オピニオン rss

対中警戒に揺れた北戴河

 毎年夏に中国共産党幹部や長老たちが河北省の避暑地、北戴河に集って非公式・非公開で行う「北戴河会議」が終わったが、今夏は米中貿易戦争の激化や、悪評高き「一帯一路」構想など、難題山積で紛糾したとみられている。  難題といえ…

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ウイグル人抹殺を謀る中国、強制収容300万人に「政治学習」

東トルキスタン共和国亡命政府大統領 アフメットジャン・オスマン氏に聞く  中国共産党によるウイグル人への弾圧が厳しさを増している。国内に多数の強制収容所を設置し、多くのウイグル人を拘束して「政治学習」を行っているという。…

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北海道地震、被災者の救助と支援を急げ

 北海道の胆振地方中東部を震源とする大きな地震が発生し、多くの死者・行方不明者が出ている。  被災者の救助と支援を急がなければならない。 熊本地震以来の震度7  地震の震源の深さは37㌔で、地震の規模(マグニチュード)は…

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米資金援助停止、難民の自立への支援強化を

 米政府は、パレスチナ難民を支援する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金援助を停止した。  難民問題の解消、さらには中東和平交渉の推進へとつなげたい意向とみられるものの、トランプ米政権の露骨なイスラエル寄…

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急減する日本沿岸のサケマス

東京財団政策研究所上席研究員 小松 正之 大堤防建設などが拍車 生態系の維持と回復が急務  地球環境の異変が日本中と世界中に多く発生しているが、これが海の中でも起こっている。人類の世紀(Anthropocene)が地球の…

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フェイク退治を名分に、世界で報道の自由抑圧が進む

 世界流行語大賞があれば、今年の1位は「フェイク(偽)ニュース」だろう。  報道を「国民の敵」と呼ぶトランプ米大統領は、先日も「報道の80%はフェイク」と決め付けた。  日本にも例の慰安婦報道などがあるから、トランプ流毒…

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玉木新代表、政策立案能力磨き存在感示せ

 国民民主党の新代表に、玉木雄一郎共同代表が選出された。  5月の結党以来、国民民主党は支持率の低迷が続いている。政策の立案能力を地道に磨き、政府・与党に対し、現実的で建設的な代案を掲げて存在感を示すことが求められる。 …

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中国とアフリカ、憂慮される露骨な囲い込み

 中国の習近平国家主席と30カ国以上のアフリカ諸国の大統領や首相らが一堂に会する「中国アフリカ協力フォーラム」首脳会合が北京で開幕した。  開幕式で演説した習氏は、アフリカとの「運命共同体」を構築し、アフリカの経済発展の…

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ペイせぬ北朝鮮の核兵器開発

元統幕議長 杉山 蕃 核の効果、相対的に低下 弾道弾対処能力高める周辺国  北朝鮮の核兵器破棄問題は、予想されたように顕著な進展はなく、時間のみ経過していく中、北朝鮮の出方をめぐり、米中の主導権争いの様相が浮上するなど、…

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バジパイ元印首相の冥福祈る

拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 良好な日印関係に貢献 高い理想を追い続け具現化  戦後インドの最も偉大な指導者で、特に今日の良好な日印関係に多大な貢献をしたアタル・ビハリ・バジパイ元首相が8月16日、逝去…

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米共和党がFBIに説明要求、民主党スタッフのスパイ疑惑

 中国情報機関が民主党のファインスタイン上院議員のスタッフをスパイとして取り込もうとしていたとされていることに関して、共和党のバンクス下院議員が連邦捜査局(FBI)のレイ長官に書簡を送り、詳細な情報を求めていたことが明ら…

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アジア大会閉幕、「五輪精神」で体制立て直しを

 インドネシア・ジャカルタで開かれていたアジア競技大会が閉幕した。日本が獲得した金メダル数は40年ぶりに70個台の大台に乗り、連日、メダルラッシュに沸いた。  その一方でバスケットボール男子選手の買春行為が発覚し、大会期…

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米入学差別百年史と東京医大

獨協大学教授 佐藤 唯行 ユダヤ系や女子が標的 割当枠制度で既得権益守る  東京医科大が女子の合格者を全体の3割以下に抑えるため、長年にわたり女子受験者の入試得点を秘密裏に一律減点してきた事実が暴露された。この報道に接し…

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埋め立て「撤回」、辺野古の政治利用は無責任だ

 沖縄県は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐって、仲井眞弘多前知事による埋め立て承認を撤回した。  9月13日に告示される県知事選を前に「移設反対」の機運を高める狙いだろう。しかし、辺野古移設は普天…

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防災の日、気象変動の脅威に備えよ

 きょうは「防災の日」。9月1日は95年前の1923年に関東大震災が起きた日だ。以来、壊滅的打撃を受けた首都東京の復興とともに、全国的な防災事業は営々と続けられてきた。  しかし、地球温暖化などの異常気象によって災害の規…

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児童虐待、痛ましい事件をなくしたい

 全国の児童相談所が2017年度に対応した児童虐待件数は、前年度比1万1203件(9・1%)増の13万3778件で、1990年度の統計開始以来、27年連続で最多を更新した。  児童虐待をめぐっては、今年3月に東京都目黒区…

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トランプVS金正恩 米、金融制裁で対北圧力強化か

世日クラブ講演要旨 トランプVS金正恩―北の非核化と拉致問題の行方 福井県立大学教授・島田 洋一氏  福井県立大学教授で拉致被害者を「救う会」全国協議会副会長の島田洋一氏は23日、世界日報の読者でつくる世日クラブ(代表=…

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「インド・太平洋」戦略の成否

東洋学園大学教授 櫻田 淳 スリランカが試金石に 普遍性欠く中国「一帯一路」  日米両国の実質上の共通戦略になるに至った「インド・太平洋」戦略は、習近平(中国国家主席)統治下の中国が展開する「一帯一路」構想への対抗戦略と…

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障害者水増し、雇用への関心がないのか

 中央省庁の2017年6月1日時点の障害者の雇用数が、実際より3460人多く計上されていたことが分かった。  水増し分を修正すると、職員全体に占める障害者の割合は1・19%で、障害者雇用促進法で定める雇用率(2・3%)を…

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防衛白書、踏み込んだ言及ないのは遺憾

 平成30年版防衛白書が閣議で報告された。米朝首脳会談後も核・大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を止めていない北朝鮮について「これまでにない脅威」と強調するとともに、地球規模での軍事力展開能力を強化している中国を「地域…

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米大統領の露骨な政治戦略

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 歯向かう者は徹底攻撃 国内外への影響より次の選挙  トランプ米大統領の戦いはますます熱を帯びている。ジョン・ブレナン元中央情報局(CIA)長官の機密情報扱い権…

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米長官訪朝中止、露呈した北非核化の難しさ

 トランプ米大統領はツイッターで、今週予定していたポンペオ米国務長官による北朝鮮訪問を中止すると発表した。前日に訪朝を発表した後の突然の方針転換で「トランプ流揺さぶり」との見方も出ているが、北朝鮮非核化をめぐる米朝交渉の…

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国連の幻想から目覚めよ

拓殖大学大学院特任教授 濱口 和久 「連合国」が正確な和訳 憲章に今も対日「敵国条項」  「国際連合(以下・国連)」誕生の歴史的経緯を正しく知っている日本人は少ない。そのため、日本では国連への過度の幻想がある。では、国連…

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