オピニオン
潜在力発揮すれば観光大国に
観光庁初代長官 本保芳明氏に聞く 国・地域の誇りと外交力強化につながる 外国人訪日客数が速いペースで伸びている。さらに外国人観光客を増やし、新たな目標である「2020年に4000万人」を達成し、「観光先進国」となるため…
「海の長城」で「中国の夢」阻め
平成国際大学教授 浅野 和生 西太平洋進出狙う中国 日台を結ぶ島嶼線が要害に 本年秋、中国共産党第19回全国代表大会が開催される。「中華民族の偉大な復興」を掲げた習近平が総書記に再選されれば、あと5年でその「中国の夢」…
アジア安定へ日米が目標共有を
新春座談会「トランプ新米政権と日米同盟」(上) 昨年11月の米大統領選で勝利したトランプ氏が、1月20日に第45代米大統領に就任する。トランプ新政権の下、米国がどう変化し、世界に影響を及ぼしていくのかに注目が集まっている…
「和力」で混迷の世界に光を
年頭にあたって 本紙主筆 竹林春夫 光と闇の交錯する新しい年を迎えた。国際秩序が大きく変化しようとしている。闇の中で右往左往するか、一筋の光に向かってひたすら前進するか。人類の英知が問われている。 昨年、世界の人々に衝…
16年の日本、政治の安定が存在感高めた
1年のニュースを振り返り今年の日本を総括する時、改めて政治の安定が、内外から押し寄せるさまざまな困難を克服し、未来に明るい展望を拓(ひら)く力であることを痛感させられる。参院選で、その冷静な選択をしたのは国民であり、安…
首相真珠湾訪問 「和解の力」で日米同盟強化を
安倍晋三首相はオバマ米大統領と共にハワイの真珠湾を訪れ、75年前の日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者を追悼する「アリゾナ記念館」で献花した。 戦後に一つの区切り 1941年12月、日本海軍は真珠湾を奇襲攻撃し、太平洋戦…
力の3人組の横で、欧州は選挙の年を迎える
年末の欧州。テロ警戒の緊張感とともに、欧州政治への危機感が広がる。トランプ米次期大統領、プーチン・ロシア大統領、習近平・中国主席の「3人組」の力の支配の横で、欧州連合(EU)が壊れてしまうのでは…という危機感だ。 「…
不戦の憲法で守れぬ平和
軍事評論家 竹田 五郎 日本をまねた国はなし 国際情勢の悪化にどう対応 『騙されやすい日本人』(宮脇磊介著)は、冒頭「日本のマスメディアの問題点」について、「マスメディア出身者などによる著作が多くある中で、個別的な問題…
中国空母、警戒要する遠洋展開能力向上
中国海軍の空母「遼寧」が率いる艦隊が西太平洋を経由し、南シナ海を航行した。遼寧の太平洋進出は初めてである。 中国国防省は活動の目的が「遠洋訓練」だと公表しているが、要警戒である。 初めて太平洋に進出 中国は九州南…
慰安婦合意1年、少女像問題含め着実な履行を
日韓両政府がいわゆる従軍慰安婦問題をめぐり合意してからきょうで1年になる。この間、日本は被害者の名誉・尊厳の回復や心の傷の癒やしのため10億円を拠出したが、韓国は在ソウル日本大使館前に設置された、慰安婦を象徴する少女像…
核政策で選択迫られるドイツ
日本大学名誉教授 小林 宏晨 抑止力強化求める中欧 国連は禁止条約採択目指す 東西対決(冷戦)の終焉(しゅうえん)以降の十数年、国際共同体(国連)は、核兵器の役割評価において現在ほど分裂していなかった。現在国連では、核…
糸魚川大火、木密地域の防災策が急がれる
新潟県糸魚川市の大火災は、木造住宅密集(木密)地域の災害に対する脆弱(ぜいじゃく)性を改めて浮き彫りにした。 安倍政権は「強靭(きょうじん)な国土」づくりを目指しているが、その課題の一端を示したと言えそうだ。 焼失…
したたかな国、ロシア
抑留問題とロシア外交 元経済企画庁長官(財)全国強制抑留者協会会長 相沢英之氏に聞く 今月中旬、安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の首脳会談は、北方領土問題で進展があるのではという一部にあった甘い観測は吹き飛んだ。北…
反朴デモの魔女狩り的背景
韓国の朴槿恵大統領は、国会の弾劾訴追案可決に伴う憲法裁判所の審理と特別検察官の捜査に直面しているが、最近、支持者による弾劾反対デモが全国的に拡散している。朴大統領が特殊な宗教家の家族や関係者による国政紊乱を招いたのは事…
グローバリズムの後退
弁護士 秋山 昭八 内向き志向強める米国 保護主義は世界に悪影響 グローバル化に対する風当たりが欧米先進国を中心に強まっている。自由貿易や移民の受け入れに反対する政党や政治家が、生活に不満を抱く人々の間で一定の支持を受…
日台で「海の万里の長城」築け
インサイト2016 中国の膨張と蔡英文氏の課題 前参議院議員・PHP研究所前社長 江口克彦 中国が、西に東に、その勢力を伸ばしつつある。中国は、共産主義と言っても、それは 衣裳のようなもので、服を脱げば、紛れもなく中華…
17年度予算案、内需主導の自律成長に十分か
2017年度の政府予算案が閣議決定された。国の基本的な予算規模を示す一般会計総額は、97兆4547億円と5年連続で過去最大を更新した。 子育て支援や研究開発の促進など脱デフレに向けた経済再生策に重点配分した形だが、厳…
リスボン地震と首都直下地震
拓殖大学地方政治行政研究所附属防災教育研究センター副センター長 濱口 和久 首都機能が完全に麻痺 ポルトガルの長期衰退招く 私たち日本人が暮らす日本列島では、身体に感じない地震を含めると、1日に約300回の地震が起きて…
ソ連崩壊25年、領土返還へ取り組み強めよ
東西冷戦の一方の盟主として共産・社会主義陣営に君臨したソビエト連邦が崩壊して25年となった。ソ連の継承国のロシアではエリツィン時代の混乱を経てプーチン大統領が登場し、欧米との対立を強めている。わが国は日米同盟を基軸とし…
出生100万人割れ、若者の未婚率下げる対策を
厚生労働省が近く発表する2016年の人口動態調査推計で出生数が100万人の大台を割り込む見通しとなった。 このままでは少子化が止まらず、将来の日本の国力全般に衰退をもたらす恐れがある。これまで以上に官民を挙げた対策を…
もんじゅ廃炉、核燃料サイクルの堅持を
政府は日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を正式に決定した。原発政策は正念場を迎えるが、引き続き使用済み核燃料の再利用を目指す核燃料サイクル政策の維持が肝要だ。 廃炉に3750億円 も…
日露首脳会談の結果 領土譲らず実益得る露
安保認識甘い経済協力 60年前の1956年の日ソ共同宣言以来、冷戦時代の歴史が未(いま)だアジアにつきまとっている。 安倍首相が15~16日に臨んだプーチン大統領との今年4回目の首脳会談は、日露間の膠着(こうちゃく)…
「琉球語」復興運動の政治性
沖縄大学教授 宮城 能彦 利用される言語学者たち 言語か方言かは「政治」が決定 「琉球語」は日本語の「方言」ではなく独立した一つの「言語」である。 沖縄において、最近またこのような主張が目立つようになってきた。その主…