オピニオン
実例「日本の恩人、ユダヤ人」
獨協大学教授 佐藤 唯行 近現代の国難に助け船 軍事、学芸、文化、産業など 近代以後、日本人とユダヤ人が出会ってから140年以上の歳月が経過した。このふたつの集団の相互関係は基本的に友好と親善が基調をなしてきたと言って…
わが国のがん対策の現状と今後の課題 がん対策推進協議会会長 門田守人氏
病院完結型から地域完結型医療へ 政治評論家で元厚生政務次官の長野祏也氏が主宰する「新世紀医療政策研究会」が18日、都内で行われ、がん治療ではわが国の第一人者であるがん対策推進協議会会長門田守人氏が「わが国のがん対策の現…
民主新執行部、責任ある政策を明示せよ
民主党が新たな執行部を発足させた。海江田万里代表は、代表代行に岡田克也前副総理、幹事長に枝野幸男元官房長官らを起用し「挙党態勢」をアピールしている。だが、どのような政策を掲げて国民の信頼を勝ち取るのか、その道筋はまだ見…
防衛白書がみた中国軍動向
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 「脅威」を率直に表明 中国は透明性のある説明を 平成26年版防衛白書が40巻目として8月に公刊された。写真や図表の外にコラム解説など読み易く工夫されており、わが国の安全保障問題が注目される…
弱かったスコットランドの独立の切実さと大義
英国北部スコットランドの英国からの分離・独立の是非を問う住民投票が行われ、反対多数で否決された。国際的にも大きな影響を与え、自由陣営の大国、英国の国力低下に繋(つな)がる国家分裂という事態が回避されたことを歓迎したい。…
難病治療のためiPS移植を実用化したい
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた臨床研究を進めている理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)などのチームは、目の難病のため視力が低下した兵庫県の70代女性に、iPS細胞から作った網膜の細胞を移植する世…
自衛隊の交戦規定 適切な武器使用を認めよ
専守防衛の受動的制約 8月10日、「60年目の自衛隊・知られざる最前線ルポ」と題するNHKスペシャルが放送された。その内容はどちらかと言えば隔靴掻痒の感を禁じ得ないもので全くの期待はずれであった。 番組中でただ一つ心…
上海協力機構、中露の関係強化に警戒を
中国、ロシアと中央アジア4カ国(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)で構成する上海協力機構(SCO)の首脳会議がタジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれ、「ドゥシャンベ宣言」と共同声明を採択して閉幕した…
朝日のもう一つの反日虚報
評論家 大藏 雄之助 マレー「虐殺」仕立てる 実は英軍の共産ゲリラ掃討 今回の朝日新聞の慰安婦問題誤報訂正事件は不可解だ。吉田清治の済州島慰安婦狩りが嘘(うそ)であることは、早くからわかっていた。裏付けが取れなかったか…
イスラム国、国際的脅威に連携してに対応を
オバマ米大統領がイスラム教スンニ派の過激組織「イスラム国」を打倒するため、イラクで実施している空爆作戦をシリアに拡大する方針を示したことを受け、ヘーゲル米国防長官はシリアでの空爆計画を承認した。 残虐行為で勢力拡大 …
沖縄県知事選、普天間の安全確実にする選択を
2カ月後となった沖縄県知事選に、那覇市長の翁長雄志氏が正式に立候補を表明し、3選を目指す現職の仲井真弘多知事と元郵政民営化担当相の下地幹郎氏の3人で争うことになった。 明るい未来もテーマに 最大の争点は、沖縄県宜野湾…
道徳教育に欠かせない宗教 教育評論家 棚橋嘉勝氏に聞く(下)
死は人生教育の場 道徳教育の教科化が課題になっている。教育基本法第15条(宗教教育)では「宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない」とされているが…
健康寿命長く保つ生活術を
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 医療より「心の在り様」 野菜摂取し運動で体温向上 日本人の平均寿命は、男性80・21歳、女性86・61歳で、男性が初めて80歳を超えたことが7月31日厚労省の調査で分かった。これ…
敬老の日、健康寿命延ばし社会の力に
全国の100歳以上の高齢者が過去最多の5万8820人に上った。きょうの「敬老の日」を前にした厚生労働省の調査で分かった。そのうち女性は87・1%を占め、初めて5万人を超えた。 100歳以上女性5万人 厚労省によると…
ネット言論と新聞の“失墜”
京都大学名誉教授 渡辺 久義 欧州で一流紙部数半減 評価落とすプロパガンダ性 いま私が一番書きたいと思っていることは、残念ながら新聞(新聞一般)には書けないことである。私はこの欄に執筆の依頼を受けて以来、長い間書けない…
川内原発「合格」、再稼働へ地元の不安払拭を
原発再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査で、原子力規制委員会(田中俊一委員長)は、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)について「新基準を満たしている」とした審査書を正式決定した。再稼働をできるだけ早期に実現し、…
朝日社長の謝罪、世界の誤解を解く努力を
ずさんな取材、思い込みでねじ曲がったデータ評価の誤りが明らかとなり一転して大誤報となった自社“スクープ記事”が、国内外に多大な悪影響を及ぼし国の声価を貶(おとし)めた責任は極めて重大である。朝日新聞はようやくそのことに…
豪雨災害回避の智恵 「勘」で避難した礼文島民
行政に頼りすぎた現実 先月末、広島県や北海道で相次いで起こった豪雨災害。これから本格的な秋雨の季節を迎えるわけで、まだまだ気の抜けない毎日が続きそうだ。 ところで災害当日、新聞やテレビで刻々と流される被害情報に、多く…
景気下振れ、消費再増税に耐えられるか
4~6月期の国内総生産(GDP)が改定値で下方修正された。速報値後に公表された統計を加えた結果、設備投資や個人消費など多くの項目でマイナス幅が拡大した。 4月の消費税増税後の景気の悪さが改めて示された形で、その後の回…
女性閣僚に望む実力主義
政治ジャーナリスト 細川 珠生 安倍改造内閣に期待感 スター育ての大臣職は疑問 1986年に北欧フィンランドを訪れた時、父(細川隆一郎)の文部大臣との面会に同行したが、大臣が女性であったことに、高校生だった私はかなり衝…
昭和天皇実録、御生涯と時代の基礎史料
宮内庁は昭和天皇の87年余りの御生涯を記録した「昭和天皇実録」を公表した。激動の昭和史の中心にあって、常に国家と国民のために歩まれた昭和天皇の日々の御動静を克明に記録した同実録は、昭和史や20世紀研究の第一級の基礎史料…
錦織選手準優勝、さらに成長して世界一達成を
テニスの全米オープン男子シングルスで、日本の錦織圭選手が準優勝に輝いた。日本人選手初の四大大会シングルス優勝はならなかったが、日本テニスの歴史に大きな足跡を残したことを称(たた)えたい。 粘り強く勝ち上がる 偉業が…
消費再増税の是非占う指標
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 不安な経済成長下振れ 設備・輸出回復傾向が鍵に 「経済最優先」の安倍改造内閣が発足したが、当面の経済成長は、9月5日の記者会見で黒田日銀総裁が認めたように、「若干下振れ」…