オピニオン
理研改革、徹底できるか疑問符が付く
STAP(スタップ)細胞の論文問題で、理化学研究所は再発防止策をまとめた。理研調査委員会に実験画像の不正を認定され、論文撤回に至った小保方晴子研究ユニットリーダーが所属する発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市…
英霊に誠を尽くす遺骨収集
元統幕議長 杉山 蕃 来年は陛下パラオ行幸 感動的な学生ボランティア 8月は戦没者の慰霊に一入(ひとしお)思いが深まる。終戦後69年、御遺族・戦友の方々の高齢化、少数化が進む中、戦没者慰霊は次世代・次々世代へと移り変わ…
9月3日内閣改造、国力を一層高める布陣を
安倍晋三首相は就任から20カ月を過ぎた9月3日、内閣改造を行う。 第1次安倍内閣は2006年9月から1年の短命だった。今年9月からの新布陣の下、安倍内閣が長期政権になるかどうか、まさに試練の秋を迎えたと言っても過言で…
イスラム国、「かつてない脅威」への対処を
ヘーゲル米国防長官は、イラクとシリアで勢力を広げるイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」について「これまで目にしたこともないような組織だ」と述べた。 この発言は、同組織が従来のテロ集団の枠を超えた大きな脅威だとの認…
ヒラリー氏の反オバマ外交
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 米の積極的関与求める 主流ではない筋肉質な政論 ヒラリー・クリントン前米国務長官がアトランティック誌で、オバマ大統領の慎重な、非介入を優先する外交政策を批判…
タイ軍政、民政復帰への道筋を明示せよ
タイ軍事政権トップの国家平和秩序評議会(NCPO)議長を務めるプラユット・チャンオーチャー陸軍司令官が暫定首相に就任した。 プラユット氏はNCPO議長と暫定首相を兼務し、「絶対的権力」を保持することになる。独裁色が強…
北海道農業の活性化 一般社団法人北海道農業サポート協会代表理事 大沼康介氏に聞く
農家の自立と企業化を支援 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉が大詰めを迎える中、日本の農業は大きな岐路に立たされている。とりわけ、他の都府県に比べ専業農家の割合が大きい北海道は、重要5項目の農産品目で自由化が進め…
朝日誤報を国際社会に伝えよ
日韓弁護士協議会元会長 弁護士 秋山 昭八 日韓関係改善の契機に 過去に向き合う姿勢は必要 朝日新聞は5日朝刊で、従軍慰安婦問題をめぐる報道について、誤りがあったとして一部を取り消した記事を掲載した。取り消したのは、「…
組織犯罪対策、「共謀罪」はやはり必要だ
国際ネットワーク化するテロ組織やマフィア、暴力団などの犯罪組織が凶悪な犯行を計画している時、それを未然にどう防ぐか――。 これは国際社会のかねての課題だ。それで各国が連携して立ち向かうため共通の処罰法を作ることになっ…
安倍政権で自信が蘇る日本
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ アジアの平和に貢献を インドと地域のリーダーに 8月15日、日本武道館で69回目の終戦記念日の行事が天皇皇后両陛下のご臨席の下、厳かに執り行われた。私は安倍首相の「今日の日本の平…
生殖補助医療、「自然の摂理」の補助に止めよ
急速に進歩する生殖技術が「乱用」されるケースが増えてきた。日本人男性が代理出産を通じて何人もの赤ちゃんを生ませたタイでの事例。国内では、長野の産婦人科医院が夫の父親の精子を使った体外受精で100人以上の赤ちゃんを出産さ…
中国WTO敗訴、早急に輸出規制を撤廃せよ
中国によるレアアース(希土類)などの輸出規制をめぐる通商紛争で、世界貿易機関(WTO)の最終審に当たる上級委員会は今月、中国敗訴の判断を下した報告書を発表した。共同提訴した日本、米国、欧州連合(EU)の勝訴が確定した。…
ASEANフォーラムの教訓 外交力は軍事力に経済力
日本の提案を阻む中国 アジア太平洋地域の安全保障問題を討議する「ASEAN地域フォーラム」(ARF。ミャンマーのネピドー。8月10日)にASEAN10カ国と日・中・米・露・韓・北朝鮮・インド・豪州・EU・カナダその他全…
広島土砂災害、「危険箇所」での対策が必要
広島市内で起きた局地的豪雨による土砂災害で39人が亡くなり、43人が行方不明になっている。記録的な豪雨と、脆(もろ)い地質などの悪条件が重なって大きな被害となった。 「まさ土」で被害拡大 安倍晋三首相は山梨県の静養…
見えないガザ戦争解決の道
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 続くイスラエルの攻撃 ハマスと自治政府は統一を 現在、世界にある都市の中で古い順の上位に入るかつての交易都市ガザが、再び戦乱の中に置かれた。キリスト生誕以前からその存在を世界に知られて…
維新・結い新党、まずは民主党を超える野党に
日本維新の会と結いの党が新党設立準備会を設置し、9月21日の新党結党を目指して調整中だ。しかし、党名や党本部を大阪にするか否かなどで難航している。 国民の新党不信を跳ね返すには本腰を据えた本格政党としてスタートする必…
日米韓離間工作に騙されるな 世日クラブで高永喆氏が講演
日米、米韓同盟が東アジア平和の柱 世界日報の愛読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)は19日夕、都内で第156回定期講演会を開き、高永喆拓殖大学客員研究員が「どう動く北朝鮮―日米韓中の思…
ロシアはマレーシア機撃墜の解明に全面協力を
ウクライナ東部ドネツク上空でのマレーシア航空17便(MH17)ボーイング777型機撃墜事件により乗員乗客298人の命が一瞬にして奪われた悲劇から1カ月が過ぎた。親露武装勢力による誤射の可能性が高いが、調査は難航している…
日台関係を重視し育てよう
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 中国に怯えるのは国辱 掛け替えのない親日国台湾 日台関係は現在においても最も重要な課題であるという認識は、中国との統一を目論んでいると言われる馬英九政権にお…
辺野古沖調査、移設に向け着実に進めよ
防衛省沖縄防衛局は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古沖で海底を掘削する作業に入り、地盤の強度を確認するためのボーリング調査を本格化させた。調査結果を受けて代替施設の設計を行い、早期の埋め立て…
生誕150年のダルマパーラと日本 蘭華寺住職 バーナガラ・ウパティッサ師に聞く
スリランカ近代化のモデル 千葉県香取市にある蘭華寺(らんかじ)で7月20日、イギリス植民地下のスリランカ(セイロン)やインドで仏教復興運動を展開し、建国の父と呼ばれるアナガーリカ・ダルマパーラ(1864~1933年)の…
諜報活動めぐる米独の齟齬
日本大学名誉教授 小林 宏晨 独内務省が防諜を強化 スパイ否定しなかった米国 経済スパイは産業スパイと同一ではない。既に十数年前に「エシュロン監視システム」が欧米間の対立源となった。今回も同様に盗聴が問題となっている。…
佐世保少女事件、「成育」の解明が不可欠だ
長崎県佐世保市で同級生の高校1年女子生徒を殺害した少女は医療機関に鑑定留置され、3カ月間、精神鑑定を受けることになった。事件は同世代の子供を持つ親のみならず、国民に大きな衝撃を与えた。なぜ猟奇的殺人を引き起こすに至った…