の公式記録である「昭和天皇実録」の内容を公表した。これは、宮内庁によると、国内外の公文書や元側近の聞…
性犯罪の量刑、厳罰と再犯防止策が不可欠だ
松島みどり法相は性犯罪の罰則のあり方について法務省内で早急に検討するよう指示し、罰則強化を目指す。 性犯罪への処罰はかねて甘すぎると指摘されており、罰則強化は厳罰化というよりも適正化と言うべきものだろう。それだけでな…
朝日新聞社謝罪会見に思う
元統幕議長 杉山 蕃 廃刊・総退陣で出直せ 誤報への反省を感じられず 「慰安婦問題」の根拠として、長く虚偽・捏造(ねつぞう)報道であるとの批判を受けていたにも拘わらず、朝日新聞が事実として報道していた「吉田発言」にかか…
気候サミット、原発再稼働し早く削減目標を
原発再稼働をできるだけ早く実現し、温暖化対策での出遅れを取り戻さなければならない。 米ニューヨークで開かれた国連気候変動首脳会議(気候サミット)で、京都議定書にも参加せず、これまで温暖化対策に消極的だった米国と中国が…
露長官択捉訪問、これでは孤立を深めるだけだ
ロシアのプーチン大統領の最側近であるイワノフ大統領府長官が、我が国固有の領土である北方領土・択捉島を訪れた。日本側の抗議を無視し、今後も訪問を続けるという。 大統領側近がこの時期に北方領土を訪問したことは、ウクライナ…
「オール沖縄」の欺瞞性 地元マスコミが世論操作
元は「島ぐるみ闘争」 沖縄県知事選挙(11月16日実施)に向け、有力な出馬予定候補者3名が9月半ばまでに出揃(そろ)った。 保守・自民党陣営等の推す現職の仲井真弘多知事、共産・革新陣営が擁する那覇市長の翁長雄志氏、元…
アフガン新政府、国民一致と民主化への一歩に
アフガニスタン新政府が発足する。大統領選での大規模不正で遅れていた。 長期にわたる戦乱で荒れ果てたアフガンの自立、平和、安定に向けた弾みとしたい。 ガニ元財務相が大統領に 最初の投票から5カ月を経て、ようやくアフ…
成功したモディ印首相訪日
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 外交・精神とも「特別」に 中国の挑発には明確に言及 インドのモディ首相が訪日し、日本政府から熱烈な歓迎を受けた。モディ首相は天皇陛下に拝謁する栄誉をいただいたほか、安倍晋三首相と…
中東5ヵ国参加のシリア空爆の意義大きい
オバマ米政権はイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」のシリア領内の拠点に対する初の空爆に踏み切った。 今回の作戦には、ヨルダン、バーレーン、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)の中東5カ国が参加した…
資源管理には欠かせない調査捕鯨
スロベニアで開かれた国際捕鯨委員会(IWC)総会で、調査捕鯨計画に対する評価手続きを厳格化し、事実上、日本の南極海調査捕鯨の先延ばしを狙ったニュージーランド提案が過半数の支持を集めて採択された。 先延ばし提案を採択 …
スコットランド投票の余波
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 消せぬ民族自決の想い EU各国で広がる独立運動 スコットランドの独立をかけた国民投票は45%対55%という直前の予想より大きな差で独立派が負けた。英国連合は…
拉致報告先送り、北との交渉戦術練り直せ
北朝鮮が日本人拉致被害者の再調査の初回報告を先送りした。北朝鮮の約束違反である。被害者家族を苛立(いらだ)たせ、日本政府を揺さぶって制裁解除や見返りを求める魂胆であろう。家族の心情を弄(もてあそ)ぶ卑劣極まりない態度だ…